
黒耀石研究センター(センター長=石川日出志文学部教授)は、6月15日・16日に「石器技術研究をめぐる実験考古学」を、6月29日・30日に「火山災害考古学:地域社会の罹災とそのレジリエンス」をそれぞれ駿河台キャンパス グローバルフロントで開催した。
「石器技術研究をめぐる実験考古学」では、多様な実験プログラムに基づく石器技術研究を取り上げ、石器技術研究における実験考古学の意義に注目。当日は研究発表だけでなく、石器製作ワークショップ、実験石器製作の先達である大沼克彦国士舘大学名誉教授との座談会なども行われた。
「火山災害考古学:地域社会の罹災とそのレジリエンス」では、若狭徹文学部教授らが登壇し、講演を行った。2日目には「ヴェスヴィオ火山の噴火と古代ローマ社会」と題し、青柳正規東京大学名誉教授(多摩美術大学理事長・元文化庁長官)による記念講演や登壇者によるパネルディスカッションが行われ、活発な議論が展開された。
参加者は「考古学の新しい可能性を知る良い機会になった」と感想を語った。
それぞれ2日間にわたるシンポジウムは、本学学生、大学院生、他大学の研究者など、延べ400人が参加し、会場は熱気に包まれていた。
明治大学黒耀石研究センターは、2000年度の学術フロンティア推進事業「石器時代における黒曜石採掘鉱山の研究」に基づき長野県小県郡長和町に設置された、日本で唯一の黒曜石と人類史に関する研究施設。2006年度からは明治大学博物館分館として運営、2010年度から明治大学研究・知財戦略機構の付属研究施設として位置付けられている。