
農学部・本所靖博ゼミナール(環境資源会計論研究室)は、カゴメ株式会社および生田キャンパス・食堂館スクエア21を運営するエームサービス株式会社と連携し、6月23日~27日、7月7日~11日の計2週間にわたり、ゼミ生が考案したスペシャルメニューを提供する「カゴメ食堂」と野菜摂取の促進を図る「ベジチェック」を食堂館スクエア21で開催した。
本所ゼミは、「つくる人と食べる人をどうつなぐか」というテーマのもと、農家や企業、自治体などと連携して、援農活動やマルシェ出店、商品・メニュー開発などに取り組んでいる。その一環として、学内での食を通じた行動変容を促すべく、2023年に始まった「カゴメ食堂」や「ベジチェック」などの健康推進型プロジェクトを継続して展開している。
今回で4回目となる「カゴメ食堂」では、過去のアンケート分析などを踏まえ、「好きなご飯を楽しみながら、自然と野菜を摂れること」をテーマにメニューを開発。野菜のうまみを生かしたオリジナルメニューが、期間中の食堂を彩った。前回好評だった「トマトチキン南蛮」は、4日間で累計約830食が提供されるなど、今年も人気を博した。

同時開催した「ベジチェック」では、手のひらをセンサーにかざすだけで推定野菜摂取量が測定できる機器「ベジチェック®」を用いて、参加者それぞれの食生活を可視化した。さらに、自分に合った野菜摂取しやすいライフスタイルを診断できる「VGTI(ベジタイプ)4×4診断」のカードを配布。カードには測定結果が記録され、参加者が自身の健康意識と向き合うきっかけとなった。
6月は632人、7月は829人、合計1461人の明大生が測定に参加した。測定時に表示される野菜摂取レベル(0~12.0)の全体の平均スコアは、前年12月実施時の5.62から5.76へと上昇し、摂取レベルが「5未満」の学生の割合は32%から25%へと大きく改善される結果となった。

今回の運営を担ったゼミ生は、「ベジチェックやカゴメ食堂の認知が着実に広がり、学内の健康意識の向上につながっていると感じた」と振り返った。
本所ゼミでは、今後も「畑から台所まで」をつなぐ多様な取り組みを通じて、食と農に関する社会課題の解決と、学生自身の意識変容を目指していく。(農学部事務室)