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ようこそ研究室へ
2019.12.13

【大学院先端数理科学研究科】松山研究室「確率統計の知識・手法を意思決定やリスク管理にどう応用していくかを研究」

総合数理大学院学生ゼミ・研究室中野
明大生が、所属するゼミ・研究室を紹介する「ようこそ研究室へ」。今回は大学院先端数理科学研究科の鈴木さんが、松山直樹研究室を紹介してくれます!
ゼミナール活動の様子

研究室概要紹介

保険・リスク・不確実性といったコトバをキーワードに、確率統計の知識・手法を、企業(主に保険会社)の意思決定やリスク管理にどのように応用していくかを研究しています。研究室には主に保険数理の専門資格である「アクチュアリー」を目指す学生が集まり、互いの研究はもちろん、資格試験の勉強などの意見交換や議論をしています。また、そのような背景から保険業界へ就職する学生が多く、卒業後も先輩後輩との縦のつながりが強いことも特徴です。

松山研究室ではこんなことを学んでいます!

「松山研究室」=「保険数理の研究」という印象が強く、それ自体は間違っていないのですが、個々の学生の研究テーマは多岐にわたります。例えば、「医療の進歩などで人の死亡率が将来どこまで下がるかの予測」や「ガンの(本来観察できない)回復率の推定」、「会社の資本が不足している時にも有効な資本配賦原理の提案」、「人の主観性を取り入れた会社のリスクアペタイトの決定」などがあります。こういった個々の研究に対して、博士前期課程1、2年生の研究室の学生が、毎週結果を報告し合い議論をしています。

プレゼンテーションの様子

アピールポイント

松山研究室の良さは何といっても「実務目線」です。単に「予測をする」や「問題を解く」ではなく、答えの解釈や問題を解く上での仮定の合理性・整合性を重視します。またOBOGが先生のもとに訪れることも度々あります。その際は、保険会社の現状や先輩方のキャリア、自分の研究に関するアドバイスを聞く機会があり、縦のつながりを感じることができます。総じて社会人的な目線や発想が培われる環境だと感じています。

研究室の雰囲気

ゼミナールでは博士前期課程の学生が全員集まって行いますが、基本は先生への報告と議論が1対1で進みます。雰囲気は非常に柔らかく、研究の方向性と課題の双方を見ながら、次週までに何をするか先生と話し合います。しかし、方向性があいまいな時や課題が解決できないような時は、先輩後輩関係なく、全員で議論をしたり意見を出し合います。その結果(特に博士前期課程1年次は)、研究テーマが大幅に変わる場合もあります。

先生の紹介

松山直樹先生

普段のゼミでは実務的な目線で研究の痛いところを突かれることもありますが、その分、参考文献や代替手法の提案など親身に相談に乗ってくれます。また、先生ご自身も保険会社出身であるため、保険業界の生の声を聞くことができ、就職活動や将来設計の面でも手厚くサポートしてくれます

ゼミ活動の様子②

私はこんな理由で研究室を選びました!

高校生のころからアクチュアリーを目指していたため、大学入学時から松山先生の研究室に入ろうと決めていました。入学後に、松山研究室は資格試験そのもののサポートは行わないということを知りましたが、勉強や研究に関する議論を通じて先生から得られるものは非常に多くありました。学部4年になって進学と就職で迷った時、単に試験に受かるためのテクニックを学ぶだけではないところに魅力を感じ、大学院に進学し松山研究室で研究をしていこうと決めました。

松山研究室あれこれ

男女比・人数

男性2人:女性1人=3人

OB・OGの主な進路先

生命保険会社

研究室の情報を紹介してくれた方鈴木孝太郎さん(大学院先端数理科学研究科博士前期課程1年)

紹介者(写真右)と松山先生

私の研究テーマ
「テンソル型Lee-Carterモデルによる死因別将来死亡率推定」

Lee-Carterモデルと呼ばれる「年齢」と「時間」に対して人の死亡率を推定するモデルがあります。しかし、そのモデルを個々の「死因」に適用する場合、データ数が少ないことが原因で精度が悪くなってしまうという問題があります。そこで私は「年齢」「時間」「死因」をひとまとめにしたテンソルというデータ構造に、Lee-Carterモデルに似たモデルを当てはめ、安定した推定ができるようになることを目標としています。

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