2018.08.03

【特集・第4回】株式会社MATCHA 代表取締役社長 青木優さんにインタビュー


interview07_16

【第3回】株式会社MATCHA 代表取締役社長 青木優さんにインタビューはこちら

明大生へのメッセージ

天野 これから社会に出ていく明大生に対して、アドバイスをお願いします。

青木 自分がやりたいことを認識して、興味のあることに向けて動いていくと良いと思います。よく仕事とプライベートを分けて考える人がいますが、これからは公私混同で良いような世の中になると思っているので、自分のテンションが上がることや、人より集中できたりパフォーマンスを出せたりすることを知るのがすごく大事だと思います。そこでさらにできたら良いなと思うのが、興味のあることで少しでも稼ぐことです。500円でも1000円でも良いので、自分がやりたいことで、誰かが幸せになったり価値を感じてくれるとお金に変わるという経験を、一つでも持てたら良いと思います。少し漠然としていますが、その延長線上が会社や組織になると思っています。一言でいうと、「やりたいことに向き合おう」ということです。

天野 やりたいことはたくさんあるけれど、手を出しすぎてしまう人はどうすれば良いですか?

青木 全部やってみれば良いと思います。やってみた結果、もしかしたらたくさん失敗して、いろいろな人に迷惑をかけて謝ることになるかもしれませんが、その中で残ったことをやり続ければ良いのだと思います。何かを選んで、その代わりに諦めるということは必要ないと思いますね。

interview07_17

天野 今しかできないことに取り組んでいると、それが積み重なっていっぱいいっぱいになってしまうことがよくあるのですが、それも大学生の特権なのかなと思います。

青木 大人でも、私もよくそうなりますよ。進んでいないように感じていても、実は意外と進んでいたりするものです。もがいてみるのも良いことだと思います。

天野 青木さんのように起業に興味がある人へのアドバイスはありますか?

青木 「自分がやりたいことと、自分ができることと、世の中の流れの3つが重なるところを仕事や事業にした方が良い」と、先輩経営者からアドバイスを受けたことがあって、まさにそれが大切だなと実感しています。自分がやりたいことだと人より2倍も3倍も働くことができたり、人よりも力を発揮できるからです。これからの時代に伸びていく分野では、自分が若者だとかそうじゃないとかは関係ありません。成功者も先駆者もいないのだから、たくさん挑戦できる方が勝ちです。新しい領域では、たとえ二流であっても一流になれると言われています。できれば自分ができることの方が良いですが、自分一人でできることは限られているので、自分がやりたいことと世の中の流れの2つが最低限重なれば、それができる人を見つければ良いのだと思います。そういったことを意識して会社を興したら良いと思いますね。

interview07_18

天野 最後に、明大生へのメッセージをお願いします。

青木 社会連携科目を担当して、授業中に回収するコメントペーパーを読んで思うのは、みんなコメントが整っていてきれいなんですが、そこにその人の色があまり感じられないということです。「○○を見てすごく刺激になりました」というコメントをよく見ますが、刺激を受けるだけではなくて、自分で掴みにいくという意志をもっと持ってもらいたいです。特に国際日本学部には、大手企業の人事部長のような方など、とても面白い人が来てくれますが、そういう人たちは「面白いですね」と言われ慣れています。そうではなくて、「私はこういうことをやりたいと考えていて、その上でここが参考になった。でも、ここの部分が足りないのでもっと教えてください、時間をください」と言われた方がドキッとして、面白いなと思うわけです。踏み込んでくる人が意外と少ないと思っていて、それは悪いことではありませんが、自分のビジョンをもっとぶつけられる学生が増えたら面白いなと思います。

青木優さんから明大生へ動画メッセージ

After the Interview…

interview07_amano

天野綾香さん(国際日本学部3年)
大学3年生になり、残りの大学生活をどう自分にとって有意義な形で過ごしていこうと考えている段階で、とても貴重なお話を聞くことができました。青木さんのお話の一つひとつから、人との出会いの一瞬一瞬を大切にし、それをチャンスととらえて自ら動くという行動力が感じられると同時に、それが自分には足りない部分だと気付かされました。授業のリアクションペーパーのお話を伺った時にもそれを感じたので、自分の意見や疑問をぶつけることによって、自身の成長につなげるために、コミュニケーションツールとしてうまく活用できるよう、インタビュー後から挑戦しています。

プロフィール株式会社MATCHA代表取締役社長 青木優さん

interview07_25

2013年3月、国際日本学部卒業。2013年12月に株式会社MATCHAを設立し、代表取締役社長に就任。訪日外国人観光客向けWebマガジン「MATCHA」を手掛ける。2018年には国際日本学部の社会連携科目「インバウンド観光の最前線―メディアを中心として」の講師を務める。
※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、インタビュー当時(2018年5月28日)のものです