学生赤十字奉仕団「クローバー」にインタビュー!
第7回は学生赤十字奉仕団「クローバー」にインタビューしました!伝統を受け継ぐ「あすなろ」、新たなチャレンジの「ホッとカフェ」など、さまざまな福祉活動をしています。幸せを運ぶ「クローバー」、その様子を少しのぞいてみましょう。
必見!知られざるボランティア活動の実態とは?
――まず、活動内容について教えてください。
支部長 田浦千夏さん(以下:田浦) 福祉を中心とした対人系のボランティアサークルです。活動はオンラインと対面を併用していて、オンラインでは「あすなろ」という活動を、対面ではフードパントリー(※)や子どもたちとの交流、献血の呼びかけを行っています。また、サークル内の仲をより深められるように、福祉についての議論やレクリエーションを行う「クローバー会」という交流活動も設けています。
※フードパントリー:一人親家庭や生活困窮世帯など、さまざまな理由で日々の食品や日用品の入手が困難な方に対し、企業や団体などから提供を受けたものを、地域などで無料配布する活動のこと
――「あすなろ」について詳しくお聞かせください。
田浦 「あすなろ」は、知的障がい者や身体障がい者の方たちと「絵しりとり」などのレクリエーションをする活動です。元々対面だったものを、今はオンラインで活動していて、初めての方でも、にこやかで和やかな雰囲気の中で参加することができます。「あすなろ」でつながって、メル友になる方もいます。
――分け隔てなく交流を深められる活動なんですね。では、フードパントリーについても詳しくお聞かせください。
副支部長 木村文音さん(以下:木村) 「ホッとスペース中原」という団体が行っている「ホッとカフェ」という活動のお手伝いをさせていただいております。
田浦 周囲のお店や団体から物資を寄付していただき、それを地域の困っている方に配布する活動です。ご飯やレトルト食品などで「3日間生活できる量」を袋詰めしたり、生活用品、生理用品などを配ったりしています。
――「3日分」という量に驚きました。どのような方が活動に参加するのですか?
木村 地域の方なら誰でも参加できるオープンな活動です。今年4月に始まったばかりですが、徐々に周知されてきたことがうれしいです。
田浦 ホッとスペースさんは広報活動も盛んな団体なので、本当に困っている方がチラシを見てくださって、開催されるたびに参加人数が増えていると感じています。
――活動を通して、「地域交流」を生み出しているんですね。
田浦 そうですね。小学校低学年くらいのお子さんと一緒に参加する保護者の方もいらしたので、遊びに来てくれた子どもたちと大学生が触れ合う時間などもありました。「地域交流の場の減少」を団体の方も今後の課題としていたので、いろいろな学校の子どもたちが集まって遊べる場所を提供することが、解決策の一つになることを願っています。
――クローバーの活動頻度はどのくらいですか?
田浦 月に3~5回程度です。「あすなろ」や「ホっとカフェ」などの活動がそれぞれ月に1回あります。
ボランティア活動で芽生えた感情
――なぜクローバーに入ったのですか?
田浦 元々ボランティアに興味があったため、「ボランティアを始めるきっかけにしたい!」と思いクローバーに入りました。中には、「赤十字」という団体名称の知名度や安心感に引かれたメンバーもいます。
木村 また、サークルの雰囲気も大きな決め手となりました。先輩方の優しいお人柄に触れ、クローバーの持つ温かい雰囲気に憧れを抱きました。
――クローバーは、アットホームで柔らかな雰囲気が漂うサークルなのですね。印象に残っているボランティア活動はありますか?
木村 ホッとスペースさんでフードパントリーを行ったことが、個人的にはとても印象に残っています。1年次の頃からずっとオンライン活動が中心で、私たちが初めて外部の方と直接お会いする機会だったので。新しく入ってきた1年次にとっても、すてきな活動となりました。
また、フードパントリーは私たちが直接施設の方と連絡を取り、新たに自分たちが開拓した施設活動だったので、活動の幅を広げられたという意味でも貴重な機会でした。
――活動を通じて心掛けていることはどんなことですか?
