
明大生が、留学体験を紹介する「世界で学ぶ!」。今回は文学部の高村さんが、ドイツでの留学体験を紹介してくれます!
留学先 | ドイツ |
大学名 | ビーレフェルト大学 |
留学プログラム名 | 学部間協定留学(交換型) |
留学期間 | 2023年9月~2024年8月(留学中) |
卒業高校名 | 東京都立大島高等学校 |
留学準備について
留学を決めたきっかけや理由と、その時期は?
高校生の時にドイツに1年間留学したことがあるため今回の留学は2回目です。前回はさまざまなカルチャーショックや言語の壁にぶつかったので、良い経験にはなりましたが正直「つらかった」という印象でした。しかし、大学生活も後半となり将来のことを考えた時に「このまま卒業して良いのだろうか」と思い至り、将来の夢である翻訳家に近づくべく再びドイツに留学することを決めました。それが3年次の9月頃だったので、すぐに留学について調べ始めました。
留学するために行った準備や勉強を教えてください。
勉強面ではゲーテドイツ語検定(Goethe-Zertifikat B1)を受験しました。「読む」「書く」「聞く」「話す」の4モジュールのうち「話す」(スピーキング試験)だけがまだ合格していなかったため、まずはこれに合格するために勉強しました。明治大学で開講されている授業の中にこの検定試験対策になるような内容を取り扱っているものがあったので、その授業を受講しました。
また、ドイツ人の友人とはボイスメッセージでやり取りをし、できるだけドイツ語を口に出す機会を作りました。他にも、単語の暗記、シャドーイング(※1)、文法の勉強、ドイツ語で映画やドラマを見る、といったことを行いました。
※1 シャドーイング:英文を見ずに英語音声を聞きながら、0.5~1秒後を追いかけるようにまねして発音する英語学習法
受験した語学試験があれば教えてください。
ゲーテドイツ語検定
- 2023年2月:Goethe-Zertifikat B1
留学先の国・大学・プログラムを選んだ理由は?
4年次の秋学期からの留学だったため、初めは休学して留学することを考えていました。しかし、いろいろと調べる中で先生方にも相談に乗っていただき、休学はせずに「文学部学部間協定校留学プログラム」で留学することを決めました。
また、前年度にビーレフェルト大学に留学していた先輩方にもお話を聞き、標準ドイツ語を話す地域であることや留学生向けのドイツ語の授業があること、そして日本語の授業も開講されていることからこの大学に決めました。私は日本語教育にも関心があったため日本語の授業があることは魅力的でした。

準備の段階でしておけばよかったこと、留学に持っていけばよかったと思うグッズはありますか?
ドイツに留学する学生は閉鎖口座(※2)を開設しなければならないのですが、これを留学前に日本からオンラインで済ませておけば良かったです。私はドイツに着いてから現地の銀行で普通口座と閉鎖口座の両方を開設したのですが、外国人局と銀行を往復することになってしまい時間がかかり大変でした。あらかじめオンラインで開設しておけばその後の手続きもスムーズに進めることができます。持っていけば良かった物はインスタントの日本食です。たくさん持って行くことをお勧めします。
※2 閉鎖口座:ビザを申請する際に、留学中の生活費を証明するために必要となる口座。月に利用できる金額が制限されている
留学生活について
留学中はどのようなことを目標として留学していますか?また、それは達成できそうでしょうか?
私は主にドイツ語力を向上させることに重点を置いています。現在は、帰国後の9月に行われるGoethe-Zertifikat C1の試験に向けて勉強しています。日常会話だけでなく場面に合った言葉遣いや豊富なボキャブラリーが求められるため、これらの点も意識しながら勉強しています。
留学先で学んでいる分野・学問を教えてください。
- 明治大学で学んでいる分野:ドイツ文学・翻訳
- 留学先で学んだ分野:ドイツ文学・ドイツ語
基本的なドイツ語の授業ではまず基本文法を学びディスカッションを通してドイツ語を練習しましたが、それと同時に異文化交流をすることができました。また、レポートを執筆する際に必要となる書き言葉を学ぶ授業も受講しているので、翻訳に必要なドイツ語力と文化の理解につながっていると感じています。他にも、テキスト分析の授業などを受講しています。

留学先で起こしたアクション、挑戦したこと、意識したことは?
積極的にドイツ語を使う機会を作る
留学中に一番意識していることは、ドイツ語を使う環境に積極的に入っていくことです。例えば、毎週タンデム(※3)のパートナーと会って会話をしたり、他の留学生ともドイツ語で会話したり、日本語を学習している現地学生と遊んだりしています。ドイツ語を話すことができると同時にさまざまな文化を持つ人たちと交流することもできるため、楽しみながら学ぶことができます。また、日本語を学習している学生と関わることで日本文化や日本語について改めて理解を深めることができます。
※3 タンデム学習:異なる母語を話す2人がペアとなり、お互いの言語を学び合う学習方法


ドイツでの日本語教育の授業に参加
私は日本語教育にも興味があるため、ビーレフェルト大学で開講されている日本語の授業に毎週参加させていただいています。現地の学生がどのようなモチベーションで日本語を勉強しているのかを知ることができ、また、日本語とドイツ語の文字や文法、発音で大きな違いがある中での教授法を学ぶことができます。初級日本語の授業であるためドイツ語で授業が行われており、ここでの現地学生との交流が結果的に私のドイツ語の勉強にもつながってとても有意義な経験ができています。
最後に
留学を通して感じたこと、自分の成長した部分はありますか?
今回の留学は私にとって2回目の留学ですが、1回目の留学での失敗から得た学びを今回の留学生活で生かすことができています。特に「ミスを恐れず会話をする」「積極的にいろいろな人と関わる」の2点が今回は達成できました。また、家族や知り合いのいない異文化の国で生活することは日々戸惑いの連続ですが、だからこそ自分が普段からたくさんの人に支えられていることを実感し、感謝の気持ちが大きくなりました。

後輩へのメッセージをお願いします。
留学は、言語の壁やカルチャーショックで正直なところ大変でつらいことの連続です。しかし、そのような中にも楽しいことがたくさんあります!留学終了時にはきっと「留学して良かった」と心の底から言えるすてきな経験になると思います。

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