留学先 | 台湾 |
大学名 | 国立台湾大学 |
留学プログラム名 | 政治経済学部 学部間協定留学 授業料免除型 |
留学期間 | 2019年9月~2020年7月 |
卒業高校名 | 私立豊島岡女子学園高等学校 |
留学準備について
留学を決めたきっかけや理由と、その時期は?
大学1年次の夏にアメリカの短期留学に参加した際に、銃社会や人種差別などのあらわになった社会問題が偏在していることを、初めて当事者として理解することができました。この経験を通して、一人のアジア人として日本以外のアジアの現状を自分の目で確かめたかったことが1番の大きなきっかけです。
留学するために行った準備や勉強を教えてください。
英語で授業を受ける準備のため、出発約1年前から毎日25分間、オンライン英会話を受講しました。日常会話は初対面の人と仲良くなる上で、非常に重要だと思ったからです。また、以前台湾大学に留学していた人から、情報収集をしました。履修するべきお勧めの授業や課外活動の有無、現地生を紹介してもらい、空港に迎えにきてもらうなどの手配をしていただきました!
受験した語学試験があれば教えてください。
HSK漢語水平考試
- 2020年1月:4級
留学先の国・大学・プログラムを選んだ理由は?
上記のとおり、英語圏ではなくアジア圏への留学を検討していました。なぜなら、大学生活の中で留学に行くという選択肢は、近年メジャーなものになりつつあると感じていたため、英語圏に行き語学を向上させるだけでは周りと差がつかないと考えたからです。
また、第二外国語として履修していた中国語を体得できる留学先を検討し、中国本土や香港、シンガポール、台湾と選択肢がある中で、「台湾=親日国」という多くの人が抱いているであろうイメージについても、留学をとおして自分の目で確かめてみたかったからです。
準備の段階でしておけばよかったこと、留学に持っていけばよかったと思うグッズはありますか?
天気について調べること
台湾は雨季が長いので、服装やスキンケア用品が日本で使用していたものと異なりました。特に9月から11月にかけては、毎日雨で気圧も低く体調管理も大変だったため、日本で処方している薬なども持参すべきだと後悔しました。アジア圏の場合は、日本の薬局で買える常備薬が販売されている事もありますが、価格帯が異なるので日常的に服用している薬は持っていくべきです。
現地通貨への換金方法を調べておくこと
現地での金銭面の管理は、非常に重要だと感じました。私の場合は、元々日本で一つの口座を持っていましたが、留学することが決定した際に、さらにもう一つ違う銀行口座を開設しました。日本学生支援機構(JASSO)からの奨学金を振り込んでもらう口座から、自由にお金の引き出しができるようにデビットカードも作成し、台湾内のATM(主に地下鉄の駅にある)でお金の引き出しを行っていました。
私の場合は、日本で利用している銀行の口座からお金を引き出しできるATMが限られていたため、1回にまとまったお金を引き出していました。留学先によって換金方法は異なるので、金銭面のやりとりは時には家族の協力も得ながら、しっかりとしておくことをお勧めします。
留学生活について
留学の目的や目標を教えてください。また、それは達成できましたか?
