Meiji NOW 明治とつながる 今をつたえる。

明大生にフォーカス
2022.09.13

【M-Navi記者の学生団体取材】「ボランティアだけでは終わらない!人と人の交流を生み出す『Tree』の新境地」

学生インタビューSDGsM-Navi記者
【M-Navi記者】は、明治大学M-Naviプロジェクトの一環で誕生しました。明大生を支援し、より充実した学生生活の実現を目指す個性豊かな学生団体を取材し、「学生目線」で記事を作成しています。明大生の明日を照らす幅広い情報を、MEIJI NOWで順次掲載します!ぜひ、ご覧ください!
明治大学ボランティア団体「Tree」
左から:渉外担当 嘉部芹那さん(法学部4年)、代表 長谷川大地さん(商学部4年)、副代表 吉村野ばらさん(法学部4年)

ボランティア団体「Tree」にインタビュー!

第5回は、明治大学学生ボランティア団体「Tree」にインタビューしました!エコキャップ回収運動を中心に、さまざまなボランティア活動に取り組むTreeは、就職活動やゼミで多忙な3・4年次を中心に構成されています。「225枚の葉が集まった1本の木」を想起させる、Treeならではの工夫とは?記事を読んで、ひもといていきましょう!

ボランティア団体「Tree」を知ろう!

――最初に、活動内容について教えてください。

代表 長谷川大地さん(以下:長谷川) Treeは、エコキャップ回収班、ホームカミング班、明大祭班の3つの班に分かれて活動しています。エコキャップ回収と月に1回のボランティア活動を行っており、交流の創出を目指しています。

――現在活動しているメンバー数を教えてください。

副代表 吉村野ばらさん(以下:吉村) 4年次は26名、3年次は176名、2年次が19名、1年次4名の計225名です。ほとんどが新規のメンバーです。

――コロナ禍を経験した学生の立場からすると、人と交流できる機会があることはとても喜ばしいことですよね。イベント企画はどのように決めていますか?

吉村 幹部の中で企画の大枠を決めています。5月に行った善福寺公園の清掃ボランティアでは、清掃が可能な公園を自分たちで調べ、駿河台キャンパスボランティアセンターの方のご協力もいただきながら、場所を決めました。

――善福寺公園を選ばれた理由や、清掃活動の実施に至る経緯を詳しく教えていただけますか?

吉村 清掃ボランティアの参加人数約50名を2日間に分け、1日25名ほどで実施しました。大人数でも参加できる点を重視して公園を選び、事務所の方に直接お電話で了承を得て実施しました。

――善福寺公園の清掃ボランティア開催にあたり、意識した点はありますか?

長谷川 二つあります。一つ目は、参加学生がお互いに交流できる仕組みづくりです。少人数の方が交流しやすいと考え、5~6人の班で活動してもらいました。二つ目は、ボランティア先との良好な関係構築です。イベント後もメールやお電話で感謝の言葉をしっかり伝え、今後もご協力いただけるような信頼関係を築きました。

――少人数でのグループ活動を取り入れることで、より深い関係が築けるようになりますね。ボランティアを通して地域の方と触れ合い、印象に残っている出来事を教えてください。

渉外担当 嘉部芹那さん(以下:嘉部) 千代田区のボランティアセンターで行った交流会が印象に残っています。障がいのある子どもたち、サポートをしている民間ボランティア団体の方々と関わる中で、千代田区の地域の方とのつながりを感じました。また、普段自分たちがコミュニケーションを取る機会の少ない子どもたちとの触れ合いも、新鮮な経験になりました。

少人数の班編成で、善福寺公園の清掃活動にチャレンジ!

「Tree」ならではの苦労と魅力

――活動の中で、3・4年次ならではの苦労はありましたか?

