2020.06.22

【座談会】RAとして暮らす明治大学グローバル・ヴィレッジ(MGV)


MGVに入寮する以前に、海外の寮に住んだことはありましたか?

杉浦 僕は1カ月半だけあります。その時の寮に比べるとMGVはすごく綺麗ですよ。

少人数で使える居室ユニット内のリビング

皆さんは食事付きの契約ですか?

杉浦 はい、3人とも付いています。今日も朝ご飯を食べてから来ました! 留学生は食事付きではない契約の人が意外と多くて、自炊する人もいます。

石瀬 タイのガパオライスを作ってくれることもあります(笑)。

RA6人、Jr.RA6人が活動する上で、初代としてどのような目標を掲げていましたか?

杉浦 僕たちが1年間掲げてきた目標は「全円で全縁な学びの場をつくる」です。一つ目の「えん」は寮生みなが主体性を持っていること。二つ目はいろいろな形の交流が存在しつながっていくという、そんな寮にしたいと思いました。

MGVではどんなイベントを実施していましたか?

石瀬 新学期のウェルカムパーティーと学期末のフェアウェルパーティーのほか、日常の交流を生み出すための機会として力を入れたのが「コーヒーアワー」です。これは海外のイベントを取り入れたもので、留学生にも馴染みがあると考えました。

軽食を用意して自由に話をするスタイルです。寮の中で“見たことはあるけど話したことはない”人とも交流ができるよう定期的に2時間くらいで開催しています。入寮当初は皆が友達を作りたいと思っている時期なので週1回、その後は月1、2回のペースで開催しました。

ラウンジに多くの学生が集まり大成功に終わったコーヒーアワー

盛況でしたか?

杉浦 秋学期の交換留学生が入寮したタイミングは留学生が80人くらいこのラウンジに集まって、全員が収まりきらないくらいの盛り上がりでした。

ハロウィンパーティを開催したことも

イベント以外で、RAとしてどんな役割を担っていましたか?

石瀬 私は広報を担当しています。月1、2回の頻度で開催されるイベント告知のほか、MGVの運営会社から告知されるイベントを寮生に伝えます。そのほか、掲示物を日本語と英語で作って、寮生に「RA」の存在を知ってもらえるようにしました。RAがやっていることや、RAに頼ってほしいということ、寮の食堂の時間のお知らせなど、“少し分かりやすくする”ための掲示物を作って伝えてきました。

MGVのルールを知らせる掲示板

Jr.RAはRAの補佐として、どんなことをしていますか?

髙原 RAの個々の役職にJr.RAがついて、仕事の内容を教えてもらいました。それ以外に、コーヒーアワーが軌道に乗ってからは、RAから「Jr.RAで最初から計画してやってみて」と任せてもらいました。Jr.RAだけではハードルが高いかなと感じましたが、買い出しや告知の役割分担をして、月1、2回ペースでやってみました。

私たちが企画したコーヒーアワーは、はじめは全く参加者がおらず、興味を持ってもらう方法を探ることが課題になりました。けん玉や折り紙など日本の伝統的な遊びをしてみたり、実施日についても、曜日で決めてしまうとアルバイトのシフトで参加できない人もいるので、毎月11日と22日と日付を固定して実施することにしました。

最初はRAの見よう見まねでしたが、私たちJr.RAなりに、留学生とコミュニケーションをとる人、写真を撮影する人、コーヒーを作る人など、分担できるようになり成果を感じました。

RAとして苦労したことはありましたか?

杉浦 僕はRAの仕事全体を見る役割でした。他のRAの個々の気持ちをもっとくみ取ることができればよかったかもしれません。仕事で気になる点を時間を優先し、担当者ではなく僕が代わりにやってしまうことがあったので、RAの組織として悪循環を生んでいたかもしれません。

石瀬 私が苦労したことは二つあります。一つはタイムマネジメントです。農学部の勉強、自分自身でやりたい勉強、アルバイト、さらに長期インターンもやっているので、その中で、RAの仕事に対し、時間を見つけて取り組むことに1年間とても苦労しました。

二つ目は、RAの広報として、イベントなどの告知は流すだけでなく直接寮生に声をかけることも必要だと気付いたのですが、日本人入居者は1年生が多く、友人という感覚よりは先輩として見られてしまいがちで、それをどうフレンドリーに接してイベント参加につなげられるかが難しかったです。

RA、Jr.RAをやってよかったですか?

髙原 よかったです。会議に出席するなど少し面倒だと感じることもありましたが、RAをやらなければ、自分のユニット以外の留学生と関わることもなかったと思います。イベントの実施ではいろいろな人と関わらないとまとめていけません。

1日の生活として、寮でご飯を食べ、学校に行き、遊びに行って帰ってくるだけではなく、RAの会議に参加して、留学生とも関わりさまざまな意見に触れ、ご飯もみんなで一緒に食べるという生活は、人とのつながりの量や幅が普段の生活と全く違います。生活を通して“寮のみんなが知り合い、みんな友達”になります。

杉浦 僕は当初“国内留学”というMGVのコンセプトに興味を持っていましたが、入寮後は、新しい寮でゼロから全てつくり上げていけるところに面白さを感じるようになりました。リーダーとしてRAの役割を決めたり、ゴミの分別を知らせたり、留学生と日本人の交流の場を作ったり。かつそれを小さな組織でしっかりと動かしていける点がすごく面白いと感じました。

社会人経験はまだありませんが、役割をつくり、仕事を期限通りに行うということは社会人と似ていると思います。これが生活しながら味わえたことにとてもやりがいを感じました。

石瀬 私は自分の留学の経験を生かして、留学生を助けられるような立場になりたかったので、留学生に「ありがとう」「イベント楽しかったよ」などと言われた時がうれしかったです。

例えば留学生が奨学金振込のための銀行口座の開設が難しく困っていた時には、RAだからこそ頼ってもらえて、留学生との関係が構築できたことにやりがいを感じました。そして日本人学生とも、他学部や先輩などとのつながりができました。寮生活でなければ味わえないような体験ができたと思います。

 次のページでは、どのような人にRAとして活動してほしいかや、MGVでのエピソードについて話してもらいました