中国語を日常会話レベルに向上させる
前期は、毎日2時間の授業の予習・復習を徹底するので精一杯でしたが、後期からは授業に加えて会話力を鍛えるために、語学交換の友人を見つけて、週に4回、4人の台湾の学生と中国語を勉強しました。その成果もあって、帰国前には家族や友人が台湾に訪れた際のガイドや、一人で街に出て生活できるレベルの日常会話力を身に付けることができました。
将来の方向性を固める
2年次の秋からの出発だったため、帰国後に就職活動に専念できるように、将来の方向性を固めることを一つの目標にしていました。留学を通じて、世界各地の留学生と知り合いになり、時間をかけてお互いを理解し合い、相手との違いを認め合う努力を続ける中で、「将来は世界中のネットワークを用いて、日本をより良くするために、世界で活躍する人になりたい!」と将来像を固めることができました。
留学先で学んだ学問について教えてください
- 明治大学で学んでいる分野:経済学
- 留学先で学んだ分野:中国経済、ジェンダー論、社会保障論
政治経済学部の授業のカリキュラムが、2年次までに基本的な経済知識が身に付くように組まれていたので、授業中の使用言語が英語になった際も大枠を理解することはできました。授業中に理解できなかった点は、オフィスアワーを利用して教授に直接質問する事も可能だったため、特に心配は要りませんでした。
また、私の場合は経済関係以外の科目も自由に履修することができたので、台湾でしか学べないような科目を積極的に履修しました。例えば、中国経済に関して台湾大学の学生の多くは、台湾を国としてみなしていたため、台湾で最高峰の大学で中国や中国の経済に関して、どのように学んでいるのかを理解することは、非常に興味深いものでした。
また、総じてLGBTQ(セクシュアルマイノリティ〔性的少数者〕を表す言葉で、性的指向などを意味する英語の頭文字。Lesbian〔同性を恋愛の対象とする女性〕、Gay〔同性を恋愛の対象とする男性〕、Bisexual〔同性も異性も恋愛対象となりうる人〕、Transgender〔体の性と心の性が異なる人〕、QuestioningまたはQueer〔性的指向や性自認が定まっていない人〕)に関する寛容度がはるかに高い先進的なイメージのあった台湾で、ジェンダーについて学べるのも魅力的でした。特に「ジェンダー論」の授業では、欧米の留学生の履修者が多く自由で多様な考え方をインプットできたので、性的指向も個性の一つであるという考え方を学び、視野が広がった経験でした。
留学先で起こしたアクション、挑戦したこと、意識したことは?
大学テニス部に所属し、「学内大会シングルス優勝」「台湾大会団体戦3位入賞」を達成
留学の醍醐味は、勉学に勤しむこと以外に、現地で友人を可能な限り多く作ることで、文化や慣習を理解することだと思っていたため、課外活動にも積極的に取り組みました。テニス部の友人たちは皆温かく、部活動の時間以外にも時間を合わせて練習をしたり、旅行に行ったり、ご飯を食べに行ったりしました。留学中の思い出の半分近くが彼らとの思い出というほど、密度の濃い時間を過ごすことができました。
言語交換の友人
4人いた言語交換(違う言語のネイティブスピーカー同士が、それぞれの言語を他方が学ぶのを助け合うこと)の友人のうち、特に2人が仲良くしてくれました。彼女らのご家族にもお世話になり、今でもZoomでビデオ通話をするほど親しくなりました!
メッセージ
留学を通して感じたこと、自分の成長した部分はありますか?
自分と違う考えや価値観を持つ人を受け入れる器量を持つことが、重要であることを学びました。また、初めての経験にも、物おじせず立ち向かっていく挑戦心を、身に付けることができました。
後輩へのメッセージをお願いします
留学に行くことで、何かが自動的に変わることはありません。私の場合、初めて留学に挑戦したのは、自分自身を変えることが目的でした。人生で最後の自由時間と言われている大学4年間で、留学はこれまでの自分を変えるための手段だと最初は思っていました。その目標を達成するために、留学中は誰よりも時間を大切に、自分にストイックに動いたつもりでいます。
その結果、これまで感じたことのない達成感と、一生ものの友人に出会うことができました。今思い返すと、当時は悔しくてやるせなかった思い出も、今では全て私の中で貴重でかけがえのない思い出です。この1年間の経験を胸に、社会人になっても常時自分に挑戦し続け、多くの人に自分の行動で影響を与えられるような女性になりたいです。皆さんも留学を通じて、何か一つでも胸に宿り続ける思い出を作れることを祈っています!
明治大学140周年記念サイト Meiji Global Experienceの動画に出演
以前に、国際教育事務室のイベントに登壇させていただいた経験があり、その時の動画が明治大学140周年記念サイト Meiji Global Experienceで公開しています。私が、留学中の写真も用いながら当時の留学生活に関して、インタビュー・ディスカッション形式で述べている動画です。ぜひ、ご覧ください!
明治大学140周年記念サイトMeiji Global Experience「~手を伸ばせば届く留学~決意編」
明治大学140周年記念サイト Meiji Global Experience「~手を伸ばせば届く留学~奮闘編」
明治大学140周年記念サイト Meiji Global Experience ~入学後の留学へのお誘い~「小林さん出演動画」
明治大学140周年記念サイト Meiji Global Experience トップページ
※記事中に掲載した写真は撮影時のみマスクを外すなどの配慮をしております
MEIJI NOWに出演いただける明大生の皆さんを募集しています。大学受験や留学の体験記、ゼミ・サークルの活動をMEIJI NOWで紹介してみませんか?