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2026.08.01

シンポジウム「知の越境 4人の論者が展示を切る!」――異分野の知を交差させ、幕末の村山騒動を読み解く|博物館・リバティアカデミー

(左上から時計回りに)須田教授、合田教授、石川教授、黒澤教授

博物館は7月18日、駿河台キャンパス・リバティホールで、リバティアカデミーの無料公開講座「知の越境 4人の論者が展示を切る!」を開催した。

本シンポジウムは、博物館の小規模展示「悪党、天下をかたる」の関連講座。同展は、1866年(慶応2年)に出羽国村山郡(現在の山形県山形市、天童市ほか)で、米価高騰に困窮した群衆が富裕層の屋敷を打ち崩した「村山騒動」をテーマとしている。群衆は当時「悪党」と呼ばれる一方、自らを「天下儀士」と称した。同展では、彼らを「悪党」と「儀士」のいずれとして捉えるのかを問いながら、法と秩序、逸脱行為、民衆暴力など、現代社会にも通じる問題を提示している。

また同展では、大学博物館ならではの試みとして、異なる分野を専門とする本学教員4人が、それぞれの視点から展示を読み解くコメントを寄せている。コメントを寄せたのは、情報コミュニケーション学部の須田努教授(歴史学)、文学部の合田正人教授(哲学)、法学部の黒澤睦教授(刑事訴訟法)、情報コミュニケーション学部教授の石川幹人博物館長(認知科学)。シンポジウムでは、この4人が同展を出発点に、一つの歴史的事件を複数の学問領域から捉え直す議論が行われ、総合大学ならではの「知の越境」を示す機会となった。

冒頭、須田教授が「『悪党』か『儀士』か――結集する若者たち」と題して報告。続いて、合田教授が「思想史のラビュリントスにて」、黒澤教授が「法学(刑事訴訟法学・刑事裁判学)の観点から」、石川教授が「“悪党”を生物学から解きほぐす」と題して報告し、集団と暴力、人間の営みをどのようにすくい取り、描くのか、法における事実認定などについて議論した。

会場には250人を超える参加者が集まり、若い世代の姿も目立った。最後に、4人の教員が「大学で学ぶとは」について一言ずつコメント。須田教授は「この4人を見ても分かるとおり、研究は楽しい。すごく楽しいんですよ。大学は、その楽しさを見つける場所です」と、若い世代にメッセージを贈り、シンポジウムを締めくくった。