2020.02.17

【留学どうだった?】「カナダ・ヴィクトリア大学での2年半の留学生活」高見澤秀介さん


明大生が、留学体験を紹介する「世界で学ぶ!」。今回は経営学部の高見澤さんが、カナダでの留学体験を紹介してくれます!
留学体験を紹介してくれた方高見澤秀介さん(経営学部4年)

留学先 カナダ
大学名 ヴィクトリア大学
留学プログラム名 デュアル・ディグリープログラム
留学期間 2017年9月~2019年12月

こちらの記事は、「明治の“いま”がこの1冊に!」 季刊 広報誌『明治』第84号「世界へ飛び出せ!明大生」からの転載になります。

留学を決めたきっかけ

経営学部のデュアル・ディグリープログラム(以下、DDP)は、明治大学とカナダのヴィクトリア大学グスタフソン・ビジネス学部を2年半ずつ、計5年間通うことで両大学の学位を取得するプログラムです。

私がこの2年半の留学を決めたのは、大きく二つの偶然が重なったことによります。一つ目の偶然は、大学2年生の春に友人と図書館前ですれ違った際にDDPのことを初めて聞き、ちょうどその日の昼休みに説明会があると知ったことです。

二つ目の偶然は、海外に住むことに抵抗がなかったことです。幼少期と高校時代を海外で過ごした経験があり、海外での生活に名状しがたい解放感や高揚感を感じていたからだと思います。DDPの説明会を聞いた時には「カナダに2年間も住める上に、大学も卒業できるのか!」と胸が高鳴りました。これらの偶然が重なり、留学を決意しました。

※明治大学の経営学士およびヴィクトリア大学の商学士

学期末のパーティー

留学先での修学内容

DDPは学位取得を目的としている留学のため、ヴィクトリア大学の現地生と同等の英語力や、高い学問知識が要求されます。会計学やファイナンスなど、経営学部での授業と密接に関わりのある学問はもちろんですが、4年生になると国際情勢や政治、法律や税制についても学びます。

自然環境保全のためのビジネスプランを提案した時の同級生たちと

また一般的に、北米では授業での発言回数や内容が成績に直結しているため、学生は予習を重点的に行い、いつどのような議題が教授から出てきても発言ができるよう準備をしておく必要があります。おおよそ、授業前日のニュースが議題になることが多かった印象です。

2017年当時は、アメリカの配車サービス大手Uberの元女性社員がセクハラを受けていた問題や、ユナイテッド航空がオーバーブッキングのためにアジア人男性を引きずり降ろした事件が議題にあがり、意見を求められることがありました。日々のニュースをCNNやBBC、Bloomberg でチェックしておくことが重要でした。

ヴィクトリア大学について

ヴィクトリア大学は、カナダの西海岸の比較的温暖な地域に位置します。2018年時点で約21,800人の学生が在籍しており、ヴィクトリア以外からの学生や海外からの学生が75%を占めるため、人種や宗教、思想はかなり多様性があります。

また、ビジネス学部では、Co-opという有償インターンシップ期間 (3〜4カ月×3回)を卒業要件としています。在学中に興味のある業界の仕事を体験できるだけでなく、優秀な学生はCo-op参加中に正社員のオファー(採用)を受けることもあります。そうでなくても、卒業後には就業経験を持った上で就職活動ができるため、有利に選考を進められると思います。

ヴィクトリア大学音楽科の学生によるオーケストラの演奏会

現地での苦労・思い出

2年間の生活を通して、体調管理が最も難しいと感じました。勉強や仕事探しといった苦労は案外何とかなるものですが、感染症や病気などはコントロールできません。

私は2年目の冬に急性胃腸炎になり、病院に行っても3時間ほど待った挙句、薬の処方や点滴などの処置はしてもらえませんでした。幸いにもルームメイトがいたため、食事の用意や市販薬などは購入してもらうことができましたが、もし一人だったら自分に何ができただろうか、胃腸炎ではなくもっと重い病気だったらしのぐことができただろうかと考えることがあります。

体は資本であるというように、どれだけ頑張りたくても身体を壊しては元も子もありません。いつ、いかなる状況でも、それに対応できる準備が必要なのだと痛感しました。

大学近くのショッピングセンターの様子
※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、季刊 広報誌『明治』第84号発行当時のものです