「誰も行かないような場所に行きたい!」人と同じことを嫌う私が大学を休学してまで選んだのは、アフリカにある小さな国、ルワンダです。大学では、アフリカについて学ぶゼミに所属していて、いい機会にも恵まれたため、大学を休学して、本当のアフリカを知るために、インターンシップに挑戦しました。
働き先 | Life Style Rwanda Ltd.、ASIAN KITCHEN インターンシップ |
渡航期間 | 7カ月間 |
渡航先で使っていた言語 | 英語、ルワンダ語 |
所属サークル・ゼミ | NPO法人アイセック・ジャパン、明治大学アフリカ研究会(溝辺泰雄ゼミ) |
インターンシップ準備について
インターンシップを決めた時期はいつ頃ですか?ルワンダを選んだ理由も併せて教えてください。
2016年4月に出国しましたが、決めたのは約5カ月前の、2015年11月ごろです。たまたまFacebookで、「アフリカで飲食店を立ち上げた」という女性の投稿を発見し、ずっとアフリカに行く機会を探していた私はその場で「ここに行く!」と即決しました。そのため、ルワンダという国を選んだのは偶然ではありますが、ルワンダ虐殺があった年が、私の生まれた年と同じ1994年だということや、その後、日本の戦後復興のように、今は驚くべき成長と復活を遂げているというところに、共通点を感じました。
インターンシップのために行った準備や勉強を教えてください。
まず、感染症の予防接種を打ちました。黄熱病などは、ワクチンを打っていないと入国できない国もあるので、事前にしっかり調べることをお勧めします。また、大使館でパスポートを取ったり、現地では手に入らないような持ち物(日本食、常備薬など)をそろえたりしました。 ルワンダに関しては、『ホテル・ルワンダ』という、ルワンダ虐殺を扱った映画で見たような、1994年の大虐殺のイメージしかなかったので「現在のルワンダ」を少しでも把握しようと、インターネットでたくさん調べてリアルなイメージに近付けていました。
ルワンダでの生活について
インターンシップ先で起こしたアクション、挑戦したこと、意識したことを教えてください。
インターンシップ先の飲食店で、目指すべきものや大事にすることを決める全体ミーティングを実施しました。なかなかルワンダ人スタッフとのチームワークがうまくいかず悩んでいましたが、それぞれのコミュニケーション不足が起因していると判明。不満や意見を定期的に言える場を作ることで、全員が気持ち良く働ける場を作り出せたのはとても良かったです。
渡航中、楽しかったことは何ですか?
休日にルワンダ中を回ったことです。長距離移動はバスに乗りましたが、クーラーがないので窓は全開でした。2時間乗り続けることもあり、隣のルワンダ人のおばさんと仲良くなったり、お菓子を分けてもらったりしました。訪問した小学校でも、肌の色が違うのが珍しいのか、子供たちに囲まれたのはうれしかったです。どこに行っても、有名人になった気分でした(笑)。
渡航中、苦労したことは何ですか?
最初の方は、言語も文化も価値観もまったく違うルワンダ人と一緒に仕事をするのが大変でした。「温かい物を先に出す」「ミスしたらまずお客様に謝る」など、日本の飲食店では当たり前のことも、ルワンダ人には理解してもらえないことも多々あったので、対話を重ねながらお互いの意見を擦り合わせる重要性を感じました。
渡航中に感じた日本との違いをご紹介ください。
何もかもが違うのですが、一番驚いたのは、買い物袋がビニールではなく、紙袋だということです!ルワンダでは政府の取り決めで、環境保護のためにビニール袋が禁止されています。それを知らずに日本から持ち込むと、空港で没収されてしまいます。買い物した野菜や洋服も、全部紙袋に入れてくれます。何だか新鮮でおしゃれでしたが、取っ手がないただの茶色の紙袋のため、重いものを運ぶ時は苦労しました。
インターンシップを経験して感じたこと、自分の成長した部分など教えてください。
「自分らしさ」を見付けられました。アフリカでは、みんながありのままに生きていたからです。いつの間にか東京の人からの見られ方を気にしたり、見栄を張る生き方に疲れていたので、ルワンダのおかげで「自分は自分なんだ」と強く思えるようになりました。
メッセージ
ルワンダでのインターンシップ中の経験を踏まえて、現在新たに挑戦していることは何ですか?
飲食店で働いていたことから、食に興味がわき、今は日本でさまざまなフードイベントやケータリングをしています。「食」は、アフリカでも日本でも万国共通であり、国境を越えます。食べるということを通して、もっと異国や異文化と繋がる経験を生み出していきたいです。
将来の夢について教えてください。
「みんな違って、みんないい」(*)そんな社会を体現したいです。ルワンダに行く前は、黒人のことが少し怖くて、アフリカへの偏見が強かったと思います。でも、実際に行ってみたら、ルワンダの人はみんな優しくて、自分の無知を恥じました。違いを怖がるよりも、自分からそれを確かめに行けるようになれるといいと思います。 (*)金子みすゞ 作『わたしと小鳥とすずと』より引用
後輩へのメッセージをお願いします。
周りに合わせたり、気にするよりも「自分は」何がしたいのかということと、徹底的に向き合ってほしいです。自分で考えて、自分で決めたことに挑戦するのは、意識しないとできません。とことん自分と対話して、やりたいことを追求していってください。
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