情報コミュニケーション学部は、10月10日、和泉キャンパス・第一校舎でパネルトークイベント「映画界のスペシャリストたちが語る『創造と表現』~それぞれの志とこれまで実現してきたこと、そしていま学生に最も必要なことは?~」を開催した。
本イベントは、同学部が掲げる三つの柱の一つである「創造と表現」について学びを深め、学生が今後のキャリアを思い描くことを目的としたもの。日本映画界をけん引してきた樫村暢彦氏、西麻美氏、三宅智之氏、奥田誠治氏の4氏を招き、パネルトーク形式で実施した。
登壇者プロフィール
樫村暢彦氏
株式会社松竹マルチプレックスシアターズ代表取締役社長。1994年文学部卒業
西麻美氏
松竹株式会社 映像企画部映像企画室プロデューサー。代表作に「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」「耳をすませば」
三宅智之氏
白組 調布スタジオ VFXアーティスト。代表作に「ゴジラ-1.0」「シン・仮面ライダー」
奥田誠治氏
松竹株式会社エグゼクティブプロデューサー、日本映画テレビプロデューサー協会会長。スタジオジブリ作品の多くをプロデュース。1980年政治経済学部卒業
イベントは、主催の情報コミュニケーション学部・宮本真也教授、同学部長の阿部力也教授のあいさつの後、4氏によるパネルトークが繰り広げられた。
パネルトーク冒頭、奥田氏は「映像関係の仕事に興味を持って参加してくれた学生が多いと思う。ただ、大学生の皆さんには、自分の本当にやりたいことを見つけてほしい。そのためにも、さまざまな情報に触れ、人と出会い、今日のような機会を生かして、興味の幅を広げていってほしい」と学生に向けてメッセージを送った。
パネルトークでは、「それぞれの志やこれまでの取り組み」「今の学生に最も必要なこと」などをテーマに、議論が交わされた。議論の中で西氏は、「創造力や表現力を高めるためには、好きなこと・やりたいことを突き詰める中に楽しさを見出せるかが重要。そして、自分の『好き』を形にするために行動してみることが大切だと思う」とこれまでの活動を振り返り、映画制作における志の重要性を語った。
また、「良い作品を届けるための映画館の役割とは」というテーマに対して樫村氏は、「映画館はお客さまの反応をリアルに感じることができる場所。『作品を届ける』ための映画館として、映画の宣伝やクリエイティブに工夫が必要になる」と語った。

当日は、全学部から参加を希望する学生が集まり、約150人が参加。パネルトーク後の質疑応答の時間には、映像製作に興味を持つ学生から多数質問が寄せられた。
映像制作のサークルに所属する学生からの「今後の制作活動のアドバイスがほしい」という質問に対して三宅氏は、「まず参考になる映像・映画・作品をできる限り多く見ることが大切だと思う。良い作品から得られる技術は多くある。作品をリスペクトしつつ技術を学ぶことが自分の表現の幅を広げる第一歩になる」と学生へエールを送った。
質疑応答後には、4氏それぞれから学生に向けたメッセージが送られ、イベントは盛況のうちに終了した。
情報コミュニケーション学部は、今後も学際的な学びの機会を提供していく。