
文学部史学地理学科で考古学を専攻している松原優也さん。日々の講義に加え、発掘調査や遺物(遺跡から出土した物品)の整理なども経験してきた松原さんに、考古学の魅力ややりがいについて伺いました。

松原さんのMeijingは、「物や人をつなぐ」を意味する “Connect” ing
フィールドワークを通して「考古学」を実践的に学ぶ
文学部史学地理学科に進学した理由を教えてください。
小中学生の頃から実家の近くの加曽利貝塚で遺跡見学や火おこし体験を経験し、歴史に興味があったからです。「なぜ、土器などの遺物から、文字がなかった縄文時代の歴史が読み取れるのだろう」という疑問を抱き、考古学の道を目指しました。
明治大学の史学地理学科では1年次から専門的かつ実践的に考古学を学べることを知り、進学を決めました。

多様な講義の中でも、特に印象に残っているものはありますか。
思い出深いのは「考古学実習」です。夏休みに1~2週間かけて行われる講義で、私は毎年履修しています。1年次は出土した土器の整理・観察、2年次は秋田県での発掘調査、および貝塚から出土した約1万点の貝殻の洗浄・計測、3年次は打製石斧の製作技術や機能などについて検討しました。
実践を通して学んだことは、出土した場所の座標や層位の記録、遺物の計測などの細かな作業の重要性です。遺物の発見がゴールではなく、その記録の積み重ねによって歴史が解き明かされていくのだと知りました。

特徴的な土器も“視点”を変えると見え方が変わる
現在所属しているゼミでは、どのようなテーマで研究を進めていますか。
「縄文時代の東日本と西日本の集落の比較」をテーマに、遺物や集落に関する文献を集めて分析しています。東日本と西日本では人口密度に大きな差があるので、その理由を探究したいです。
研究を進めるにあたっては、「縄文時代研究全体に貢献できるか」という大きな視点を持ちつつ、「時間や手法の制約がある大学生の立場で実現可能な研究」であることも重視することで、結果を出すことができると考えています。
明治大学博物館の展示を見る松原さん考古学専攻での学びを通じて、どのような知識やスキルが得られましたか。
一つの物事を、多角的な視点から見られるようになりました。
例えば、縄文時代の土器と聞いて思い浮かべる「火焔型土器」は、華やかな装飾で実用性がなさそうに見えますが、実際は煮炊き用の鍋として使用されていたと考えられています。特徴的な部分を集中して見るのではなく、多角的に観察することで見えてくる事実があります。
この視点は、多様性が重んじられる現代社会において大切だと思います。目に見える部分だけではなく、相手の背景や事情にも配慮できる人間でありたいです。
文学部は、多様な分野に触れて“興味”を深められる場所
今後の目標、これから挑戦したいことを教えてください。
社会科の教員を目指しています。「見る人の視点によって、一つの事象の捉え方が変わること」や「教科書の記述の背景や根拠を知ることで、歴史が面白く感じられること」を伝えていきたいと思っています。

高校生の皆さんにメッセージをお願いします。
文学部は考古学だけでなく日本史や西洋史、地理学、演劇学、心理学に関する講義も履修できるので、学びたい分野が明確な人だけでなく、やりたいことを模索している人にもおすすめの学部です。
一人ひとりの興味をサポートしてくれる体制が整っていて、熱意に応えてくれる先生方、先輩方もたくさんいます。学びを深めることができる環境です。

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