
駐日アイルランド大使館のオーウェン・マーフィー参事官が5月19日、生田キャンパスを訪れ、「アイルランド:持続的な農業・食料生産システム」と題する特別講義を行った。この講義は、農林水産省国際交渉官としてEU加盟国との二国間関係を担当し、農林水産大臣政務官に随行してアイルランドを訪問した経験を持つ農学部の作山巧教授が、自身が開講する講義「食料貿易論」にマーフィー参事官を招いたもので、約170人の学生が受講した。

マーフィー参事官はアイルランド農業・食糧・海洋省の出身で、2023年8月に農業・漁業参事官として駐日アイルランド大使館に着任。同参事官は、講義の中で、「アイルランドの基本情報」「日本との関係」「アイルランドの農業と食料の特徴」について紹介した。また、アイルランドが2030年までに持続的農業システムの世界的リーダーとなることを目指して策定した「Food Vision 2030」についても説明した。

質疑応答では、アイルランドと日本の農業や食料に関する相違点や、畜産業が盛んなアイルランドにおける温室効果ガスの排出抑制策など、多くの質問が学生から寄せられた。最後に、作山教授からマーフィー参事官に明治大学オリジナルの記念品が贈られ、特別講義は盛況のうちに終了した。