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明大生にフォーカス
2021.12.20

【鳥取県の魅力紹介!】明治大学の先輩深沢さんに聞く。「どこも絵になる町」用瀬町(もちがせちょう)の魅力

明治大学創立者の一人である岸本辰雄先生、その出身地である鳥取県のさまざまな魅力を大の目線から発掘し、発信する「鳥取県の魅力発信ライター」。私たちチーム「鳥取発掘隊」の記念すべき第1回は、明治大学を卒業後、鳥取県に移住しIT企業に勤める傍ら、枠にとらわれない意欲的な活動をされている深沢あゆみさんにお話を伺いました。
深沢さんは2019年度まで実施されていた、明治大学の地域連携事業「創立者のふるさと活動隊」(以下「ふるさと活動隊」)で鳥取県に興味を持ち、関わっていくようになったそうです。深沢さんが、若くして移住を決断された背景や実際に移住して働くことについて、その経緯や体験、大学生へのメッセージなどを伺いました。
埼玉県から鳥取県に移住し、用瀬町の暮らしが体験できる宿
「もちがせ週末住人の家」運営メンバーの深沢あゆみさん 

「もちがせ週末住人」について教えてください

「もちがせ週末住人」は、鳥取県内の大学生が発起人のプロジェクトで、「人口減少社会」と呼ばれる現代において、「大学生と地域と宿」をファクターとして、一民泊にとどまらず継続的にさまざまな体験的活動を行っています。運営する宿を中心に、用瀬町の暮らしを体験したり、中期間のワーキングホリデーを行ったりと、「訪問」「体験」「地域」が一体となったプロジェクトを展開しています。

「ふるさと活動隊」や鳥取県に興味を持ったきっかけは何ですか?

大学が配信するメールで、1年次から「ふるさと活動隊」という活動があることは知っていました。「地域活性」「地方創生」に興味があったので、「いつか参加してみたい!」と思ったまま3年次になり、就職活動について考える中で「試しに何か応募してみよう!」と思い、「ふるさと活動隊」に応募したことがきっかけです。

「ふるさと活動隊」への参加前後でどのような気持ちの変化がありましたか?

応募した時には、どこへ行くかは決められておらず、蓋を開けてみたら鳥取県に行くことになりました。「砂丘がある」「梨が有名」くらいの知識で、何も分からないような状態でした。しかし、実際に行ってみたらとても良くて、5日間のプログラムとは思えないほどに充実した時間でした。その経験が活動後も印象に残っていたので、テレビで「鳥取」について触れていると、つい気になって見てしまうようになりました。

2016年、初めて用瀬町を訪れた時の一枚。「ふるさと活動隊」が無ければ今の私はいなかったと思います

「ふるさと活動隊」には2度参加されていますが、どのような気持ちで参加されたのですか?

2回目に参加した時は、行くというより帰るという感覚でした。「もちがせ週末住人」の方とは、1回目に行った時に年齢が近く意気投合してから連絡も取り合っていたので、「2回目も行けたらいいな」と思っていました。鳥取県の食べ物や景色の全てに心を揺さぶられた私にとって、まるでディズニーランドのようなワクワクする場所に思えました。それで自然と、「2回目も参加したい!」という気持ちになりました。

移住した当初はどのようにして地域の方々とコミュニケーションをとっていましたか?

最初は人伝いでした。「もちがせ週末住人」を運営している、当時大学生の2人が、地域の方との交流の中心となってくれていました。また、会社の同僚もフットワークが軽い方だったので、そこからも人脈を広げてもらっていました。

用瀬町の方々は、話したらすぐに受け入れてくださるところが魅力なので、コミュニケーションはとりやすかったです。「来るもの拒まず、去るもの追わず」という雰囲気が、私にはとても心地良くて自分に合っていると感じました。

現在は地域の方々とはどのような交流をしていますか?

新型コロナウィルス感染症(以下「コロナ」)が流行する前には、地域行事の運営の後に打ち上げをしたり、月に1回地元の大学生が準備をしたりして、地域の方と鍋を食べながら交流する「週末なべ部」という行事がありました。何もない平日の夜にも「週末住人の家でみんなでご飯食べるけど来ない?」と食事会に誘っていただくこともあり、そうした普段の交流も日常茶飯事でした。

コロナ禍になってからは交流する機会は減りましたが、オンラインで地元や全国の学生・若手社会人と交流する機会を設けたり、少し落ち着いている時には感染対策をしながら地域行事を行うなどして、交流を続けています。

2021年7月に、夏祭り準備のため三角山に地域の方と登った時の一枚。こういう時間がナチュラルに存在するのは大変ありがたいです

移住を通して大変だったことはありますか?

「雪」です。移住してから豪雪の年は経験していませんが、積もると「雪かき」をしないと車が出せないので、女性一人だと大変です。また、一人になってしまうこともつらかったです。コロナが流行していることもあって、地域外の人を招いての交流も地域の人との交流も制限されてしまうため、そのような交流が少ないと、地域柄どうしても一人になりやすかったため、その点は大変でした

一人で寂しい時はどのようにして解消していますか?

