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2024.09.17

村上大学史資料センター所長、博物館学生広報アンバサダーらが小田原市立城南中学校にて講演

虎に翼

明治大学史資料センターは、9月9日に小田原市立城南中学校にて、三淵嘉子さん(1938年法学部卒)に関する出前授業を行った。三淵さんは、明治大学専門部女子部を経て、1938年法学部を卒業。高等文官試験司法科に合格し、日本初の女性弁護士(久米愛・中田正子・三淵嘉子、いずれも本学出身)となった。現在放送中のNHK連続テレビ小説「虎に翼」主人公のモデル。

今回、小田原市立城南中学校の生徒に対する郷土学習や人権教育を目的として、小田原市・板橋地区・明治大学による連携・協働事業の出前授業が企画された。城南中学校のある板橋地区には、初代最高裁判所長官・三淵忠彦氏が昭和初期に建て、晩年を過ごした三淵邸・甘柑荘が保存されている。三淵さんは、忠彦氏の長男・乾太郎(けんたろう)氏と再婚した後、この邸宅を別荘として愛用していた。

体育館で行われた出前授業には、全校生徒約150人が参加。初めに、大学史資料センター所長の村上一博法学部教授から、三淵さんの業績や社会背景などが説明され、時代を切り拓き、懸命な努力を重ねてきた女性法曹の先駆者である姿を伝えた。

三淵嘉子さんについて説明する大学史資料センター所長の村上一博法学部教授三淵嘉子さんについて説明する大学史資料センター所長の村上一博法学部教授

続いて、三淵邸・甘柑荘保存会の上谷玲子代表理事から、数寄屋家屋の甘柑荘を保存する意義などが説明され、板橋地区の歴史的文化的価値と自然の恵みを継承しつつ、地区として活用する重要性が語られた。

最後に、明治大学博物館学生広報アンバサダーの村松遥香さん(文学部3年)と中野陽登さん(商学部2年)から、博物館で開催中の企画展「女性法曹養成機関のパイオニア─明治大学法学部と女子部─」に併せて企画した、「明治大学博物館×三淵邸・甘柑荘スタンプラリー」と「三淵嘉子さんが学んだ千代田区マップ」についての説明があり、両施設への訪問を促した。

明治大学史資料センターでは、今後も明治大学史に関する調査および資料収集を通じ、地域社会との連携によって、地域の人材育成や課題解決に貢献していく。