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2026.01.09

「味をデザインする」体験型お菓子『21美ーバー』のワークショップを開催|総合数理学部・宮下研究室

総合数理学部数理・データサイエンス・AI
左から株式会社ヤマホの堀井氏、北陸製菓株式会社のマスコットキャラクター「ビーバー」、宮下教授

総合数理学部・宮下芳明研究室は12月13日、駿河台キャンパス・アカデミーコモンで北陸製菓株式会社および株式会社ヤマホと連携し、体験型お菓子「21美ーバー」を用いたワークショップを開催した。

21美ーバーは、「味覚メディア」を提唱する宮下研究室と北陸製菓株式会社および金沢21世紀美術館が共同開発した体験型お菓子。食べる人自身が「味をデザインする」という新しい体験を提供する。本ワークショップは、11月に金沢21世紀美術館で実施された21美ーバー完成記念ワークショップの構成を踏襲し、当日は31人が参加。新たな食体験に挑戦した。

体験型お菓子「21美ーバー」

冒頭、北陸製菓株式会社代表取締役社長の髙﨑憲親氏から実際の商品開発や製造工程についての紹介があり、続いて調味料開発を手がけた株式会社ヤマホの堀井裕子氏から「味のデザイン」をテーマに、香料や調味の設計について解説が行われた。

その後宮下教授は味や香りをデジタルに再現・制御する「味覚メディア」の概念と、「21美ーバー」開発の背景にある粉体設計について講演。宮下研究室では通常、味覚ディスプレイなどのデバイスを用いた味表現を行っているが、今回は特別な装置を使用しなくても、高度に設計された「粉末」を用いることで手軽に味覚メディアの可能性に触れられるようにしている、と開発に込めた思いを語った。さらに人間が感じる味の強さや密度が異なる多様な味粉末を、いかにして「スプーン1杯」という共通単位で扱えるようにしたか、という数理的な工夫も解説した。

ワークショップの様子

後半の実習パートでは、初めに基礎として、レシピ通りに「梅干し味」「みたらし味」「チョコ味」を調合し、粉末を組み合わせるだけで、目的の味が再現できることを体験。続いて、自分の好みに合わせて酸味や甘味を微調整する応用を経て、最後には既存のレシピにはない思い思いの「未知の味づくり」に挑戦した。21美ーバーは「守(レシピ再現)・破(微調整)・離(自由創作)」のステップになぞらえて設計されており、参加者らは味の構成論を楽しみながら習得していった。

会場には北陸製菓株式会社のマスコットキャラクター「ビーバー」も駆け付け、大いに盛り上がりを見せる中、参加者から「生クリーム味」「酢豚味」「マヨネーズ味」といったユニークな味レシピが次々と誕生した。

この体験を通じて、参加者は「味とは分解でき、組み立てられるものである」という新しい世界の見方を獲得し、食の未来を垣間見るひと時となった。(中野教務事務室)

「味をデザインする」体験型お菓子『21美ーバー』紹介動画