「もちがせ週末住人」のミーティングが週に1回あるので、運営の方とZoomでお話をして解消しています。後は、用瀬は景色がきれいなところなので、外に出て歩くだけでも気晴らしになります。

もちがせ週末住人の週末マーケティング部で、「Instagramの効果的な使い方について学ぶ会」を行った時の様子

現在は「ふるさと活動隊」でも活動を行った用瀬町に住んでいるということですが、初めて用瀬町を訪れた際の第一印象を教えてください。

初めて用瀬町に降り立った時、用瀬の駅を見て「なんてすてきな景色なんだろう!」と思いました。自分の心を揺さぶられて、「何か分からないけどすごく好きだ!」と感じました。スマートフォンを向けたらどこでも絵になるような町で、私はとても引かれました。

用瀬駅
用瀬町の風景

移住していく中で知った用瀬町の魅力は何ですか?

実際に住み始めてみて、おじいちゃんやおばあちゃん、小さいお子さんなど温かく迎えてくださる皆さんがいました。街並みを毎日見ても飽きなくて、「今日も山がきれいだな」「水がきれいだな」「空気がおいしいな」と日々感じられる環境をとても気に入っています。

また、用瀬町は知れば知るほど魅力的な町だと思います。歴史や名産、流し雛という伝統行事も古くからあり、とても魅力にあふれている町だと思います。

流し雛の様子
用瀬町の町並み

大学生に伝えたい鳥取の魅力は何ですか?

多分、キラキラとした「東京」や「ディズニーランド」のような場所が好きな人たちよりは、「花やしき」や「日光」が好きな人が楽しめる雰囲気です。大学生の皆さんでもいろいろなタイプがいるので、私は、あまりメジャーではないところが好きな人が冒険するのに最適な地域だと思います。

後は、チャレンジしている大学生が、結構多い印象です。鳥取大学や鳥取環境大学では、活動的な方が多く、としてではなく「自分がやってみたいから」「面白そうだから」という理由で、自然に行動に移している印象があります。突拍子もなく面白いような、王道とはちょっと違う楽しみ方をしている学生たちが多い印象です。

「もちがせ週末住人」に参加する人の共通点などはありますか?

前に週末住人内でそのことについて話した時に、「週末住人に来てくれる人たち、みんな似てるよね」という話になりました。「ワクワクを楽しめる人」が多くて、「素朴な日常やみんなで食卓を囲むことを素直に楽しめる人」「そういう空間を大事にできる人」が参加者に多い気がします。ちゃぶ台を囲んで、「ああでもない、こうでもない」というたわいもない話をして、でも真剣に何かを語っても否定せず、むしろそれを受け入れて話を広げることもできるし、ある意味疑似家族のような、「ただいま」「おかえり」の関係でいられる人たちが多いです。

「もちがせ週末住人」のやりがいは何ですか?

「もちがせ週末住人」に来てくれる大学生の皆さんと、たまたま同じ時間を共有できているところに、やりがいを感じています。おそらく、普通に生活していたら出会えなかった人たちとたくさん出会えたし、自分にない視点や経験、キャラクターに出会える瞬間がいっぱいあって、希望にあふれた活動だと思います。

大学生に伝えたいメッセージ

毎日なんでもいいから興味を持ち、自分の世界を広げるようなことに取り組んでほしいと思います。それが、「サークルに打ち込む」「ゼミを頑張る」「アルバイト」「旅行で世界一周」でもいいので、大学生の時にしかできないことがたくさんある中で、チャレンジする機会をいっぱい作ってほしいです。

今回紹介した魅力スポットMAP

取材担当者から 〜皆さんへのメッセージ〜

大野木義高(政治経済学部1年)
今回取材をさせていただきました、大野木です。深沢さんの活動は僕たちの行っている活動の前身のようなものだったため、学生として、また活動においても先輩である深沢さんのお話は共感できる部分や参考になる部分が多く、非常に興味深い時間を過ごさせていただきました。また常に笑顔を絶やさず質問に関連するお話をたくさんしてくださるなど、深沢さんの優しさによってこのコラムは成り立っているといっても過言ではありません。本当にありがとうございました。

田中美羽(学部3年)
今回深沢さんに取材をさせていただきました、田中です。まず、今回は取材を快く受け入れてくださりありがとうございました。初めて深沢さんのことを知った時、「きっとワクワクするお話が聞けるはず。取材してみたい!」と直感的に思いました。実際、当日は胸が躍るようなお話ばかりで、取材が終わる頃には鳥取県に行きたくてたまらなくなっていました。取材の時の楽しい雰囲気が、少しでも皆さんに伝わったらうれしいです。また、自分の将来を考えるにあたって大切にしたいことを、いくつも気付かせてもらえたように思います。この先もずっと忘れたくない日になりました。

コラムを紹介してくれた方鳥取県の魅力発信ライター:チーム「鳥取発掘隊」

紹介者:上段左から:齋藤陽美(農学部2年)、大野木義高(政治経済学部1年)、藤本麻衣(学部1年)
下段左から:宇都宮遼馬(学部2年)、田中美羽(農学部3年)

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