9月3~4日、政治経済学部・ヨーク,ジェームズゼミナールは、新宿日本語学校で「オノマトペをゲームで学ぶ」をテーマに授業を共催した。授業には、2日間で初級・中級・上級の日本語学習者60人が参加した。
ヨークゼミは、「遊びやゲームの教育的・社会的な可能性」をテーマに研究を行っている。今回のプロジェクトは、ゼミの1期生である荻島和彦さんと美和優花さん(4年)が発案したもの。新宿日本語学校の協力を得て、今回のイベント開催に至った。
荻島さんと美和さんは、日本語学習者が苦手とするオノマトペ(「わくわく」「しーん」といった擬音語、擬態語など)を楽しく学べるゲームを企画・開発した。株式会社Dig-A-Doo(東京都)代表・遠山彬彦氏の助言を受けて制作した、教育機関で使いやすいカードゲーム形式で、プレーヤーはジェスチャーや言葉でオノマトペを表現し、他のプレーヤーがそのオノマトペを当てるといった内容になっている。
冒頭、ヨーク専任講師がオノマトペの講義を行い、その後、少人数グループでのジェスチャーゲームを実施。ゲームの前後にはオノマトペに関するテストを行い、ゲームの効果を測定するためのデータを収集した。

授業後、ヨーク専任講師は「こうした研究がゼミ活動の理想であり、今後の学生の模範になるだろう」と語った。プロジェクトを発案した荻島さんは、「ゲームで学ぶ楽しさと役に立つ学びを両立させることに注力した。イベントを通じて、ゲームがもたらす効果を実感することができた」と振り返った。同じく発案者の美和さんは、「楽しく学ぶことをテーマに研究を重ねてきた。会場の盛り上がりやテストの結果から、作成したゲームの意義を感じることができ、うれしい」と述べた。
また、株式会社Dig-A-Doo代表の遠山氏は、「何度も研究の中で遊び方をブラッシュアップしていく学生の姿を見て、遊びと学びの奥深さを再認識できる、私自身の成長の機会にもなった」とコメントした。新宿日本語学校の須田先生は、「みんな生き生きとした顔で参加していたのが印象的だった。今後の授業に今日の体験を反映したい」と感想を寄せた。
