2021.05.14

【留学生紹介】「日本の大学でサークルやアルバイト、旅行などを経験し一気に生活が豊かになった」楊 敏(平佐田奈緒美)さん


日本への留学体験を紹介してくれた方楊 敏(平佐田奈緒美)さん(文学部4年)

  • 出身国:中国
  • 留学期間:2015年8月~現在

日本への留学を志したきっかけと、明治大学を選んだ理由を教えてください。

中学2年生の時に、父が単身赴任で来日したのをきっかけに、日本に関する情報が山ほど耳に入るようになりました。海外旅行の経験が全くない私は日本への憧れを持つようになり、日本の大学に進学したいと思うようになりました。明治大学を選んだのも、家族に「明治大学は就職に強く、おしゃれで学生に人気だ」という理由で勧められたという極めてシンプルな理由でした。

明治大学の好きなところについて

明治大学のキャンパスで好きな場所はどこですか?

場所:和泉キャンパスの図書館
理由:整った環境と使いやすさで、大ファンになりました。非常にきれいな図書館で、さすが「2013年度グッドデザイン賞」(日本デザイン振興会主催)などを受賞した図書館だと思いました。ガラス張りや配色など外観も内観もステキで、毎日遅くまでいたくなるほど気に入りました。実際、図書館が大好きすぎて、週末も気軽に通えるように明大前に引っ越しました。

平日はもちろん、空コマの時や、早く授業を終わった日に、友人と図書館で課題やレポートを行ったり、アルバイトの翻訳をしたりしていました。疲れたら、共同閲覧室という図書館内の会話できるスペースで友人とおしゃべりしたりと、非常に充実していました。今思い出せば、和泉キャンパスの図書館は私の青春が詰まったところでした。和泉キャンパスの図書館が恋しいです。

夜の和泉図書館1F・奥のガラス張りの席

好きな授業を教えてください。

授業名:西洋演劇史
担当教員名:井上優先生
理由:対面でもオンラインでも、いつでも充実した内容の授業です。何より井上先生はユーモアセンスが抜群で、100分間の授業でも苦にならずに最後まで集中して聞けるのでお勧めです。また、3年次に受けたオンライン授業では、先生のペットの猫ちゃんも時々ゲストで登場してくれて、すごく可愛かったです。

授業名:日本文学講義
担当教員名:佐伯孝弘先生
理由:妖怪の話が中心で、好奇心がとても満たされました。中国では「怪力乱神を語らず」という文化があったため、ちゃんと「妖怪」について学ぶ機会がなかったので、受講して良かったと思いました。この授業がきっかけで、日中の妖怪文化についていろいろと調べていて、今「異世界」にハマっています。

授業名:文化人類学
担当教員名:斗鬼正一先生
理由:「当たり前という考え方を捨てる」ことを学ぶ、とても良い授業でした。世界の「不思議」なこと(我々の一般的観念において「不思議」を感じさせる、「ごく普通」のこと)を教えていただけますので、本当の世界の広さを実感できます。これもまたある種の異世界だと言えるでしょう。

日本で過ごした感想

日本に来て驚いたところは?

日本人のファッション精神に感動しました。場所によって異なりますが、私の出身地においては、ファッションに関しては「この年齢だからこういう服装をすべきだ」というように「年齢」を非常に意識していたと強く感じています。

しかし、日本のご年配の方々のファッションを見てみると、良い意味でとても自由です。髪染め、ネイル、目立つファッションなど、年齢にとらわれず好きなように自分を装うというファッション精神に引かれました。もちろん若者でも、原宿系女子や渋谷系ギャルなど、みんながファッションを自由に楽しんでいる姿を見るたびに、心が動かされます。

自分の国の学生生活と比べて、日本の学生生活で楽しいところ・大変だと感じるところはありますか?

楽しいところ

私の日本での学生生活が、中国での学生生活と比較して楽しいと感じたのは、学業以外のことを楽しむ時間が増えたことです。中国にいるときは、周りは「成績重視」の雰囲気が強かったので、学業中心という勉強モードが固定観念としてありました。今思い出せば、勉強ばかりの毎日でした。

しかし、日本の大学に進学して、部活はもちろん、日本語の習得や社会経験の獲得のために、アルバイトもいくつか経験しました。そのおかげで、さまざまな人に出会えて友人が増えた上に、アルバイト代で友人たちと日本各地への旅行も実現でき、生活が一気に豊かになってきました。

明治大学で知り合った友人と北海道旅行へ

大変なところ

もしかしたら留学生ならみんな多かれ少なかれ感じたことがあるのではと思いますが、言語の問題です。日本語でコミュニケーションを取ることに関しては大きな問題はあまりないと思いますが、会話の人数が多くなると、どういうタイミングで話に入れば良いか全く分からず、大勢の人と一緒にいるときに逆に話せなくなってしまいました。これはかなり大変なところです。

楊 敏(平佐田奈緒美)さんについて&メッセージ

将来の夢は何ですか?

具体的な夢はまだ決まっていませんが、大まかには、現在持っている言語能力を生かし、見聞きしたリアルな日中の情報を、両国に発信して誤解を解消することに尽力したいです。現在、多くの人は固定観念や膨大なネット情報にとらわれて、お互いがお互いを誤解していることが決して少なくはありません。それはお互いにとって損することしかありませんので、それを解消していきたいと感じました。

故郷の国の紹介や、自慢をしてください。

中国の自慢を挙げたらきりがありませんが、一つだけに絞るとすると「世界のEC市場シェアNo.1」というところが誇りです。急速に進んでいるキャッシュレス化、モバイル端末やデジタルペイメントの普及などにより、中国のECサイトの市場規模は世界ランキング一位になりました。生活もそれなりに便利になっていると感じます。品ぞろえはもちろん、何より配送は非常に早く、カスタマーサービスも随時対応しているため、通信販売が非常に楽です。

2020年中国EC事業大イベントである「ダブルイレブン」の1日の流通総額が4,982億元(約8兆1306億円)に達したというニュースの記事

その上、比較的経済的に恵まれていない農村部の農業製品に目を向け、それらの販売をECサイト化することにより、中国の農業はどんどん伸び、地域振興の推進に多大な貢献をしています。消費者にとっても、低価格で新鮮な農産物が手に入り、ウィンウィンの関係を築きました。気になる方は、ぜひ中国のECサイトを体験してみてください!きっとAmazonや楽天とは全く異なる体験ができると思います!

明大生へのメッセージをお願いします。

新型コロナウイルスでいろいろと苦労しているのはみんな同じですが、留学生はきっともっと不安だろうと思いますし、留学生活には日本人という存在が重要不可欠ですので、新型コロナウイルス収束後にもぜひ留学生に声をかけてくださいね!

2019年の明大祭で
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