明治大学生命機能マテリアル国際インスティテュート（所長＝相澤守理工学部教授）は、6月18日、生田キャンパス第二校舎にて、生命機能マテリアル国際インスティテュート公開シンポジウム「人工材料に如何にして生命を吹き込むか」を開催した。本シンポジウムには、本学の教員・学部生・大学院生・他大学の研究者などを含む、約40人が参加した。

シンポジウムは研究クラスターであった2018年から「次世代バイオマテリアルを考える会」として、毎年開催しているもの。近年は「生命機能マテリアル：人工材料に如何にして生命を吹き込むか？」と題して企画され、今回は、口腔外科医として第一線で活躍している医学系研究者の森川暁氏（慶應義塾大学医学部専任講師）を講師に迎えての講演となった。

森川氏は、「生体内組織形成における幹細胞の機能と制御：マテリアル科学による治療戦略への展開を目指して」と題し、前半に生体組織の再生に有用な「間葉系幹細胞」に関する研究事例を、後半に最近のトピックスとなっている「インプラント周囲炎」などの概要と治療戦略について説明。また、口腔外科領域を主体とした生命機能マテリアルへの期待についても言及した。質疑応答では、研究事例に関する具体的な質問が寄せられるなど、参加者から高い関心を集める様子がうかがえた。（生田研究知財事務室）