吉村 就職活動とTreeの活動の両立です。Treeは、他の団体と異なり4年次が新歓活動を行うのですが、4月は自分の就職試験もあったため、特に大変でした。就職活動とTreeの活動のエネルギー配分にとても苦労しました。

長谷川 私は代表として、人を楽しませることが大変だと感じました。楽しんでもらうことは、参加者の今後の活動へのモチベーションにつながり、ひいてはそれが組織の人の力、「マンパワー」の向上につながります。その意味で、「参加者全員が楽しむ」ということを意識して代表を務めてきましたが、人によって楽しいと感じるものが違うということを痛感しています。

――他のボランティア団体にはない、Treeならではの魅力を教えてください。

嘉部 興味のあるイベントの企画に、誰でも携われる点です。今後予定している千代田区の「ふれあい福祉まつり」では、2・3年次がリーダー・副リーダーを務めており、企画の進行や段取り、渉外、会議の出席など全てを任せています。

――さまざまな人が企画を担当しているのですね。

嘉部 「ふれあい福祉まつり」には約50人が参加し、そのうち8人が企画を担当しています。幹部は私を含め2人ですが、打ち合わせや企画決めなど、8人全員で相談しながら行っています。

――低学年の頃から自分が挑戦したいことに挑戦できる環境が整っていますし、その経験が今後に生きてきますね。

嘉部 そうですね。そういう意欲的な人たちには、ぜひ幹部になってもらいたいですね(笑)。

明大生×「Tree」の化学反応

――Treeに入ったきっかけを教えてください。

吉村 3年次になり「新しいことを始めたい!」と思っていた時に、Oh-o!MeijiでTreeの存在を知り、参加することを決めました。

長谷川 私は吉村に、「こういう団体があるんだけどどうかな?」と誘われました。「大学生らしいことがしたい」「積極的に活動に参加できるような団体に入りたい」と思っていたので、Treeに参加しました。

嘉部 私は、「今までと全く違うコミュニティに属してみたい」と思って、入りました。

――3年次からでも、「新しいことを始めたい」という気持ちが共通しているのですね。就職活動やゼミナールとは、どのように両立していますか?

吉村 私は公務員受験生で、夜は予備校に行き、昼はボランティアをしています。忙しさがやりがいとなり、続けることができました。また、ボランティアで地域の方々と関わったことで、就職に対する考え方が一層明確になったので、ボランティアに取り組むことが就職活動のさらなる「やる気向上」につながり、両立することができました。

長谷川 Treeに参加したのは、就職活動と同じ時期です。就職活動では、5~6人でのグループワークの中で、質問する力や人をまとめる力が身に付きました。そのグループマネジメント能力を Treeという225人の団体に生かせるところにやりがいを感じ、両立することができました。ただ、両立をするのはとても大変で、資料を作る時などは、大人数だからこそできる役割分担をしていました。

――仲間同士で助け合うことが、両立につながっていくのですね。

嘉部 私はTreeの活動が就職活動中のリフレッシュになっていました。就職活動は孤独な面もありますが、Treeでは就職活動以外の話をして、元気をもらっていました。また、Treeのオンライン会議などへの出席は任意なので、幹部でなければ忙しい時期には参加しないこともあります。どちらもオンラインで参加できたことが両立につながりました。

――参加しやすい、風通しのよい環境が整っていますね。長谷川さんは、忙しい3・4年次のメンバーをどのようにまとめていますか。

長谷川 忙しいという状況は変えられなくても、「変えられるところは変えよう」と意識して、どうみんなに参加してもらおうかと考えています。イベントに来て楽しい思い出を作ることで、また次も参加したいと思ってもらえるようにまとめていました。

――楽しんでもらえるイベントを具体的に教えてください。

長谷川 善福寺公園での活動は、グループを小分けにしたことによって交流が生まれました。イベント後のアンケートにも「楽しかった」「いろいろな方と交流ができて、知り合いができた」という意見が多く、成功したと自負しています。

善福寺公園清掃後、感謝やエールのお言葉をいただくTreeのメンバー!

