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2017.02.16

【総合数理学部】砂田利一ゼミナール「自然・社会に現れるさまざまな‟ネットワーク”への離散幾何解析学の応用」

総合数理教員学生ゼミ・研究室

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ゼミ概要紹介

自然や社会の中に見られる「バラバラなものをつないでいる」、いわゆるネットワークのモデルを考え、それを幾何学、解析学、数論、確率論、グラフ理論が融合した離散幾何解析学という数学を用いて研究しています。

砂田ゼミではこんなことを学んでいます!

1つ目は、グラフ理論を実用化するための準備として、グラフにさまざまな数学的な構造を入れています。例えば被覆写像と呼ばれるものでグラフを単純化し、よりシンプルなグラフとして表すことができます。 2つ目はユークリッド幾何におけるヒルベルトの公理系です。 公理主義の代表とも言えるこの公理系は、論証にその綺麗さがあります。それを学ぶことによって、現代幾何学の起源を見ることができます。

アピールポイント

数学は、今や生活に必要不可欠な学問になっています。しかし、数学があまりにも世の中に貢献しているが故に、数学を専門的に学ばなくても、あらゆるモノを使いこなせてしまいます。 例えば、スマートフォンやパソコンなどのように、現代人にとって不可欠なものにはすべからく、数学が使われていると言っても過言ではないでしょう。数学はその「本質」をつかさどる学問です。 砂田研究室では、数学がいかなる学問か、いかに世の中に貢献しているかを探求できます。「なぜだろう?」という素朴な疑問を徹底的に突き詰める、そこが数学の面白さであり、多くの科学者を魅了し続ける理由でしょう。

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ゼミの雰囲気

ゼミ中は静かに発表者の話を聞き、疑問に思ったことを質問するというのが砂田ゼミの特徴です。数学は緻密に積み上げる学問なので、発表には厳密性を重視します。そのため、自分で考える時間が多くなります。まず自分で考え、わからなかったことは仲間と議論するというのが普段の光景です。割り当てられた研究室では、基本的に全員が集中して自分の勉強をしつつ、時々談笑したりと平和な毎日を送っています。

先生の紹介

現代社会において数学がいかに重要であるかをよく知っている先生です。数学の三本柱、「解析、代数、幾何」のどの分野にも造詣が深く、ゼミ中にもその片鱗を見ることができます。また哲学的な一面もあり、先生のお話はどれも非常に興味深いです。

私はこんな理由でゼミを選びました!

大学で数学を学んでいるうちに、数学がいかに重要であるか、そしていかに素晴らしい学問であるかを肌で感じることができました。現象数理学は物理学や社会学、医学など多岐にわたる応用分野を持つ中で、私は純粋数学(中でも代数学と幾何学)の側面が強い分野に興味を持つようになりました。学んできた数学とこれから学ぶ数学を社会に生かし、純粋数学的な側面も持ち合わせる砂田先生の研究分野と人柄に惚れ、この研究室を選びました。

砂田ゼミあれこれ

男女比・人数

男性7人:女性5人=12名

名物ゼミ生、OB・OG

ゼミ生全員が個性的であり、それぞれの目標に向かって努力しています。教員志望の学生が多く、全員が聞きやすくわかりやすい発表を展開しています。 研究室で雑談をするときはいつも誰かが笑っていたりと平和なゼミですが、一度発表となると全員が真剣な顔つきで取り組んでいます。

ゼミの情報を紹介してくれた方総合数理学部4年 小野公亮さん

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 紹介者(写真左)と砂田先生

私の研究テーマ
グラフ理論、折り紙の数学(ORIGAMICS)
ケーニヒスベルクの橋の問題が起源であると言われる「グラフ理論」は今日、さまざまなことに応用されています。 例えば、ネットワーク通信の制御や物質の結晶構造などが挙げられます。そのグラフに代数的な構造を入れ、普遍的な性質を見出すことを目標にしています。 折り紙の数学は人工衛星の太陽光パネルの効率的なたたみ方(ミウラ折り)などに応用されていますが、高校数学の公式の証明などを可視化することもでき、教育への応用も見込めます。 また、ギリシャの三大作図問題も折り紙で解けます。その折り紙を使って、今までコストと時間がかかっていたものに革新をもたらし、より便利なものを作る事が目標です。

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

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