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2024.03.26

2023年度「明治大学卒業式」を挙行――卒業生7609人がそれぞれの「前へ」

2023年度の明治大学卒業式が3月26日、日本武道館(千代田区)で挙行された。学部生6624人、大学院生985人、計7609人が学び舎を後に、新たな一歩を踏み出した。

式典は学部・大学院別に午前、午後の2部制で執り行われ、いずれも総代への学位記授与に続き、大六野耕作学長の告辞、柳谷孝理事長、北野大校友会長による祝辞と進行した。


告辞を述べる大六野学長

告辞で大六野学長は、「入学当初からパンデミックの直撃を受け、『生き難さ(いきにくさ)』と格闘する日々の連続であったと思います」と振り返り、「困難な状況の中にあっても、今ある現実に正面から立ち向かい、知恵を絞って学業を全うされた皆さんに敬意を表したい」と門出を祝した。さらに、故・稲盛和夫氏(京セラ、KDDIの創業者)の「人はえてして変化を好まず、現状を守ろうとしがちです。しかし新しいことや困難なことにチャレンジせず、現状に甘んじることは、すでに退歩が始まっている」という言葉を引き、卒業生を鼓舞した。


祝辞を述べる柳谷理事長

続く祝辞で柳谷理事長は、4月から放送予定のNHK連続テレビ小説『虎に翼』の主人公のモデルが本学校友で日本初の女性弁護士の1人三淵嘉子さん(1938年卒)であることに言及し、「日本女子法曹界の歴史は、明治大学女子法曹界の歴史そのものであると言われる所以です」と紹介。さらに、「母校明治大学で培った揺るぎない『個』を掲げ、不屈の明治魂を胸に、これからの時代を切り拓いていってください」と卒業生を激励した。

北野校友会長は、全国に224の校友会地域支部があることを紹介し、「多くの先輩が、新校友である皆さんの参加を心から歓迎するとともに、改めて明治大学卒という同窓の良さ、ありがたさを感じることと思う」と述べ、総会など校友会の行事への参加を呼びかけた。


午前の部で答辞を務めた総合数理学部の鍛原さん

午後の部で答辞を務めた法学部の井上さん

卒業生代表の答辞には、午前の部は総合数理学部の鍛原大成さんが、午後の部は法学部の井上由佳さんが登壇。「ネットワークデザイン学科での体系的な学びを通じてデータサイエンスに興味を持ち、生涯をかけて探求したいことに出会うことができた」(鍛原さん)、「結論を導くための知的な格闘を重ね、物事を客観的、多角的な視点から分析し、柔軟かつ的確に判断する力を体得できた。その過程で学問、人徳を磨き上げる仲間と出会い、温かさに心が救われた」(井上さん)と明治大学での4年間を振り返り、家族や仲間、恩師への感謝の言葉とともに今後の飛躍を力強く誓った。


スポーツ表彰者代表・柔道部の森健心さん(政治経済学部・午前の部)

スポーツ表彰者代表・ボードセーリング部の大島春哉さん(商学部・午後の部)

その後、学業や課外活動などで顕著な成績をあげた卒業生への連合父母会教育振興賞・校友会表彰・スポーツ表彰に続いて、校友を代表してキャスター・タレントの菊地柚花さん(2022年法卒)、落語家の三遊亭小遊三さん(1969年営卒)の2人による卒業生に向けたビデオメッセージが放映された。

最後に交響楽団、混声合唱団、グリークラブの伴奏・演奏で明治大学校歌斉唱が行われ、卒業式は閉式。卒業生らはそれぞれの「前へ」第一歩を踏み出した。