田浦 初めてあすなろの活動に参加した時は、気を遣い過ぎて緊張していましたが、交流を通して、力を抜いてボランティア活動に取り組めば良いということを実感しました。それを踏まえて、活動をする上では「思いやりの気持ち」を大切にすることを心掛けています。
今でも初めて会う人と仲良くなりたい、楽しく話したいけれどどうやったら喜んでもらえるだろうかという緊張はありますが、以前のように気を遣い過ぎて緊張することは無くなり、良い意味での緊張に変化しました。
――活動を通して大変だったことはありますか?
田浦 コロナ禍でサークル内での交流がほぼ無くなり、ボランティアの募集人数も制限して「先着順」になったため、参加するのに敷居が高くなってしまいました。今年は対面の活動が多くなったので、「初めてでも参加しやすい雰囲気をつくること」が今後の目標です。
木村 オンラインの活動も、今後どのようにカバーしていくのかが課題です。オンラインが普通だった私たちとオンラインがイレギュラーだった先輩たちとの間で築き上げてきた慣習が異なるので、今一度、ゼロからのスタートを意識していくことも今年特有の大変さだと感じています。
――活動を通して学んだことはありますか?
田浦 大学でのボランティア活動を通して、「『思いやり』があれば、お互いに良い関係を築くことができる」ということを学びました。また、誰かに「ありがとう」と言ってもらう経験をすることで、私たちも心が温まりました。自分自身にとっても良い経験になると実感したので、今後もボランティア活動を続けていきたいです。
クローバーのこれから
――クローバーの魅力を教えてください。
田浦 活動が土日メインなので、自分のペースで参加しやすいことが魅力です。予定が空いている時に好きな活動を選んで参加できるので、ボランティアを始めやすいと思います。
木村 運営が4人しかいないので、意見を気軽に伝えて活動に反映させやすいこともクローバーの魅力の一つです。
――クローバーに所属する人はどのような学生が多いですか?
田浦 穏やかでまじめな人が多いです。楽しむところと、きちんとやり遂げるところのメリハリがあります。
木村 クローバーは福祉関連の活動がメインなので、「地域の方や身近な人との関わりを持ちたい!」という思いがある人が多いです。
――どのような学生に入ってほしいですか?
田浦 「ボランティア活動をしたい!」という気持ちがあれば、どなたでも大歓迎です。
木村 熱意を持って活動する仲間がいたら、サークルとしても活気があって楽しいと思うので、「熱意がある人」に入っていただきたいです。
――募集時期はいつ頃ですか?
田浦 春新歓と秋新歓がメインですが、1年中受け付けています。TwitterのアカウントにDMを送ってくだされば、そのまま入部ができるので、入りやすいと思います。
――今後の活動に対して、どんな展望を描いていますか?
田浦 活動の主体が学生なので、「サークル内の雰囲気づくり」が目下の課題です。これからは、活動に参加しやすい雰囲気づくりにも注力したいです。
――明大生へ一言お願いします!
田浦 クローバーは、どんな人でもボランティアを始めやすい環境が整っているので、ぜひ一緒に活動できたらうれしいです。
木村 ここでしか出会えない仲間や関係者の方がたくさんいらっしゃるので、ご縁を大切にしながら、ぜひクローバーで一緒に活動できたらと思います。
――ありがとうございました!
M-Navi記者から~皆さんへのメッセージ~
岩本:取材を通して、活動に対しての真摯な姿勢が印象的でした。
高野:改めて、対面で活動できることのありがたさを学びました。今後また新しい活動をどのように広げていくのか、私たちも楽しみにしています。
坂倉:サークルの長い伝統を受け継ぎつつ、新たな取り組みにも挑戦している姿に、コロナ禍にも負けないエネルギーを感じました!
稲田:実際に取材させていただく中で、ボランティア活動への熱意が伝わってきました!
吉浦:ボランティア活動をする上で、大切にしている点を理解することができました。
吉田:気軽に参加できるボランティアの数々に興味が湧きました!

下段左から:岩本梨奈さん(政治経済学部3年)、吉浦圭祐さん(文学部2年)、稲田美奈子さん(政治経済学部2年)
※記事中に掲載した写真は撮影時のみマスクを外すなどの配慮をしております
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