Meiji NOW 明治とつながる 今をつたえる。

ガクブ探訪
2018.11.19

【商学部】「特別テーマ実践科目」実践的な新規事業企画の授業で、マーケティングのエッセンスを学ぶ

各学部の特色あるや取り組みを紹介するコーナー「ガクブ探訪」。今回は、学部の宮本さんが、「特別テーマ実践科目」を紹介してくれます!

商学部の「特別テーマ実践科目」は、座学による製品開発マネジメント学習のみならず、実際の課題を解決していく講義です。今回は、新潟県三条市に本社がある株式会社スノーピーク(山井太社長、本学、商学部特別招聘教授。以下、スノーピーク)の協力を得て、スノーピークの若者向け認知を高めるという課題を、新規事業を企画することで達成することを目的としました。

gakubu07_1

「特別テーマ実践科目」を紹介してくれた方宮本優さん(商学部3年/写真中央)

gakubu07_2

商学部「特別テーマ実践科目」の講義について

講義の目的と達成課題について教えてください。

特別テーマ実践科目は、「株式会社スノーピークの新事業・新製品提案」というテーマの講義です。商学部の富野先生の指導で、新事業・新製品提案の手を学び、具体的な新規事業を企画しました。講義期間には、スノーピークからご担当の野口さんにたびたびお越しいただいて、ビジネスとしての評価をいただきました。富野先生から理論的な指導、野口さんから実践的な指導を受けることができる、テーマ通りの講義でした。新規事業に「良い」という評価がなかなか得られず、最後の最後までグループでの議論を続けました。

講義を受講した理由を教えてください。

私が所属しているゼミナールの竹村先生に勧められたからです。アウトドア業界に興味があったので、迷いなく受講を決めました。スノーピークについての知識は全くありませんでしたが、ハイエンドユーザー向けのブランドということもあり、講義が進むにつれ、同社を深く理解することができました。

講義で学んだことや、担当した役割は何ですか?

この講義は、「スノーピークの事業間シナジーを生かした若者向けの新規事業を企画し、提案をする」という同社から与えられた課題を、4人1組の班で解決するという内容でした。班の中で、私は新規事業のアイデアを出す役割を担当しました。講義では、毎週プレゼンテーションをするので、常に新しいアイデアを考える必要がありました。継続することが苦手な私にとっては大変でしたが、通常の授業では得られない経験ができました。

また、新規事業を企画するには、何を考えれば良いのかを学びました。例えば、製品開発にせよ、企画提案にせよ、そこにはコンセプトが必要だということです。コンセプトとは、「みんなが楽しんでいる状況を一言で表す」というような、有象無象の事態から切り取った特定の現象のことで、言葉であり、測定ができるもののことです。ほかにも、企画を作るためには物語が必要だということ、計算可能性・予測可能性・実現可能性を提示することなど、さまざまなことを学びました。

受講して良かったことを教えてください。

講義を受講して良かったことは三つあります。一つ目は、上述の通り、製品開発や企画提案の際に必要なことを、たくさん学べたことです。マーケティングのエッセンスを深く考えさせられたこの経験は、将来に生かせると考えています。

二つ目は、東証一部上場企業である、スノーピークの山井社長や社員の方と話せたことです。社会に出て働いている方は、どのような考えを持っているのか、会社のためにどのような努力をしているのかなどの話を聞き、自分の将来について考えるきっかけにもなりました。

三つ目は、実際にスノーピークの製品を使ってキャンプ体験をしたことです。班の仲間たちと共に作業をしたことで、班員同士の絆はより深くなり、より一層、講義に対するやる気が高まりました。

gakubu07_3
キャンプ体験で食事をしている様子

講義で学んだことを、今後どのように生かしていきたいですか?