「Tree」のこれからについて

――Treeに入って良かったこと、達成感を得られた出来事を教えてください。

吉村 障がいのある子どもたちに関わるボランティアに参加したことがきっかけで、自分の興味がある分野を知り、夢が固まりました。また、人脈も広がりました。

――大学の中だけでなく、外部の方との触れ合いを通して、より広い視点で「自分がやるべきこと」が分かりますよね。

長谷川 自分の場合は、二つあります。まず、代表という立場で価値観を相手に押し付けるのではなく、受け入れてもらうことを意識するようになりました。そして、225人のメンバーをまとめる力を養うことができました。大人数をまとめる機会は就職後もなかなかないと思うので、学生のうちに失敗や成功を経験できたことが、大きな糧になりました。就職活動でも、自分の強みとして積極的にアピールしていました。

嘉部 善福寺公園で清掃活動を行った際、お礼としてお花の種やタオル、飲み物を用意していただいたことが、とてもうれしかったです。急なアポイントメントにもかかわらず、感謝していただけたことは、ボランティア団体としてのやりがいを感じました。また、幹部として1・2年次の頃に感じていた課題意識を反映できた点は、成長した部分だと思っています。

――ありがとうございます。お花の種、とても心温まるエピソードですね。次に、ボランティアの際に心掛けていることを教えてください。

吉村 私は、必ずしもTree全員が100%の力をボランティアに注ぎ込めるわけではないという点を意識しています。ボランティアは、「自発的な」を意味するvoluntaryから来ている言葉です。強制感を持たせないことが重要だと思っています。

長谷川 私は、Treeがそこに存在する意味や、価値、意義を常に考えています。具体例として、前述した善福寺公園の清掃活動が挙げられます。善福寺公園の広さは、東京ドームの約1.7倍で、20~30人規模のボランティア団体では大変です。225名という大所帯のTreeだからこそ、達成できた事例といえます。

嘉部 私はボランティアに行く先に迷惑をかけないように気を付けています。連絡を早めにしたり、ボランティアの前日は電話をかけたりして、次回へ縁がつながる行動を渉外として心掛けています。

――ありがとうございます!長谷川さん、今後のTreeの展望を教えてください。

長谷川 今回取材を受けて、おのおのが大切にしている価値観や意義を知ることができました。全体の意見を聞き、今後もボランティア活動を継続していきます。留学生との触れ合いイベントでも、相互に交流を深められるよう心掛けます。

ボランティアだけではない!留学生との交流会を自主企画!

――今後も、ボランティア団体「Tree」はぐんぐん成長していきそうですね!最後に、明大生へ向けて一言お願いします。

吉村 ボランティアに、「敷居が高い」「参加しづらい」というイメージを持っている方もいらっしゃると思います。そこからボランティアを始めるのは、ちょっとした好奇心や、「やってみたいな」という気軽な気持ちです。今後機会があれば、ぜひ参加してみてください!

嘉部 就職活動で話すネタがないと不安に思っている方だったり、大学で友人を増やしたいと思っている方だったり、きっかけはなんでもOKです!幅広く、多様なニーズに応えられる環境がここにはあります!ぜひ、参加してください!

長谷川 現在10期目と11期目が活動していますが、100期目や1000期目までつなげ、人が交流するプラットフォームを目指します!今後もTreeの活躍に、ご期待ください!

笑いが絶えない、楽しい取材でした!

編集後記

岩本:新しく何かを頑張りたい人が、活動を通して輝くチャンスを得られる場所だと感じました。一人ひとりが活躍できる仕組みづくりも興味深かったです。

坂倉:ボランティアを通して学生同士がつながれるような工夫にとても魅力を感じました!

河内:参加者一人ひとりが楽しむことができるよう、気を配る幹部の方々の姿が印象的でした。

吉田:忙しい中でも助け合って、楽しい企画作りを目指すところが魅力的でした!

守屋:代表の長谷川さんの、「人と人が交流するプラットフォームを創る」という言葉が強く印象に残っています。改めて、アポイントメントから、取材、写真のご提供まで、ご協力くださりありがとうございました!Treeのこれからに期待です!

記事を紹介してくれた方M-Navi記者

紹介者:上段左から:吉田素乃さん(商学部2年)、河内勇弥さん(政治経済学部2年)
下段左から:坂倉琴音さん、守屋朱莉さん、岩本梨奈さん(共に政治経済学部3年)

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです
※記事中に掲載した写真は撮影時のみマスクを外すなどの配慮をしております
MEIJI NOWに出演しよう!

MEIJI NOWに出演いただける明大生の皆さんを募集しています。大学受験や留学の体験記、ゼミ・サークルの活動をMEIJI NOWで紹介してみませんか?

募集案内を見る

※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

この記事をシェア