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国際
2024.07.26

在日スイス大使館の参事官が農学部「食料貿易論」(作山巧教授)で特別講義

グレゴー・ムイシュネーク参事官(写真右)と作山巧教授(写真左)。講義後に記念品の贈呈を行ったグレゴー・ムイシュネーク参事官(写真右)と作山巧教授(写真左)。講義後に記念品の贈呈を行った

在日スイス大使館のグレゴー・ムイシュネーク参事官が7月8日、生田キャンパスを訪問し、「経済・農業・貿易:スイスの視点」と題して、日英通訳による特別講義を行った。この講義は、農林水産省で2009年に発効した日スイス経済連携協定の策定交渉に従事し、本学に着任後も在日スイス大使館との交流を続けている農学部の作山巧教授が、自身が開講する農学部食料環境学科の講義「食料貿易論」にムイシュネーク参事官を招いたもので、約150人の学生が受講した。

特別講義の様子特別講義の様子

ムイシュネーク参事官はスイス連邦政府の外務省出身で、2021年9月に在日スイス大使館に着任した。同参事官は、初めにスイスの特徴に関して、連邦政府の構成や直接民主制などについて紹介。そして経済に関して、自由貿易協定の締結状況や地経学的な緊張への対応などについて説明した。

さらに、スイスの農業に関して、農業生産の特徴、憲法における農業の規定、直接支払い制度、品目別の自給率、輸出入の特徴、有機農業などについて紹介。最後に、今年で160周年を迎える日本とスイスの二国間関係について、貿易投資の現状、農業政策対話、締結時に地理的表示など先駆的な要素を盛り込んだ日スイス経済連携協定の運用について説明した。

質疑応答では、スイスで有機農業が盛んな理由、スイスのコーヒー輸出が多い理由、欧州連合との関係、移民の扱いや経済への影響といった多くの質問が受講生から寄せられた。講義の終了後には、作山教授からムイシュネーク参事官へ、明治大学オリジナルの記念品が贈呈された。

講義後の質疑応答の様子講義後の質疑応答の様子