Meiji NOW 明治とつながる 今をつたえる。

Pick Up
研究
2025.09.01

ドイツ・LMU Munichが長嶋比呂志教授に名誉博士号を授与

農学部
(左から)ヴォルフ教授、長嶋教授、シュトラウビンガー獣医学部長

ドイツ・LMU Munich(ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン)が、農学部生命科学科の長嶋比呂志教授に名誉博士号を授与し、授与式が7月26日、同大学講堂で行われた。

長嶋研究室は、LMU Munich獣医学部のエッカルト・ヴォルフ教授らと、遺伝子改変クローンブタの作製技術を共同開発。疾患モデルブタや異種移植用臓器ドナーブタの開発などに取り組んだ。この研究は、ブタのクローニング技術で実績があった長嶋研究室にヴォルフ教授が申し入れ、2006年に開始。以来、大学院生や研究員の派遣も行い、筋ジストロフィーやラロン症候群など難病モデルの開発で成果を挙げた。

これらの成果は高く評価され、2024年には獣医学部と医学部による共同研究拠点ICONが設立された。また、長嶋研究室の技術が重要な役割を果たした心臓移植用遺伝子改変ブタの開発も評価され、LMU Munich研究農場に300頭規模の飼育施設が整備された。授与式では、獣医学部長ラインハルト・シュトラウビンガー教授が長嶋教授の貢献をたたえた。

大学院生らによる共同研究

長嶋教授のコメント

遺伝子改変ブタの相互利用に加え、研究者・大学院生の交流も積極的に行った。2006年に派遣した大学院生の一人は、その後ヴォルフ教授の下で研究員となり、ドイツの永住権を取得。研究の発展に大きく寄与している。

ヴォルフ教授のコメント

長嶋研究室の貢献なくして、クローンブタを用いた大型プロジェクトやICON、飼育施設の実現はあり得なかった。