
明治大学図書館は3月6日、和泉図書館ホールで、2024年度オープンアクセス加速化事業の一環として、講演会「韓国のオープンアクセス事情」を開催した。
明治大学は、インターネット上にある学術情報に自由にアクセスできる「オープンアクセス」を推進するため、2024年度文部科学省オープンアクセス加速化事業補助金により各種事業を行っている。今回の講演会は、韓国でのオープンアクセス事情を広く学べるよう、学外にも公開する形式で開催され、オンライン・会場参加を合わせ、約80人が参加した。
はじめに、牧野淳司図書館副館長(文学部教授)のあいさつの後、梨花女子大学図書館のLee Nanee(イ ナニ)氏が講演。韓国における転換契約(雑誌購読契約と論文投稿料APCが一体化した契約)の交渉体制や締結内容、学術図書館の抱える課題について述べた。
続いて、韓国科学技術情報研究院Kim Wan Jong(キム ワンジョン)氏が、韓国におけるオープンアクセスの動きや国立オープンアクセス支援システム「AccessON」について講演。最後に、本学の鈴木開文学部准教授が、韓国の研究環境についての講演を行った。講演後は、寄せられた質問に対し講演者がコメントし、パネルディスカッションを行った。

今回の講演会を通して、韓国では、国家を挙げてのオープンアクセスの支援体制が日本よりも充実していることが明らかとなった。また、大学や研究機関が個別に推進に取り組む日本の体制と大きく異なっている一方で、推進にあたっての課題には共通点があることがうかがえた。
本学は今後も研究成果の社会還元を目指し、APC支援や学術成果リポジトリ(Meiji Repository)の機能強化などを通じ、オープンアクセスを推進していく。(図書館総務事務室)