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スペシャル・インタビュー
2018.08.01

【特集・第2回】株式会社MATCHA 代表取締役社長 青木優さんにインタビュー

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【第1回】株式会社MATCHA 代表取締役社長 青木優さんにこちら

新しいものが好きで国際日本学部へ

天野さん(以下:天野) 生活のことをお伺いしたいのですが、明治大学を選んだ理由は何ですか?

青木さん(以下:青木) 明治大学を選んだというよりは、国際日本学部が良いなと思って入学しました。もともと新しいものが好きで、私が通っていた都立の千早高校は、創立したばかりで私で2期生でした。まだ化も何も決まっていなくて、自由に過ごさせてもらえていたので、大学もできれば1期生だったり新しい学部が良いなとぼんやり考えていました。

天野 国際日本学部も、青木さんが入られた年にできた学部ですよね。

青木 明治大学のオープンキャンパスに行ったときに、最初の国際日本学部長だった蟹瀬先生のプレゼンテーションが面白かったことと、蟹瀬先生自身も個性的な学部長だということが印象的でした。また、国際日本学部の当時のパンフレットは、表紙が浮世絵で、そこに「国際日本学部誕生」しか書いていない斬新な物でした。その中には、「日本の文化を世界に発信できる人を増やそう」というような言葉が書いてあって、これはすごく良いなと思って、国際日本学部をすることを決めました。天野さんが入ったときは、受験の過去問題集の『赤本』がもうあったかもしれないですが、私の時は無かったので、「こういうことが聞かれるだろう」というぼんやりした項目をひも解いて、対策をして受かりました。

天野 挑戦心がすごいですね。

青木 頑張って良かったです。

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起業のきっかけとなったインターンシップ

天野 学生生活では、インターンシップに力を入れていたと伺いました。

青木 ネットショップを1店舗任されて、店長をするインターンシップをしていました。1カ月に100万円売り上げるという目標があって、どういう品を誰に対して出せば売れるか考えたり、自分でメールの文章を作ったりして、とても一生懸命働いていました。周りの友人たちはなどに力を入れていて、国際日本学部の「フロリダ州立大学 ウォルト・ディズニー・ワールド提携 アカデミック・インターンシップ」に参加する人などもいましたが、みんなと同じではない方向で頑張ろうと思った結果、そういったのインターンシップを選んだのかもしれないです。

天野 すごいですね。私もウォルト・ディズニー・ワールドのインターンシップ留学には行きましたが、青木さんのように経営に挑戦するということは、全く考えていませんでした。

青木 そのプログラムに参加するなんて、優秀だったのですね。留学という経験もすばらしいと思います。私はインターンシップをしている時に会社を作ろうと決めたのですが、インターンシップ先で一緒に働いていた同期5人も、全員起業しています。学生時代にベンチャー企業で必死で働く経験は、人生を良くも悪くも変えてしまうという教訓を得ました。

天野 ご自身で起業しようと決めたのはなぜでしょうか。

青木 自分のやりたいことを、自分の意志で実現する一番の手段だと思ったからです。純粋にやりたいことをやりたいと思ったのと、自分の努力がすべて自分に返ってくるところが良いと思いました。私は学生時代に世界一周をしていて、それも一日宿にこもっているだけでは何も広がらないですが、どこに行くか判断して行動を起こすことで何かが生まれます。それと起業はすごく似ていると思っていて、自分の意志と責任で選ぶことが好きだから会社を作ったんだと思います。あとは、父親も副業で会社を経営していたので、その影響もあるかもしれないですね。

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コンセプトを作って臨んだ「世界一周」

天野 インターンシップだけでなく、世界一周にも挑戦されたのですね。

青木 インターンシップの経験は、世界一周をしたときにも生かされました。世界一周に行く人は、普通はただ旅行するだけですが、私は絶対に自分の商売や起業につなげなくてはいけないと思い、「Facebook×世界一周」というコンセプトを設定しました。当時はFacebookが出てきたところで、日本に関心がある海外の人のFacebookコミュニティが多数あったのが理由です。そういう海外の人たちを一通りリストアップして、連絡をして会っていました。例えば、フランスにいる日本のアニメが大好きな人たちに、「〇日にフランスに行くんですけど会えませんか?」と連絡するという感じです。

天野 ただ世界を回るだけでなく、行動を起こしたのですね。

青木 世界一周中には、瞑想もしました。10日間人と目を合わせたり、しゃべったり、文を書いたりしてはいけなくて、大変でしたが行って良かったと思っています。

天野 ほかに印象に残っていたことはありますか?

青木 企業経営者の方を人づてに紹介してもらったことも印象に残っています。サンフランシスコにある会社の経営者で、40年ほど前に北米にマンガを輸出した、とても面白い人です。お会いした時は、人生で一番というくらい緊張しましたが、覚悟を持って会社を経営している人に触れられたのは、自分の経験としてすごく大きかったなと思います。今はその人は、数年前に日本に上陸したコーヒーショップの日本社長をやっていて、さらに有名チョコレート店を日本に上陸させて経営しています。文化ローカライズのプロに会うことができたのは本当に貴重な経験でした。その人とは今も年に1~2回お会いしています。

人に会ってもらう時に心掛けていること

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天野 企業経営者など、青木さんが日ごろお会いする方には、人生の大先輩が多くいらっしゃると思いますが、そういった方々とつながる機会はどのように作っているのですか?

青木 人は共通の目的がないと会ってくれないと思います。特に、経営者の方は忙しいです。そこで、自分が相手に提供できることをあらかじめ考えた上で会うようにしています。会ったときには、自分の将来的なビジョンを説明して、現時点で取り組んでいることや、課題、達成できていることを伝えています。

天野 そうすると年齢が離れていても話を聞いてもらえるのですね。

青木 話を聞いてもらえることが多いですし、もう1度会ってもらいやすいですね。2度目に会える時には少し進化している話もできるようになります。

天野 同年代に会うのと、年上の方に会うのは、どちらの方が刺激を受けますか?

青木 まだ年上の人が多いですが、それは逆に慢心かもしれないとも思っています。どちらからも刺激を受ける部分がありますが、現時点では年上の人からのノウハウが欲しいと思っているので、強いて言えば年上の人の方が刺激になることが多いですね。

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、インタビュー当時(2018年5月28日)のものです

>>【第3回】では、実際に起業するまでや、大学での社会連携科目、これからの目標についてお聞きしています!

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

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