2021.10.12

【留学どうだった?】「海外視点で日本の現代アートを見ることで、多角的にアートを学んだオーストラリア留学」大向ひなさん


明大生が、留学体験を紹介する「世界で学ぶ!」。今回は国際日本学部の大向さんが、オーストラリアでの留学体験を紹介してくれます!
留学体験を紹介してくれた方大向ひなさん(国際日本学部4年)

留学先 オーストラリア
大学名 ニューサウスウェールズ大学
留学プログラム名 大学間協定留学
留学期間 2020年2月~2020年7月
卒業高校名 私立神戸国際高等学校

留学準備について

留学を決めたきっかけや理由と、その時期は?

留学をすることは大学入学前から決めていました。中学・高校のころの海外留学経験が自己形成にとても役立っていて、英語力向上に最も効果的だと実感していました。しかし、それらは全て1カ月ほどの短期留学だったので、大学では長期留学を経験したいと思っていました。

留学するために行った準備や勉強を教えてください。

具体的な留学希望先を決めたのは大学2年の中頃です。しかし、TOEFLの試験形式が自分に合わないということは1年のころに気付いていたので、どこに出願するにしてもIELTSのスコアが必要だと分かっていました。そのため、1年次の夏からIELTSに向けた勉強を始め、その年の10月に受験しました。

国際日本学部にはTOEFL対策の授業はあるものの、IELTS対策の授業はなかったので、参考書を購入してただひたすら解くということを繰り返しました。

使用した参考書

IELTSはイギリス英語なので、イギリスのポッドキャストや映画、ドラマなどを日常的に見るようにし、常に英語に触れている状態にしました。10月の試験で満足できるスコアを獲得することができたので、そこからは留学先の大学で何を勉強したいのか、具体的に説明できるようにずっと考えていました。

美術を勉強しようと決めたのは、2年次のころに一番興味のあった授業が現代アートに関する授業だったからです。美術を勉強するならイギリスの方がメジャーな選択肢だったとは思いますが、当時はイギリスよりもオーストラリアでの暮らしや文化に強く興味があったので、2年次の前期に留学希望先をオーストラリアに決めました。留学先の大学を決めてからは、「なぜ現代アートを勉強するためにその国・大学に行くのか」を説明できるように考えて準備しました。

受験した語学試験があれば教えてください。

IELTS

  • 2018年10月:6.5(overall)点

留学先の国・大学・プログラムを選んだ理由は?

大学間協定留学を選んだ理由は、やはり私費留学よりも費用が安く、また学部間協定留学のプログラムには自分の希望に合うものがなかったからです。そして、オーストラリアで現代アートが勉強できる大学は、協定校の中ではニューサウスウェールズ大学だけでした。

準備の段階でしておけばよかったこと、留学に持っていけばよかったと思うグッズはありますか?

留学先でまず困ったのは、オーストラリア英語の発音や省略語の多さだったので、それらに事前に慣れておけば、もう少し早く楽に会話をすることができるようになっていたと思います。

持っていけば良かったものは特にありません。シドニーは都会なので、街に出かければ基本的に何でもあります。日本の商品だけを売っているスーパーもあるので、物に困ることはありませんでした。

留学生活について

留学の目的や目標を教えてください。また、それは達成できましたか?

現代アートについてもっと多角的に勉強したかったのですが、明治大学国際日本学部には現代アートに関する授業数が少なかったため、複数の先生の現代アートの授業を受けて学ぶことと、海外視点で日本の現代アートを見るということが最大の目的でした。これらの目的は達成されたと思います。

英語能力試験の具体的な到達目標はありませんでしたが、海外の大学院を視野に入れていたので、それがどれだけ現実的なものなのかを確かめることは大きな目的でした。そして、この目的も達成されたと思っています。

留学先で学んだ学問について教えてください

  • 明治大学で学んでいる分野:社会学・人類学
  • 留学先で学んだ分野:芸術学

明治大学で現代アートに関する授業以外で私が受けていたのは、全て社会学・人類学系の授業でした。オーストラリアの中学・高校では、日本よりも美術の授業に力が入れられているので、大学での専攻の違いにかかわらず、現地の学生とは大学入学時点での知識量が違うのだと感じました。

その点に関しては割り切って、どんどん新しい知識を吸収するつもりで毎日授業を受けていました。私は基本的に1年生がよく受講するような、ベーシックな内容の授業を中心に履修したので、難しすぎて困るということはありませんでした。自分が難しすぎると思ったものは、現地の学生たちもそう言っていたのでなんとか頑張れましたし、先生も時間をかけて説明してくれました。

私はそもそも「明治大学では勉強できない」ことを学ぶために留学を希望していたので、希望通りの結果になって良かったと思います。

留学先で起こしたアクション、挑戦したこと、意識したことは?

現地の美術館やギャラリーに積極的に足を運んだ

大学で授業を受けるだけでなく、時間が許す限り現地の美術館やギャラリーに足を運ぶようにしました。現地の友人の中にはアートに興味のある人があまりいなかったので一人で行くことが多かったのですが、躊躇せずに行って大正解でした。

オーストラリア現代美術館

寮のイベントに参加して友人をつくった

私が滞在していた寮は毎週何かしらイベントがあり、積極的に参加をしていました。毎週火曜日は「Snack Night」という、夕食後に集まってお菓子を食べるというだけのイベントがあり、みんなでお喋りをしたり、映画を観たりすることもありました。

「Snack Night」で寮の中庭に集まっている様子
「Snack Night」で出されたお菓子

他にも、投票で決まった映画を見る「Movie Night」や、「Formal Dinner」という、ゲストを招いてお話を聞くようなイベントもありました。イベントに参加することでできたたくさんの友人とは、誕生日パーティーをしたり、動物園に遠出をしたりと仲良くなれたので、積極的に参加して良かったと思います。

寮の友人たちと誕生日を祝いました(※オーストラリアでコロナ禍となる前に撮影)

メッセージ

留学を通して感じたこと、自分の成長した部分はありますか?

多文化国家なこともあり、自分が日本で勉強していた英語はごく一部なのだということを痛感しました。さまざまなアクセントはもちろん、オーストラリア独自の省略語や単語は日本の授業で勉強する機会がなかったので、とても勉強になりました。

また、留学の目的だった「日本の現代アートシーンを海外視点で見る」ということは達成されたと思います。それが卒業論文の内容に深くつながっているのですが、留学しなければ気付けなかったことがたくさんありました。

後輩へのメッセージをお願いします

英語圏と言っても、国によって英語も文化も大きく違います。その英語と文化が自分にとって魅力的かどうか、よく考えてから選択をすると良いと思います。私の周りにも、オーストラリア英語をすごく楽しんでいた留学生もいれば、慣れないオーストラリア英語に疲弊してあまり部屋から出てこなくなる留学生もいました。

寮の友人と一緒にビーチへ

「なんとなく」ではなく、言語面でも学術面でも、留学をする明確な理由があれば最後まで生き生きと楽しむことができるのではないでしょうか。皆さんの留学が実りの多いものになることを願っています。

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