この講義では三つのことを学びました。一つ目は、新規事業を考える際に必要なことは、コンセプトや目的の基準を決め、物語を作っていくということです。今回の講義では、マーケティングのインプット・アウトプットが何度もでき、非常に勉強になりました。

二つ目は、プレゼンテーションの目的は印象を残すことであり、そのためには、情報を減らして言いたいことを簡潔に伝えることが必要だと分かりました。これまではプレゼンテーションを漠然と行ってきましたが、この講義を受講したおかげで、より構造化したプレゼンテーションができるようになりました。

三つ目は、アイデアを煮詰めた先に、また新たなアイデアが浮かんでくるということです。私の班は当初、ペットと若者とスノーピークを結び付けた企画を考え、毎回プレゼンテーションをしていました。しかし、私たちはこの企画に限界を感じたため、さらに熟考し、小と大学生とスノーピークを結び付けようという結論に至りました。その結果、スノーピークの社員の方や教授から良い評価を得ることができました。

就職後にマーケティングをする機会があれば、これら三つの学んだことを生かしたいと考えています。

2018年春学期「特別テーマ実践科目」2つの成果報告について

スノーピーク本社(新潟県三条市)でのプレゼンテーションについて教えてください。

箭内貴樹さん(商学部3年)

発表は、8月31日にスノーピーク本社に伺って行いました。スノーピーク本社は、周囲2km以上の広大な敷地の中にあります。受講生16人ほどが、4グループに分かれて活動していて、講義内の最終発表で選ばれた2チームだけが本社に伺う予定でしたが、富野先生のご厚意で、全チームがスノーピーク本社でのプレゼンテーションに参加することができました。

私たちのグループが作成した事業企画は、大学生に料理教室を提供するプログラムです。スノーピークには、アウトドア・キャンプ料理のレシピのサイトがすでにあります。キャンプ料理は、手軽でボリュームがあるので、料理が苦手な大学生には有効だと考えたため、この事業企画を考えました。

講義中に何度もプレゼンテーションを繰り返したので、当日は、言葉だけでなくジェスチャーを意識したプレゼンテーションができました。私はもともと、あまりプレゼンテーションが得意な方ではありませんでしたが、この講義で、より印象に残すためには、大切なポイントが3点ある場合には3本指を立てたり、問いかける場面では一人ひとりの目を見ながら話すということを学びました。本社でのプレゼンテーションには、それらを意識して臨んだ結果、社長の前でも臆することなく発表でき、自信が付くと共に、プレゼンテーションスキルの向上を実感できました。


スノーピーク本社で発表を行う箭内さん(山井社長:写真左端、富野先生:写真左から2番目)

実は、事業企画の発表後、大自然の中でゼミの仲間や社員の方とテント設営、バーベキュー、芝滑り、焚火トークなど、キャンプを楽しみました(旅費・キャンプ費すべて山井社長のご厚意です)。


スノーピーク本社でのキャンプ風景(箭内さん:写真後列右から2番目)

特別テーマ実践科目の合同発表会について教えてください。

古川裕梨さん(商学部3年)

本発表会は、9月15日に、私たち以外のすべての科目が合同で行いました。本来は、この発表会が成果の最終報告にあたります。私たちの科目のみ別日程で発表会を行い、本講義の目的、本講義の達成課題、内容、最終成果物、反省の5つを発表しました。

発表では、シラバスをもとに、本講義の目的と達成課題、そしてスノーピークの社風や企業理念を簡単に説明しました。講義内容は、課題が出され、調査し、企画を立て、発表に至るまでの過程を、写真を交えながら講義の雰囲気も含めて発表しました。その後、講義の最終成果物として、私たちのグループが考えた、「卒業旅行グランピング」について発表し、最後に反省をまとめました。

この発表は、スノーピークの製品や企業理念について、ほとんど知らないであろう方々に向けての発表だったので、どこまで説明するべきか、限られた時間でいかにこの事業の意図と魅力を分かりやすく発表するかが大きな課題となりました。いくつも質問を受けましたが、あまり自分の考えていることを自分の言葉で伝えられなかった気がします。スノーピークの魅力と自分たちの事業の魅力について、どちらも多くの時間をかけて調べたり考えたりして知り尽くしていたはずなのに、と少し悔しい思いをしました。私たちにとって、普段の講義で新事業を提案するだけでなく、この場で発表できたこともとても良い経験になったと思います。


成果発表会でプレゼンテーションを行う古川さん
※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

この記事をシェア