
- 出身国:中国
- 留学期間:2023年4月~2027年3月
日本への留学を志したきっかけと、明治大学を選んだ理由を教えてください。
2020年、私は、GWU(※1)のSchool of BusinessのDepartment of Financeに合格しましたが、ギャップイヤー(※2)の期間でコロナ禍に直面しました。その時、金融学よりも理工学の方が、コロナ禍のようなパンデミックの状況でも社会に貢献できると考えて、アメリカへの留学を断念し、改めて自分の将来について考え直しました。
私は、幼い頃からよく日本に旅行して親しんでいたので、自分の性格は日本の社会に合っていると感じていました。また、これから日本のロボット技術と介護分野は、世界中に発達していくと思うので、「介護が必要な方々やご家族をサポートすることで、皆が快適に暮らせるように生活の質を向上させたい」という思いから、日本に留学することを目指しました。
日本語学校の2年間、塾の先輩から明治大学について伺った時に、ハードウェアとソフトウェア両方の知識を共に学ぶことができる明治大学理工学部機械情報工学科に魅力を感じました。明治大学の「『個』を強くする大学」という理念、留学生への支援、自分の能力と夢を総合的に考えた上で、「やはり明治大学だ」と決意して出願しました。
※1 GWU:ジョージ・ワシントン大学(The George Washington Universityの略称)。アメリカの首都ワシントンD.C.にある私立大学
※2 ギャップイヤー:高校卒業後から大学入学までの間に、就職活動や留学、ボランティアなど、大学に入学する前にさまざまな経験を積む期間のこと。海外では一般的な制度として、日本でも注目が高まっている

明治大学の好きなところについて
明治大学のキャンパスで好きな場所はどこですか?
場所:生田キャンパス 中央校舎前の緑地
理由:晴れの日には、授業がない時限に緑地で一人静かに過ごすことがあります。何も考えずに太陽の日差しと風だけを感じ、時々現れた蝶や鳥を眺めていると、張りつめていた頭が少しリラックスできるので、とても心地良い大切なひとときです。ここは広すぎず、人によっては特別な場所ではないかもしれませんが、私にとっては「ちょうど良い場所」なのです。

好きな授業を教えてください。
授業名:基礎計測工学
担当教員名:相澤哲哉先生
理由:相澤先生の「目的を持って勉強」「英語は道具」という二つの教育理念に強く共感しています。なぜなら、アメリカ留学に必要な英語力と理工学の専門知識を通して「人を助けたい」という目的がなければ、私は今、明治大学に留学していなかったからです。そして、相澤先生は親切なだけでなく、授業では先生と学生との意見交換が活発なので、学生たちは受動的に知識を受け取るだけではなく、能動的に問題を考えて、自ら質問をしながら学びを深めていきます。私はこのような授業の雰囲気が、とても気に入っています。
日本で過ごした感想
日本に来て驚いたところは?
日本に来て驚いたことの一つは、お店やサービスにおける暗黙のルールが意外と多いことです。例えば、二郎系ラーメン屋では、「コール」などと呼ばれる注文方法や、「マシ」「マシマシ」など独特な「隠語」があります。また、温泉では「タオルを湯船に入れてはいけない」「湯舟には静かに入る」などのルールもあります。このような日本の暗黙のルールを知らないと、他人に迷惑をかけてしまうかもしれないので、事前に調べていても実際にお店に入ると緊張してしまいます。
自分の国の学生生活と比べて、日本の学生生活で楽しいところ・大変だと感じるところはありますか?
楽しいところ
日本の大学では、授業以外の自由時間が多いです。以前の学生生活と比べると、授業の時間割が比較的に柔軟であり、自分の興味や目標に合わせて計画を立てることができます。友人と出かけたり、興味のあるイベントやサークル活動を通じて新たな経験を積んだりすることもできます。また、自由時間を活用して、専門分野の勉強を深めたり、スキルを身に付けたりできるので、留学は自分自身を見つめ直す貴重な機会となりました。

大変なところ
私は漢字が読めるので、日本語の読解や文章を書くことについては、それほど大変さを感じません。一方で、会話に必要な聴解力と会話力がまだ十分ではないため、人とのコミュニケーションで言語の壁を感じることが多いです。合宿やイベントなどでうまく会話ができないと、ストレスを抱えることもあります。さらに、日本ではさまざまな手続きや契約において電話連絡が求められることが多いので、電話をかけることに強い不安を感じながらも、避けられない状況に直面することが少なくないです。
言語の壁は日常生活においても大きな課題であり、それを乗り越える努力が求められています。
WEI YIHONGさんについて&メッセージ
将来の夢は何ですか?
将来の夢は、ものづくりの基盤となる「機械工学」と、機械やロボットの設計や制御のための「情報技術」の専門知識を共に生かし、高齢者や介護が必要な方々がより快適に暮らせるようにサポートする介護ロボットと設備を開発して、両国の少子高齢化による社会的な負担を軽減することです。
故郷の国の紹介や、自慢をしてください。
私の実家は中国の首都、北京です。北京は人口が2000万人を超え、毎日駅と道路で人と車がにぎわっている、生活のリズムがとても忙しい大都市です。そんな北京には、三千年の歴史と八百年の首都としての歴史があるので、「万里の長城」「紫禁城」など世界中に有名な名所旧跡や、皮がパリパリしていて香ばしい「北京ダック」など伝統的な料理があり、北京の魅力を感じることができます。
明大生へのメッセージをお願いします。
大学生になったら、自分の行動に責任を持たなければなりません。ただ勉強するだけではなく、「今何をすべきか」を常に意識して、自分の時間を効率的に計画し、利用することが大切です。しかし、一人で全てを抱え込むのはとても大変なので、心の健康も大切にして、日々の生活中でメリハリをつけることも必要です。ただし、どうしても解決できない困難に直面したときは、無理に頑張ろうとせず、「できる限りで良い」と気持ちを切り替えることも大事です。

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