講師が展示を手掛けたDinosaur FACTory(写真:講師提供)文学研究科は2025年10月28日、駿河台キャンパス・グローバルフロントで特別講義「ミュージアム・エデュケーターの仕事――化石からアートまで、展示設計からプログラム運営まで」を開催した。テーマ性の高い講義として注目を集め、全国各地から対面・オンラインで約40人が参加し、アーカイブ視聴希望者も約60人に上った。
ミュージアム・エデュケーターは博物館の専門職。研究者とは異なる視点から展示の開発に携わるほか、多様な来館者に向けた教育プログラムを企画・実施し、博物館の研究やコレクションと社会をつなぐ役割を担う。一方で、日本では雇用機会が限られ、その職務内容や実態は十分に知られていない。
文学研究科では、このような現状に一石を投じることを目的に本講義を実施。自然史博物館から美術館まで幅広いテーマでミュージアム・エデュケーターとして活躍してきた井島真知氏と雨宮千嘉氏を講師に迎え、同研究科臨床人間学専攻教育学専修の井上由佳准教授が進行を務めた。講義では、現場の視点から、展示や教育プログラムの企画における考え方、来館者との対話の在り方などが具体的に紹介された。
質疑応答では、「博物館の種類が変われば利用者層も変わるのか」との質問に対し、「異なる博物館を担当しても、利用者について考える姿勢は変わらない」との回答があるなど、活発な意見交換が行われた。
参加者からは「博物館に来館者の視点を専門的に考える人がいることの重要性を感じた」といった感想も寄せられ、ミュージアム・エデュケーターの存在意義を改めて考える機会となった。(文学研究科)


