
体育会サッカー部は、7月3日(水)に天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会2回戦で、J1リーグの川崎フロンターレと対戦します。今回は、体育会サッカー部主将の佐藤亮選手に、木田さん(以下:木田)が意気込みをインタビューしました!
木田 川崎戦まで刻々と近づいてきていますが、今の心境を教えてください。
佐藤亮選手(以下:佐藤) 秋田戦の終了後から気持ちは変わらず、ずっとわくわくしていて、日が経つごとに実感が湧いてきます。川崎戦に向けてチームとしての準備を着実に進めているので、本当に勝ちたい気持ちが日に日に増していきます。
木田 緊張感とわくわく感はどちらが強いですか。
佐藤 楽しみの方が今は強いですね。スタジアムに入って、試合前になれば相応の緊張感になると思いますが、やはり勝負に対して楽しみという気持ちの方が強いです。
木田 今年のスローガンが「挑越」ということで、J1のチームを倒すにはまさにぴったりのスローガンだと思いますが、そこに関してはどう考えていますか。
佐藤 シーズンが始まる前に掲げた目標の一つですので、達成にようやく一歩近づけたなと感じています。やはり相手がJリーグの昨年王者なので、目標に相応しい相手がきてくれたなと。達成すればチームとして勢いがつきますし、自信にもつながります。今後の明大サッカー部の行方を左右するのではないかと考えます。
木田 今回の対戦によって大学サッカーをより盛り上げるチャンスになると思います。
佐藤 やはり大学生からプロにいく選手は毎年何人もいます。注目されてもおかしくないカテゴリーだと思いますが、現時点では大学サッカーの注目度はまだまだ低いです。その中にもいろいろなストーリーがありますし、大学生がもがいている姿も大学サッカーならではだと感じます。天皇杯の舞台で自分たちが大学を代表して戦えることはとても誇らしいですし、責任感をもって臨まなければならない試合だと考えます。
木田 ジャイアントキリングに対して憧れはありますか。
佐藤 毎年大学サッカーが躍進して天皇杯でもジャイアントキリングを起こすチームがたくさんいる中で、自分たちがその立場になった今、本当にできるという気持ちしかないです。相手がどこであろうと自分たちがやっていることは間違いではないことは、自分たちがよく分かっています。逆にそれを証明するためには勝つしかないです。毎年そういう大学が出てくる中、今回こうして明治のサッカー部がチャンスを得ました。そのチャンスをつかむか逃すかは自分たち次第なので、確実にものにしたいと思います。
木田 大学サッカーを盛り上げるために必要なことは何でしょうか。
佐藤 やはり勝ち続けることだと考えます。普段の大学サッカーではもちろんのこと、唯一公式戦でプロと戦える場で勝つことが一番大きな要因だと思います。大学サッカーはリーグ戦などでもいかに観客を集めるかいろいろと工夫をしていますが、結果で証明することが一番です。今回の天皇杯はもってこいの機会だと思います。
木田 Jリーグ連覇をしてきている川崎が相手となりますが、どういうサッカーをしたいですか。
佐藤 サッカーはもちろん相手あってのことなので、その中でいろいろな修正や対応をしなければいけないと感じます。それでも日頃から行っている3原則(球際・切り替え・運動量)を徹底して、学生らしいサッカーをしていきたいです。やはり今まで積み上げてきたものを発揮できれば今後の自信につながると思うので、物怖じせずに今まで通りのサッカーをやりたいです。
木田 ご自身の予想する試合展開を教えてください。
佐藤 川崎は相当うまいチームなので、個々の能力もとても高いですし、押し込まれる時間は確実に多くなると思います。しかし、自分たちの守備力や献身性は大学サッカー界でも1番、2番を争う自信はあるので、そこを耐えながらワンチャンスをモノにできれば確実に勝機はあると思います。支配率が何パーセントになっても、最後のところで決め切ることができれば勝つチャンスは絶対にあると思うので、自分たちの戦い方でやっていきたいです。
木田 現在チームは好調ですが、それをしっかり発揮することができれば明治ペースの試合ができると思いますか。
佐藤 自分たちがハイプレスをかけて球際を制することができれば、Jリーグでも負荷は見られないこともあるので、それをどれだけできるかがJリーグに対する圧をかけることにもなります。そこを徹底できれば自分たちの試合運びにすることもできると思います。
