
2024年3月に開催された侍JAPANシリーズ欧州代表戦で、日本代表に選出された宗山塁選手。体育会硬式野球部では1年次から活躍し、東京六大学野球の歴代最多安打記録更新も期待されています。主将として迎えた2024年。大学野球四冠達成に向けて「明治らしさ」を大切に、仲間と共に駆け抜けます。

所属 | 体育会硬式野球部・主将 |
学部・学年 | 商学部・4年 |
出身高校 | 広陵高等学校 |
大学生選手の活躍に感じた、うれしさと悔しさ

――侍JAPANシリーズ欧州代表戦(2024年3月6日~7日)で日本代表に選出されましたが、この期間を過ごしての感想をお聞かせください。
宗山 塁さん(以下:宗山) プロ選手と同じグラウンドで練習をし、間近でプレーを見て、実際に肌で感じることができ良い経験になりました。皆さん野球に対して高い意識を持って取り組んでいて、例えばウォーミングアップ一つを取ってもいろいろなものを取り入れていました。自分にとって必要なことを理解し、時間をかけて考えて、さまざまなことを試してたどり着いたんだろうなと思いました。
――期間中、宿舎ではどのように過ごされましたか?
宗山 食事の時間は、元々知り合いだったこともあり、大学生から選出された4人で過ごしていました。全員で食べることもありましたし、投手と野手2人ずつで行くこともありました。

――3月6日に「右肩甲骨骨折」の診断を受けたことが発表され、残念ながら試合に出場することはできませんでした。出場した他の大学生3人の活躍を見て、焦りはありましたか?
宗山さん(以下:宗山) まず、同じ大学生として、3人の活躍をとてもうれしく思いました。そしてもちろん、皆さんから注目していただいていましたし、自分も出場して活躍できたと思うので、悔しい気持ちもありました。この悔しさをばねに、残りの大学生活1年間、みんなに負けないように努力していきたいです。
――現在は硬式野球部の活動に戻りましたが、けがの影響で自身やチームへのアプローチが変わったのではないでしょうか。
宗山 例年、2月末にオープン戦が始まると、なかなか自分の体を見直すために時間を割くことができないので、そういう意味では良い期間を過ごせていると思います。
チームについては、オープン戦は全てベンチに入っていますが、これまでは出場できていたので、試合で見えてくるものが全く異なります。この期間を通して、試合の入り方やチームの雰囲気が勝敗に大きく関わることを改めて学びました。
試合のスイッチを入れたら、ベンチ入りメンバー、スタンドにいる部員が一気に試合に入っていくことが大事だと考えています。1日24時間、年間365日、ずっと気を張り続けるのは難しいことなので、本当に勝負の時に、選手がその1球に集中できるよう、日頃の練習を大切にしていきたいです。

――卒業生の先輩方と連絡を取ることはありますか?
宗山 前主将の上田希由翔さん(千葉ロッテマリーンズ、2024年国際日本学部卒業)は、合宿所で同部屋だったこともあり、今でも相談することがあります。上田さんにはいろいろと教えていただきましたし、その姿をたくさん見てきたので、チームや自分のために生かしていきたいです。
――普段の生活の中で、大切にしていることを教えてください。
宗山 休むこと、特に睡眠を大切にしています。野球選手として、回復すること、睡眠の質を良くすることはパフォーマンスに大きく関わるので、自分に合う形を模索しています。また、食べることが好きなので、外食に出てリフレッシュすることもあります。食事もパフォーマンスの向上に大切です。生活には常に野球が付いて回りますが、音楽を聞くなど野球と離れて好きなことをする時間も回復に必要だと考えています。

仲間と共に「明治らしさ」を体現
――もし小学生や中学生に戻れるとしたら、やってみたいことはありますか?
宗山 野球をやっていて良かったと思っているので、また野球を選びます。その上で、もう少し身長を伸ばしておきたかったと感じているので、子どもの頃から食事や睡眠をしっかり取るようにしたいです。野球をやる以上、身長は高い方が、選択肢が増えますし、出力できるパワーも変わってきます。国際大会を通じて、海外の選手に体格では劣るところからのスタートになると感じたので、身長はあるに越したことはないと思います。
――大学で野球をすること、また明治大学で野球をすることについて、どのような思いがありますか?
宗山 野球界のつながりの素晴らしさを日頃から感じているのですが、高校から大学に進学して、今まで以上にいろいろな人と出会えるようになりました。また、これから社会に出ていくにあたって必要なことを、大学と大学野球を通じて学ぶことができるので、この道を選んで今過ごしている時間はとても有意義なものになっています。
明治大学の部員は合宿所で生活をしており、普段の生活を野球につなげていくというチームです。全員がやるべきことをきちんと行い野球に入っていくことが大切だと、明治大学硬式野球部で学ぶことができました。

――明治大学に進学を決めた理由は?
宗山 母校の広陵高校から明治大学に進学した先輩が多く、さらにプロの世界へ進んだ選手がたくさんいるということが理由の一つです。元々東京六大学野球の舞台で活躍したいという思いがあり、特に明治大学への憧れが強かったので、田中武宏監督から声をかけていただいた際には、ぜひ進学したいと思いました。
――学生生活を通じて良かったと思うことを教えてください。
宗山 さまざまな友人と出会えたことです。目標をしっかりと持って大学生活を過ごしている姿を見ると刺激になりますし、硬式野球部ではアルバイトをしないことになっているので、お金を稼ぎながら勉強や部活動をしている友人を見ると、本当に尊敬します。お金のことを考えると自分はまだまだ家族に支えてもらっているので、感謝の気持ちを忘れずに過ごしたいです。

――今シーズンの目標を教えてください。
宗山 個人としては、東京六大学野球の歴代最多安打記録を狙える位置にありますし、首位打者やベストナインといったタイトルを取ることでチームに貢献していきたいです。
チームとしては、東京六大学野球の春季リーグと秋季リーグ、そして全日本大学野球選手権大会と明治神宮野球大会の四冠という目標があります。達成するためにはどうすれば良いかということは日々考えていますし、その上で応援してもらえるチームを目指しています。諦めない姿勢や全力プレーを心がける「明治らしさ」を大切に、仲間たちとチームをつくっていきたいと思います。
――最後に、読者の皆さまへメッセージをお願いします。
宗山 いつも応援ありがとうございます。これまで明治神宮野球場に来たことがある方もない方も、野球のルールが分からない方も、神宮の応援席で見ていただければ、絶対に楽しめると思います。目の前で繰り広げられるプレーを見て感じる空気は球場でしか味わえないと思うので、ぜひ一度神宮球場に足を運んで、明治を応援してください。
――本日はありがとうございました。硬式野球部の四冠達成を楽しみにしています!

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