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2018.05.25

【留学どうだった?】「何でもやってみる姿勢で挑んだ2度のタイ留学から、卒業後は外交官へ」

 前のページ:語学力向上のための勉強と、短期留学中の経験について

長期について

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タマサート大学のクラスメートらと(本人左)
留学先 タイ
留学先大学 タマサート大学 政治学部「BMIR」
留学プログラム名 政治経済学部 学部間協定留学
留学期間 2014年8月~2015年8月(大学2~3年時)

短期留学を経験後、長期留学をすることに決めた時期と理由を教えてください。

短期留学を経て、すっかりタイに魅了され、もっとタイのことを知りたいと思うとともに、仲良くなった現地と、私がタイ語を学ぶことでよりスムーズにコミュニケーションを取れるようになりたいと思ったことが長期留学のきっかけです。また、短期留学中に建設ラッシュのビル群や活気のある街並みなどを見て、東南アジアの経済成長を肌で感じました。タイを含めた東南アジア地域が、さらなる成長の可能性を秘めている地域だと実感したことで、この地に留学してさらに深く学びたいと強く思いました。そのため、短期留学から帰国した直後から長期留学の準備を進め、大学1年の秋ごろには長期留学に応募していました。

使用した留学プログラムを選んだ理由を教えてください。

政治経済学部の協定留学制度を利用して、タイ・バンコクにあるタマサート大学の政治学部の「BMIR」というプログラムへ留学しました。タマサート大学の政治学部「BMIR」に留学を決めた理由は、英語で履修できるが非常に充実していたからです。私は留学を通じて、タイや東南アジアの政治、経済、歴史、社会、国際関係などについて、英語で幅広く学びたいと思っていたので、このプログラムがぴったりだと考えました。また、タマサート大学には留学生も多く、留学生へのサポート体制が整っていたことも決め手の一つです。

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授業のフィールドトリップで郊外へ(本人一番右)

留学先で起こしたアクション、挑戦したこと、意識したことを教えてください。

短期留学と同様に、「何でもやってみる」という姿勢を持ち続けました。「たとえうまくいかなかったとしても、そこから学んで次に生かしていけば良い!」と思い、どんなことでも恐れず挑戦しようと心掛けていました。実際に長期留学では、挑戦と失敗を繰り返しながら多くのことを学び、それが自身の成長に繋がっていきました。

例えば、タイに着いたばかりの、タイ語を学び始めた当初は、屋台でご飯一つ買うにしても、私にとっては挑戦でした。うまく発音ができず、何を言っているのか分からないと困惑されることもしばしばありました。そこから一つ一つタイ語の語彙を増やしたり、発音を練習したりして、しばらくするとタイ語での生活に困らなくなっていました。

ほかにも、バンコクという都心部だけではなくタイの地方にも赴いたり、バンコクのスラム街に足を運んだり、タイ周辺の東南アジアの国を旅したり、積極的にアクティビティに参加して、多様な人とのかかわりを持つようにしたりと、大学での授業を通じた学びのほかにもさまざまなことを学べるように、積極的に行動しました。また、タマサート大学の授業や、語学学校のタイ語の学習に加えて、現地の国際機関でのインターンシップも経験しました。

メッセージ

留学を経験して感じたこと、自分の成長した部分などを教えてください。

失敗を恐れずにどんなことにも挑戦できるようになったことや、うまくいかないときもめげずに、「苦しいときこそ成長しているとき」と前向きに捉え、困難を乗り越えられるようになったことが成長したところです。また、たくさんの経験や人との出会いが、学びや成長に繋がると感じました。留学中は挑戦と失敗を繰り返す中で日々学びがあり、できることが一つずつ増えていく環境の中で、自身の成長を実感できたことがとてもうれしく、楽しかったです。

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タイの大学では制服を着用します(本人前列一番右)

留学経験をふまえ、就職後の目標を教えてください。

タイにいたころ、多くのタイの方々に親切にしてもらいました。例えば、バスに乗っていたときには、男性から席を譲ってもらったり、荷物を持ってもらったりしました。また、街中では、タイ語を教えてもらったり、気さくに話し掛けてもらったりもしました。タイでは、確かに渋滞が酷かったり、時間の流れがゆったりしていて、不便に思うこともありましたが、それ以上に、仏教の精神が根付くタイの方々からたくさんの優しさや温かさを頂きました。私の中でも大らかで温かな心が育まれ、人として成長させてもらった分、タイには感謝の気持ちでいっぱいです。今後もタイで頂いたたくさんの優しさに恩返ししていきたいと強く思います。

一方で、インフラが完全に整備されているとは言えない東南アジア地域に滞在することで、日本がいかに発展していて豊かな社会であるかを実感しました。それと同時に、若年層が多い東南アジア諸国と比べて、日本が抱える少子高齢化や人口減少といった問題の深刻さも実感しました。新興国が台頭する世界の中で、こうしたさまざまな課題を抱える日本が今後も豊かさを享受していけるように、タイを含む東南アジア地域と日本の架け橋となって、同地域の成長を日本の成長に繋げていきたいです。

また、歴史を振り返れば、日本はかつて東南アジア地域を支配していた過去があります。そうした過去から、日本はODA(政府開発援助)で東南アジア地域の発展を支援し、現在の同地域における親日的な感情につなげました。こうした歴史を忘れず、これからも友好的関係を維持・深化できるように、経済面や人的化交流など多様な側面から尽力していきたいと思います。しかし、私自身はまだまだ勉強・経験不足なので、一つひとつの課題や研修を大切に日々勉強していきたいです。

後輩へのメッセージやアドバイスをお願いします。

留学は、限られた期間の中で、どれだけ多くの経験を積めたかが鍵になると思います。どんなことでも挑戦と経験です。「たとえうまくいかなかったとしてもそこから学び、その失敗が自分の成長につながった」と楽しむような気持ちでいると良いと思います。留学には、異国の地での多くの挑戦の機会があり、自分が成長できるさまざまなチャンスがあります。失敗を恐れずに、一歩踏み出してみてください。きっと一回り成長した自分になれると思います。

また、私自身、外務省専門職員試験に向けた勉強をしているとき、「こんな私が外交官になれるのだろうか」と不安に駆られることもありましたが、「日本とタイのために働いていきたい」と強い思いを抱き、信じて進み続けた結果、合格をつかみ取ることができました。皆さんも、高く見える壁にも、自分で自分の可能性を狭めず、挑戦してみてください。応援しています!

※ページの内容は、寄稿当時(2018年3月)のものです
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