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ようこそ研究室へ
2018.06.04

【文学部】岡本和子ゼミナール「打ち解けた雰囲気で活発な意見交換を行い、『パサージュ論』の理解を深める」

教員学生ゼミ・研究室
明大生が、所属するゼミ・研究室を紹介する「ようこそ研究室へ」。今回は文学部文学科ドイツ文学専攻の安藤さんが、岡本和子ゼミナールを紹介してくれます!

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ゼミ概要紹介

20世紀前半に活躍したドイツの批評家ヴァルター・ベンヤミンの『パサージュ論』を通して、ベンヤミンがパリという都市をどのように見て、そこから「近代」を読み取っていたかを考察します。『パサージュ論』はさまざまな引用や断章からなる作品ですが、その中から好きな項目を選び、自分なりの解釈と、そこに含まれる問題点をまとめて発表します。そして、その部分について全員で討論し、理解を深めていきます。討論の時間が多く設けられており、全員に発言する機会があるので、自分で考え、発信する力が付きます。

岡本ゼミではこんなことを学んでいます!

『パサージュ論』は、哲学、思想、歴史、商品やモードといった、さまざまな分野を扱っています。これらについて、二次文献などの資料も参考にしながら自分なりの考えを導き出すことで、各自で研究する手法を身に付け、卒業論文の執筆を行います。また、詩を読むときには、詩人の言葉をまさに言葉通りに真剣に受け止めて、詩人の気持ちをくみ取らなければいけません。詩人がわざわざ選んだ言葉を適当に訳してしまっては、「詩人がかわいそうだから」です。

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発表者の発表、討論、先生からの解説という流れで授業が進みます

アピールポイント

学期末の課題では、授業内容に関する通常のレポートのほか、「お題」に基づいた文章を創作して提出します。あるときの「お題」は「あなたがお店を開くなら、どんなお店にしますか?」というものでした。匿名でみんなが書いてきたものを事前に読み込み、最後の授業で意見を交換した後、良いと思ったものにコメントを寄せます。発想力にあふれたみんなの作品を読んで、刺激を受けました!

ゼミの雰囲気

打ち解けた明るい雰囲気です。文学部というと大人しいというイメージを持たれますが、実は熱い思いを持っている人が多く、活発な議論が行われています。3年生も4年生も学年の壁を感じることなく、学生間の仲が良いのはもちろん、先生との距離も近いです。メリハリがあり、真剣に、かつ楽しく取り組んでいます!

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卒業論文の中間発表を行っている様子

先生の紹介

エネルギッシュで、時に笑いも交えながら講義してくれる、すてきな先生です。専門分野以外にも幅広い知識を持っていて、どんな質問にも丁寧に、分かりやすく答えてくれます。

私はこんな理由でゼミを選びました!

1~2年次まで「近代」について詳しく学んだことがなく、視野を広げたいという思いがあったことと、人間の夢・欲望、時代の変遷といったことに興味があったので選びました。また、2年次に岡本先生の講義を履修していて、その授業への熱意に引かれたことも決め手となりました。ゼミ内容については、時代背景などの前提知識を年度初めに先生が詳しく解説してくれるので、初見の分野でも抵抗なく参加できます。

岡本ゼミあれこれ

男女比・人数

男性4人:女性13人=17人

OB・OGの主な進路先

個性豊かなメンバーなので、進路先もマスコミや金融、不動産、公務員などさまざまです!

ゼミの情報を紹介してくれた方安藤汐里さん(文学部4年)

kenkyu70_2 紹介者(写真右)と岡本先生

私の研究テーマ
「言語の境界から生み出される多和田葉子の表現世界」
卒業論文では、日本語とドイツ語の2カ国語で創作活動を行っている多和田葉子の作品を扱い、翻訳・2言語出版・エッセイから読み取れる言語観を通して、ことばの可能性や本質について研究します。

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです
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