留学先 | スウェーデン |
大学名 | セーデルトーン大学 |
留学プログラム名 | 大学間協定留学 |
留学期間 | 2018年8月~2019年6月 |
こちらの記事は、「明治の“いま”がこの1冊に!」 季刊 広報誌『明治』第85号「世界へ飛び出せ!明大生」からの転載になります。
私は2018年8月から2019年6月までの約10カ月間、スウェーデンの首都・ストックホルム郊外にあるセーデルトーン大学に協定留学をしました。
スウェーデン留学を決めた理由
留学のきっかけは、高校生の時の留学への漠然とした憧れです。そして、将来は途上国の発展に関わりたいという夢があるので、それに向かって世界中の学生とともに学び、さまざまな考え方や文化に触れたいという思いがありました。また、異国の地で自分の力で生活し勉強するという経験は学生のうちにしかできないことだと思い、留学を決めました。

留学先をスウェーデンに決めたのは、今までヨーロッパに行ったことがなく新しい経験ができると思ったからです。スウェーデンはジェンダーや福祉など多くの分野で世界トップレベルであり、さらに母国語ではないにもかかわらず人々が英語に堪能であるスウェーデンで暮らしてみたいという思いもありました。

協定校の紹介
セーデルトーン大学は、ストックホルム中心地から電車で20分くらいの自然豊かな場所にあります。1996年創立の新しい大学で、学生数は約13000人と小規模で落ち着いた雰囲気です。

セーデルトーン大学に限らず、スウェーデンの大学は全て国立で、授業料がかかりません。そのためか、高校卒業後に進学した学生だけでなく、社会人を経験してから入学する学生や、子育て・仕事をしながら通っている学生も多くいます。また移民も多いため、さまざまなバックグラウンドを持った人々とともに学べるのが大きな特徴です。
修学内容
留学生向けに英語で開講されている授業の中から、アカデミック英語やスウェーデンの社会、ジェンダーなど興味があるものを履修しました。授業は10〜20人程度の小規模なセミナー形式のものがほとんどで、文献をあらかじめ読んでおきディスカッションするものが多かったです。
特に面白かったのは、宗教についての授業です。スウェーデンは移民が多く、異なる宗教の人々が共生しています。授業では実際にいくつかの宗教施設を訪問し、お話を伺うことができました。セミナーでは、それぞれの宗教観や文化の違いについてもディスカッションし、さまざまな宗教に触れるとともに、日本人の宗教観についても考えるきっかけとなりました。

苦労したこと
一番苦労したことは、英語ができなかったことです。もともと苦手意識が強く、何をするにもストレスを感じていました。とはいえ逃げるわけにもいかないので、英会話のミートアップ(サークルのようなもの)に通ったり、空いている時間を使って勉強しました。その結果、留学期間の終盤にはグループの中でもストレスなく会話に参加できるようになりました。
また、冬の暗さにも苦労しました。スウェーデンをはじめ北欧の冬は雪が積もり寒いだけでなく、日照時間が1日約5時間と薄暗い日が続きます。そのためひきこもりがちになり、気分も暗い日が多くなりました。そんな時には、寮の共有スペースで友人と映画を観たり、一緒にお菓子を作ってコーヒーを飲みながら食べたりと、のんびり過ごして乗り越えました。

1番の思い出
ストックホルムにある日本風のカフェで、日本文化についてのイベントを開催したことです。折り紙や日本食をテーマに、参加者に日本文化をもっと知ってもらうことを目的にしたイベントで、日本文化についてプレゼンテーションした後、実際に書道などのワークを体験してもらいました。最初はなかなかうまくいかないこともありましたが、回を重ねるごとに手応えを感じるようになり、参加者の反応も良くなったのがうれしかったです。

最後に
自然に囲まれ、時間や心に余裕のあるスウェーデンのスローライフは、自分の生き方について考えるきっかけをくれ、自分自身を見つめ直すことができました。また、世界各国からの留学生をはじめとする多くの人々との出会いや、触れたことのない文化・習慣を知ることによって、自分自身の世界が広がりました。この10カ月間で受けた多くの人の支えや優しさを返せるように、留学で得たものを生かし、私らしく頑張っていきたいと思います。

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