アメリカの大自然で研究に触れたペンシルベニア大学への留学記(渡邉美帆さん)
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明大生が、留学体験を紹介する「世界で学ぶ!」。今回は文学部の渡邉さんが、アメリカでの留学体験を紹介してくれます!
留学先 | アメリカ |
大学名 | ペンシルベニア大学 |
留学プログラム名 | 海外トップユニバーシティ留学奨励助成金 S対象プログラム ペンシルベニア大学 一般教養・専門教育学部(LPS)インターナショナルゲストスチューデントプログラム(IGSP) |
留学期間 | 2022年8月~2023年5月 |
こちらの記事は、「明治の“いま”がこの1冊に!」広報誌『明治』第97号「世界へ飛び出せ!明大生」からの転載になります。
留学のきっかけ
日本とは違う新しい世界を見てみたいと思ったことがきっかけです。また、大学入学後に自然地理学を学ぶのが楽しくなり、海外に行って専門の授業を受け、日本にはない自然に触れたいと思ったことも一因です。
ペンシルベニア大学の紹介
ペンシルベニア大学はアメリカ東海岸のフィラデルフィアに位置します。木々に囲まれた洋風建築が特徴のキャンパスでは、道を歩くとかわいいリスに遭遇します。
また、アイビーリーグの1校であり、学問やキャリア支援に熱心な校風があります。実際、留学先の友人たちは2年次から生物工学の遺伝子研究や地学の氷河研究の研究助手をするなど、出会った学生の約半数は研究室でインターンシップやアルバイトをしていました。留学生にもチャンスはあり、授業で知り合った教授の研究室を見学しに行ったり、その気になればプロジェクトに応募したりすることも可能です。

修学内容と授業の様子
Department of Earth and Environmental Scienceなどで、主に地学や水科学を学んでいました。例えば、Stratigraphyという授業では地層の成り立ちを岩石の観察や実験から学び、Our Water Planetという授業では水資源問題について学びました。
科目によってはフィールドワークがあり、秋学期は州立公園にて2億年前に形成された地層の観察をしました。春学期はニューメキシコ州のWhite Sands国立公園のフィールドワークに行き、教授が関わっているNASAの研究プロジェクトを見学したり、砂丘地形に関する調査を手伝ったりしました。アメリカの大自然を前に、これまでにないほどワクワクしながら勉強をしていました。
また、アメリカの授業スタイルや学生の勉強への姿勢も印象的でした。例えば、化学の授業では学生の出身国や年齢がバラバラで、私以外はみんな医者を目指しており、一番勉強に熱心でした。授業中は質問が止まらず、授業が進まないことも多々ありました。先生もユニークな方で、学生の授業の理解度を確かめるために「質問はないの?」と10分おきに聞かれたり、和むからという理由でゲームのテーマソングを流したり、先生の愛犬を連れてきたりと、最も楽しい授業でした。
何歳からでも、どんなバックグラウンドがあっても、新しいことに挑戦しそれを応援する、アメリカの文化に大きな刺激を受けました。


大変だったこと
最も大変だったのは課題の多さです。週に50ページ程のリーディングやレポートが出ますが、英語の壁と難解な内容に何度も心が折れそうになりました。しかし、回数をこなすごとに慣れていき、期末には論文を15本読んでレポートを書ける程になっていました。大変だった1学期を終えた時は、大学生ながら涙が出そうになりました。
楽しかったこと
楽しいイベントはたくさんありましたが、友人との日々の食事やおしゃべり、ルームメイトとの何気ない会話や買い出しが一番かもしれません。アメリカは「多様性社会」というイメージがある通り、皆さまざまなバックグラウンドを持っており、普段の会話もまた特別でした。ある時、中国人留学生とアメリカ人の友人と、趣味のK-popの話をしていたところ、米中日間の文化の違いの話に発展し、さらに互いの国の政治の話をしたりと、日本ではなかなかしないような話をたくさんしました。
他にも、大学のOutdoor Clubというサークルで秋休みにポコノ山脈という場所を訪れ、ハイキングや地元の収穫祭に行ったこと、現地で仲良くなったカンザス出身の友人の家を訪れ、一緒に旅行をしたことも良い思い出です。


最後に
留学は、想像以上に大変なことばかりです。住居トラブル、治安の悪化、円安など、書ききれないほどです。しかし、大変さを上回る成長や楽しさもあります。危機・時間管理能力の向上、仲間や先生との出会い、米国内外への旅行など……、これもまた書ききれません。最後になりますが、この機会を与えてくださった明治大学、先生方、国際連携事務室の皆さま、また、留学を応援してくれた先輩や友人、そして両親に心より感謝を申し上げます。
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