
体育会自転車部の林原聖真選手(法3)が、6月15・16日に長野県木曽郡で開催された第39回全日本学生選手権個人ロードレース大会で優勝した。
レースは例年の通り長野県木曽郡木祖村の奥木曽湖周回コースで行われた。林原選手が出場した2日目の男子ロードレースは、1周9kmのコースを17周+1kmで計154kmを走る。明治大学の林原選手、村上裕二郎選手(経営4)、永野昇海選手(理工3)、鈴木澪選手(政経2)、中川挺太選手(法2)、自檀地一選手(政経1)を含む108名が出走した。
レースは序盤からアタック(※1)合戦となる激しい展開となった。林原選手は、レース中盤7周回目に他大学の選手と共に飛び出す形となり、90km以上を逃げ続ける展開となった。他大学の選手が入れ替わる中、終始安定したペースを刻み続け、ゴール前最後の急坂勝負に勝利し、そのままゴールラインを切った。
林原選手は全日本学生選手権で初優勝を飾った。同部としてもこのタイトル獲得は創部史上初の歴史を刻む大会となった。
※1 アタック:ロードレースは風の抵抗を避けるため集団で走るが、その集団から飛び出して単独で先頭を走ったり、新たな先頭集団を作ろうと試みたりする行為
林原聖真選手のコメント
今大会直前、将来の進路について考える時間があり、自分自身が改めてこの競技に対して真摯に向き合い、競技の魅力や素晴らしさを感じて臨んだレースでもありました。こうした意識が変わったことで、早くも結果が出たことに驚いています。
6月22日に控える全日本自転車競技選手権大会 ロード・レースをターゲットレースに定めているので、今大会では落車を避けることを最優先にしていました。リスクを減らすために逃げる戦略を取り、リラックスした気持ちでスタートすることができました。
レースの初めは有力選手の動きを見ながらアタックのタイミングを見計らい、7周回目に京都産業大学と明星大学の選手ら3人と逃げることに成功しました。コミュニケーションを取りながらできるだけ長く逃げ切るために協調して走り、チームメートが集団をコントロールするなどしてレースを進めました。
レース中盤で、メイン集団がペースアップし、タイム差が縮まった時に、チームメートの裕二郎さんが単独ブリッジ(※2)してきた時は興奮しました。脚の疲労もありましたが、ミネラル補給で持ち直し、他の選手の助けを借りて集団とのタイム差を維持し続けました。
残りの周回で法政大学や学習院大学、順天堂大学の選手が新たにブリッジしてきた際にも余裕を持って対応することができました。周回コースが終わるラスト1kmの上り坂は、事前にいくつかのパターンをシミュレーションしていました。順天堂大学の選手が仕掛けたタイミングで他の選手が追走できないことを確認して全力でペダルを踏み抜きました。最終的にこの戦略が奏功し、優勝することができました。この冷静なレース運びは、自転車部のアドバイザーでもある吉井さん(同部OB)の指導が大きかったと感じています。今シーズンの競技力向上を実感しています。
多くのサポートと応援に感謝しつつ、さらに高い目標を掲げて努力を続けます。シーズン後半のジャパンカップをターゲットに、さらなる向上を目指しています。引き続きのサポートと応援をどうぞよろしくお願いいたします。
※2 ブリッジ:自身の走行している集団からアタックを仕掛けて、前方にいる選手や集団に追いつくこと
