2018.01.15

情報コミュニケーション学部が「映像表現論」で学んだ“伝える”ことの難しさとテレビ番組の裏側│明治大学


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明治大学情報コミュニケーション学部では、株式会社フジテレビジョン(以下、フジテレビ)と共同で、番組制作を通じてメディアリテラシーを実践的に身に着ける授業科目として「映像表現論」を設置しています。この授業ではフジテレビの朝の情報番組「めざましテレビ」内のコーナーの一つである、「ココ調」を模して番組を制作します。

今回は、実際にこの授業を受講した情報コミュニケーション学部の田中さんに、「映像表現論」の内容や魅力を紹介してもらいました。
「映像表現論」を紹介してくれた方田中澪さん(情報コミュニケーション学部3年)

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メディアリテラシー講座「映像表現論」

講座を受講した理由を教えてください。

大学1年次に大黒岳彦ゼミの授業で、映像に対する考えが大きく変わったことが理由の一つです。今までテレビや映画をかなり見るほうでしたが、同じように本も読む私は、映像は文字の延長だとどこかで思っていました。しかし映像は、文字や音が無くても、かなり多くの情報を同時に語ることができます。そこにさらに音楽や文字を足せば、より多くの情報を分かりやすく伝えることができるのです。

ゼミで簡単な映像を作った際には、ワンカットでどれだけの情報を伝えられるのかを考えることが非常に楽しかったのを覚えています。そこから映像の見方が大きく変わった私は、見るだけでなく作ることも経験してみたいと思い、この授業を受講しました。

講座で行ったこと、担当した役割は何ですか?

6人ごとの班に分かれ、明治大学の学食について調査したものを映像にすることに決めました。最初は学食のメニューや、作り方などにしか目を向けていませんでしたが、シェフの方にお話を伺ううちに、特殊な経歴を持つ方だということが分かり、その点をフィーチャーし取材を行いました。

当初に考えていたシナリオとは異なる映像となりましたが、より魅力的なものになったと思います。このように、ネットや既存の知識だけでは得られない情報を伝えられるのは、実際に足を運び、話を聞き、映像にできるテレビならではと思います。

gakubu03_1 シェフへの取材風景

また、私はその中でもディレクターとしてカメラの横に立ち、人の位置やカメラの動きを確認し決めるという役割を持ちました。映像のみでどれだけの情報を与えられるかを考えるポジションです。しかし、頭の中でイメージする映像と、実際にカメラを通して見る映像は必ずしも一致しません。何度もリハーサルをして撮影に臨みました。

さらに、本番ではアナウンサー役として、それぞれの映像に対するパネラーやVTR振りを行いました。マイクがあるから声量はいらないだろうと思っていた私にとって、スタジオで収録する場合でも、お腹からかなり大きな声を出さなければならないというのは驚きでした。

gakubu03_3 場所などの調整

受講して良かったことを教えてください。

テレビ番組は、数えきれないほどたくさんの人の手によって作られていることを知りました。映像を作る前のディレクションから、取材先へのアポイントメント、取材に協力してくれた方や、取り合わせた映像を編集する人、スタジオの収録は、班の垣根を越え受講者全員で行いました。

授業外に時間を使って話し合いや取材をしても、映像として収録するまでに半年もかかりました。しかし、そのおかげでニュースを通して私たちが新しく新鮮な情報を得られるのは、当たり前のことではなかったと分かり、ニュースへの見方が変わりました。また、映像のシナリオを作る中で、「表現」と「事実の誇張」がかなり近いところにあるということも身をもって知りました。

gakubu03_6 フジテレビの方と、原稿の確認

別に受講している「ジャーナリズム論」では、映像を見ることにおいて、そのような誇張やテレビの意図を読むことについて学んでいますが、作る側にとって、「伝えたいこと」を多くの人に見てもらうため「面白く」かつ「分かりやすく」、「事実を伝える」という文字にしてしまえばシンプルなことが、いかに難しいかを知りました。だからこそ、テレビの在り方にまだ決まりはなく、試行錯誤し、より良いものを作っていこうとすることが面白いと思うと同時に、とてもいい経験になりました。

gakubu03_4 裏方の様子

講座で学んだことを、今後どのように生かしていきたいですか?

人に何かを伝えるというのは、仕事の場ではもちろん、日常でも常に経験すると思います。それは映像に限らず、文字かもしれないし、言葉かもしれません。その時に、どのような順番、方法で情報を提示すれば分かりやすいか、退屈しないかを考えるのに、今回「映像表現論」で学んだことが大いに生かされるのではないかと思います。

gakubu03_7 映像を見ながら、使用カットの厳選

私たちの班は一人のシェフとの出会いによって映像が大きく変わったこともあり、たった一人との出会いはもちろん、小さなアイデアや言葉、象徴などの些細な発見が、大きな結果につながるかもしれない大事なものだということに気付くことができました。カメラに映すものを決めるというのは、カメラに映るものの外側に何があるのかを認識することでもあると思います。決まった時間で定められたサイズの映像を撮るという経験が、社会の広さや、些細なところに隠れている面白さを教えてくれました。日ごろから広い視野を持って、些細な発見を大事にしようと思います。

後日談~企画・広告系のインターンシップを通じて、メディア社会について考える~

現在、2年生の春から企画・広告系のインターンシップを続けていて、いかにクライアントの要望の中で、消費者にアピールしていくかというのを常に考えています。インターンシップ先では主に、文字をベースとして情報の作り手を担っていますが、映像になると全くといっていいほど違う!と思いました。おそらく同じ情報を伝えるのも、伝え方が異なれば、情報を受け取る側の印象も異なってくるのではないでしょうか。映像と文字は違う、というのを改めて感じます。ニュース・新聞だけでなく、小説・映画なども同じです。わざわざ同化しようとするのではなく、それぞれのいい部分を伸ばしていけるメディア社会になればいいと思います。



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