Meiji NOW 明治とつながる 今をつたえる。

Pick Up
明大生にフォーカス
2025.10.27

福井県鯖江市の越前漆器PRイベントに参加。ジャパンオープンテニス会場でお点前を披露│高橋ちかのさん

情報コミュニケーション学部学生社会連携

明治大学公認サークル「茶華道研究部」が、福井県鯖江市の越前漆器PRイベントにてお点前を披露しました。明治大学は創立者の一人・矢代操の出身地である福井県鯖江市と2011年から連携協定を締結しています。今回は、有明テニスの森公園(東京都江東区)で行われた「木下グループ ジャパンオープンテニス チャンピオンシップス2025」の会場で、鯖江市が出展したプロモーション特設ブース内にお茶席を設け、出場選手や大会関係者に越前漆器でお茶を振る舞いました。茶華道研究部で幹事長を務める高橋さんに、活動についてお話を伺いました。

課外活動を紹介してくれた方高橋ちかのさん(情報コミュニケーション学部3年)

高橋さんについて

自己紹介をお願いします。

情報コミュニケーション学部3年の高橋ちかのです。明治大学公認サークル「茶華道研究部」で、幹事長を務めています。茶道は大学生になってから始めました。それまで茶道とは無縁の生活でしたが、やってみると奥が深く、自分の心も律される感覚があり、楽しく続けています。

大学ではどのようなことを学んでいますか?

社会学を中心に学んでいます。講義では、情報化や都市空間、言語使用といったさまざまな切り口から、社会現象を捉える多様な視点を勉強しています。また、所属している江下雅之ゼミナールでは「メディアをデータサイエンスする」をテーマに、社会現象をリサーチし、数値化・データ化するための手法を学んでいます。データと社会学的視点を組み合わせて、社会現象の本質を探ることができる力を身に付けたいです。

茶華道研究部での活動について

公認サークルの茶華道研究部に入ろうと思ったきっかけは?

大学に入学し、何か新しいことを始めたいと考えていた時に、友人から茶華道研究部の体験稽古に誘われました。実際にお点前を見学し、その姿が格好良いと感じたため、入部を決めました。全くの茶道初心者であった私でも、先輩、後輩、同期と楽しく活動しています。

普段はどのような活動をしていますか?

茶道部門は和泉キャンパスと生田キャンパスに分かれていて、それぞれ土曜日と金曜日に活動しています。お稽古には先生をお招きして、夏にある茶会や生明祭に向けてご指導いただいています。部員の半分ほどが未経験者なので、基本の所作を中心に、慣れてきたら実際にお点前をします。年次が上がるにつれて、より難易度の高いお点前にも挑戦していきます。

今回の鯖江市「越前漆器」プロモーションに参加することになった経緯は?

本学の創立者の一人・矢代操が鯖江市出身というご縁から、越前漆器PRのための抹茶体験イベントのサポートとして茶華道研究部にお声掛けいただきました。茶会関係のお手伝いをすることは普段からあるのですが、「茶道を通じて地域産業の魅力を伝える」ということは初めての機会でした。そのため、私たちで力になることができるのならばやってみたいと思い、参加を決めました。越前漆器の抹茶碗や銘々皿(茶菓子用のお皿)を使わせていただけるということで、部内でも「楽しみ」という声が多くありました。

今回のイベントでは、どのような活動をされましたか?

ジャパンオープンテニスの会場で、越前漆器を使った抹茶体験を実施しました。3日間にわたり、大会関係者を中心に約100人の方々がブースにお越しになり、越前漆器や抹茶を楽しんでいただきました。越前漆器についての説明は鯖江市の方がお話しされ、私たちは主に茶道に関する説明やお点前を行いました。外国人の方も多く、「matcha」という言葉が通じることに驚きながら、日本文化の魅力を直接お伝えできる貴重な機会となりました。

点前中の様子

イベント参加を通じて、大変だったこと・苦労したことを教えてください。

一番大変だったのは、普段とは全く異なる環境でお点前をすることでした。屋外でお点前をすることに加え、今回初めて抹茶碗として漆器を使用したため、普段使っている陶器の茶碗との違いに戸惑うこともありました。越前漆器は非常に軽く、大きさは同じくらいでも重さが全く異なるため、扱い方がかなり変わります。そのため、どのようにすればお客さまに心地良く楽しんでいただけるかを部員間で話し合い、判断しながら丁寧に対応することを心掛けました。

活動を通して得た学びや気づき

越前漆器の印象・魅力について、どのように感じましたか?

イベント参加前は、越前漆器については名前を聞いたことがあるという程度でした。また、漆器と聞いて、シンプルで真っ黒なものをイメージしていました。しかし、実際には稲穂や紅葉の柄が描かれているものや、黄色やオレンジなどのカラフルなものがあり、かわいらしさもありつつ、とてもきれいで驚きました。また、実際に抹茶碗として使ってみると、その軽さと艶のある上品な質感に魅力を感じました。

使用した越前漆器の抹茶碗

活動を通じて、どのような成長を得られましたか?

この活動を通じて、茶道の持つ国際的な魅力を再認識し、初めての方への伝え方を工夫することの大切さを学びました。今回は茶道未経験の方や抹茶を飲んだことがない方が多く、人前でお点前をすることに慣れていた私にとっても、新鮮な経験でした。茶道には飲むための作法もありますが、初めての方には、まずは茶碗や味を楽しんでいただき、その後で作法の意味を順番に知っていただくことが大事なのではないかと思いました。

私たちの活動が新しい文化体験のきっかけになれたことが何よりうれしく、国を超えて茶道が愛されていることを実感できた3日間でした。

最後に

将来の夢や今後チャレンジしたいことを教えてください。

今回の経験を通じて、茶道をもっと深めていきたいと思うようになりました。さまざまな場面でお点前をすることで、茶道の新たな可能性を見つけることができることを実感したからです。また、今回のような地域に貢献できる活動にも引き続き関わっていきたいです。自分の持つスキルや学びを社会貢献に生かせる機会を、これからも大切にしていきたいと考えています。

読者の方へメッセージをお願いします!

学生時代には、想像もしていなかった機会が巡ってくることがあります。最初は「できるかな」と不安に思うこともあるかもしれませんが、まずはチャレンジしてみることが大切だと思います。新しい経験は必ず自分の成長につながります。皆さんもぜひ、さまざまな活動に積極的に挑戦してみてください!

ジャパンオープンテニス会場内での一枚
ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

この記事をシェア