木田 明治大学としてここだけは負けないというポイントはありますか。
佐藤 大学生らしさというか運動量など3原則の部分を徹底することや、本当に正々堂々と大学生らしく戦うことは、プロにはないところだと思います。そこは大学生として明大生として忘れてはいけないと思うので、徹底していきたいです。
木田 勝ちに対しての思いはどのようなものがありますか。
佐藤 チームとして勝つことはもちろんですが、それぞれ個人がJ1のチームにどれだけ通用するのか、これからプロを目指していく上で今の自分がどれだけの立ち位置なのかを確認できるいいチャンスだと考えます。勝利を目指すとともに個人が自分を試し、自分の力がどれだけのものなのか測るものさしになると感じます。そういった意味でも今回はいい気づきを得られると思います。
木田 練習から何か対策はされていますか。
佐藤 やはり守備はコンパクトにしながら、スライドもいつもより早い判断力や予測を徹底しているので、相手を分析しながらやれば少しは実践形式で慣れていくと思います。何もせずに臨むより、少しでも対策していればイレギュラーは起きるので、想定内の試合運びができると考えます。
木田 練習面での変化はありますか。
佐藤 質とあらゆるところのスピードはプロに照準を合わせながらやっているので、今まで大学生では通用していたことが通用しなくなると予想します。そこの部分をいつもより一つ二つ上げていく練習はしています。
木田 栗田大輔監督からはどのような指示をされていますか。
佐藤 やはり守備の部分ですね。相手が狭いスペースの中でも打開する能力がありますし、ドリブルで突破する能力もあります。1人ではなく2人、3人で守るようなチームとして守るという声掛けがあるので、チームとしては守備を徹底してやっています。
木田 チームとしての現在の雰囲気を教えてください。
佐藤 とても良い雰囲気です。川崎戦に向けて一人ひとりの覚悟が練習から表れているなと思います。それを見ているとみんなが勝ちたいというこの1試合に懸ける思いの強さがあり、一緒にやっていてやりがいを感じます。ただ、もっと質を上げていかないとプロには通用しないという面もあります。
木田 川崎フロンターレで最も脅威になると思う選手はいらっしゃいますか。
佐藤 全員代表クラスだと考えますが、前線に特に強い選手が多いので、小林悠選手やレアンドロ・ダミアン選手、長谷川竜也選手だと思います。個人の能力が非常に高いので、同じピッチに立って学びを得ながらチームとして負けないように戦いたいです。
木田 マッチアップしたい選手はいらっしゃいますか。
佐藤 私はFWなので、谷口彰悟選手は筑波大を卒業していて代表クラスですし、一度でもそういう選手と対峙して自分がどれだけ通用するのか試したいです。また、そのような選手から点を取りたいという強い気持ちがあるので、意識して勝ちにいきたいです。
木田 個人として結果を残したいという思いはありますか。
佐藤 チームを勝たせたいという思いが第一にあり、そのために私が点を取ればチームが勝てると思います。それがチームのためということを大前提に置きながら、これからの自分の人生を占う意味でも、このようなチームから点を取れれば自信にも評価にもつながるので、結果を出したいです。
木田 等々力陸上競技場を紫紺で埋めたいという思いはありますか。
佐藤 唯一の機会なので、この機会に少しでもサッカー部のことを広めて、サッカー部の取り組みをいろいろな人に知ってもらえればそれが一番だと思います。大勢の方が集まってくれる中で恥ずかしい試合はできません。勝利を届けて、明治を応援して良かったと思ってもらえるように頑張りたいと思います。
木田 川崎フロンターレ戦に向けて決意をお願いします。
佐藤 今回、唯一得られたこの機会を無駄にせず、3回戦に駒を進めるためにも、川崎戦で何としてでも応援含めて総合力で勝ちにいきたいと思います。来られない方で応援してくださる人もいると思うので、そのような方々にも元気や勇気を与えられるように、明大サッカー部が躍進できればいいと思います。
文・写真提供/明大スポーツ新聞部 木田諒一朗さん(情報コミュニケーション学部3年)
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