会場は満員。質問も積極的に上がり大盛況となった理工学部は8月2日、オープンキャンパスに合わせて女子中高生の理系進学を後押しするためのイベント「ふらっと理工系トーク@生田OC」を、生田キャンパスで開催した。社会の第一線で活躍する卒業生(OG)2人を招いてパネルトークと質問会を2回実施し、計150人の女子中高生と保護者が参加した。
女子中高生が理系への進学を考える際、進路選択の判断材料やキャリアプランを描くための身近なロールモデルが不足していると言われている。理工学部では、このイベントに「気軽に」参加してほしいとの思いから、また、イノベーションの創出には誰もが「フラット(平等)」に学べる環境づくりが重要であるとの考えから、イベント名に「ふらっと」を冠し、継続して開催している。イベントには、進路選択における女子中高生への無意識な偏見(アンコンシャス・バイアス)を解消するため、保護者や教員への参加も積極的に呼びかけている。
(左から)秋野さん、片山さん、司会進行の倉澤氏パネルトークは、株式会社文化放送キャリアパートナーズの倉澤陽子氏の司会進行の下、秋野友香さん(2023年理工学研究科博士前期課程修了)、片山あかねさん(2019年理工学研究科博士前期課程修了)が登壇。「働いていて心から楽しいと思える瞬間は?」「“好き”や“得意”が進路にどのようにつながったか」「進路を決断する時に悩んだことは?」などを話題に、高校・大学時代を振り返りつつ、現在の仕事の面白さや学問とのつながりを、それぞれが率直に語った。
パネルトーク後の質問会でも多くの質問が寄せられ、参加者からは「なぜその道を選んだのかなどのリアルな話を聞けて良かった」(高1)や「将来のことをもっと現実的に考えるいい機会になった」(高2)、「研究職にはあまり興味がなかったが、とてもかっこいいと思った。大学院、研究職も選択肢として考えたい」(高3)といった前向きな声が上がった。参加した女子中高生にとって、理工系の進路を考える上で有意義な機会となった様子だった。
化粧品の原料のサンプルを見せながら質問に応じる秋野さん。化粧品業界に興味を抱く多くの中高生が秋野さんの周りに集まったパネルトークの内容
秋野友香さん(2023年理工学研究科応用化学専攻 博士前期課程修了)
秋野さんは現在、日清オイリオグループ株式会社で化粧品原料の品質企画・分析業務を担っている。進路選択について、「理系科目が好きで得意だったので学部・学科選びに迷いはなかったが、大学院への進学は少し悩んだ。専門性を生かした仕事をしたいという気持ちが強まったので進学を決めたが、その過程では院卒のキャリアや年収などのあらゆる情報を集め、両親を説得した」と大学院進学時を振り返り、「理工学研究科で得た深い学びや考え方、アプローチの視点が研究職としての土台になっている」と語った。
片山あかねさん(2019年理工学研究科機械工学専攻博士前期課程修了)
片山さんは現在、ソニー株式会社で開発・設計職としてセルソーター(細胞分取装置)の送液の開発・設計を担う。現在の仕事について、「顧客や商品企画・サービス部門の意見をくみ取ってチームで意見交換をしている。自分の意見も採用されながらプロダクトとして形にできることがうれしい。細胞が流れる流路の洗浄検討など、データ測定・解析をする機会も多く、日々学びと刺激がある」と現職の魅力を語った上で、「好きだからこそ、その先の深掘りができて、新たなことを見出せると思う。皆さんも、今自分が好きなことに真剣に向き合って進路を考えてほしい」と参加者へアドバイスを送った。
(理工学部事務室)


