2023.01.18

【M-Navi記者の学生団体取材】「性暴力の被害者/加害者にならないために!性的同意の概念を広める『M-Navi 性的同意プロジェクト』に迫る!」


【M-Navi記者】は、明治大学M-Naviプロジェクトの一環で誕生しました。明大生を支援し、より充実した学生生活の実現を目指す個性豊かな学生団体を取材し、「学生目線」で記事を作成しています。明大生の明日を照らす幅広い情報を、MEIJI NOWで順次掲載します!ぜひ、ご覧ください!

「M-Navi 性的同意プロジェクト」にインタビュー

第12回は「M-Navi 性的同意プロジェクト」に取材しました!「性的同意」について、読者の皆さんはご存じですか?個性豊かなメンバーが「性的同意」について教えてくれます!ぜひ、ご覧ください!

M-Navi 性的同意プロジェクトのメンバー:左から:夏目花さん(3年)、藤井碧海さん(4年)、佐藤加奈さん(2年)(共に国際日本学部)、弘永愛望さん(政治経済学部4年)、伊藤花さん(情報コミュニケーション学部3年)

M-Navi 性的同意プロジェクトについて知ろう!

――まず、活動内容について教えてください。

M-Navi 性的同意プロジェクト代表 伊藤花さん(以下:伊藤) 活動内容は主に、「性的同意」という概念を明治大学内に周知することを目的として、ポスターやポストカード、パンフレットの制作を行っています。5人のメンバーで活動中です。

――「性的同意」という概念について、改めて教えてください。

伊藤 言葉の定義では、「全ての性的な行為に対して、両者が積極的に望んでいるかどうかの意思確認」です。「性的な行為」や「両者」の定義も幅広いですが、一番大切なことは、お互いに明確で積極的な意思表示があることです。

――「性的同意」は近年広がっている概念ですよね。M-Navi性的同意プロジェクトの目標についてお聞かせください。

伊藤 活動の目標は、誰もが安心・安全な大学生活を送るために、性的同意という概念を通して、性被害の被害者にも加害者にもならないための知識を共有することです。大学内には、そもそも「性的同意」という概念を知らない人も多いと思うので、まず知ってもらうことが重要だと感じています。

――「性的同意」について、知らない人は周囲に多いですか?

佐藤加奈さん(以下:佐藤) まだ大学生の中で広まっていない印象があります。私は国際日本学部に在籍していて、「ジェンダーと表象」という授業を履修しているのですが、先生が性的同意について話される機会がありました。国際日本学部はダイバーシティやジェンダー平等に関する授業が多い学部ではあるのですが、まだ性的同意については広まっていないと個人的に感じています。

M-Navi性的同意プロジェクトが制作したポスター

活動する上での大変さとモチベーションは?

――活動をするに当たって大変だったことはありますか?

伊藤 「性的同意」の概念をみんなに分かりやすく伝えることです。やはりこの言葉自体になじみがない人がほとんどなので、分かりやすいキャッチフレーズを考えて、ポスターやパンフレットを作ることを意識しています。

佐藤 ポスターを設置する場所や、パンフレットを配布する効果的なシチュエーションを自分たちで考えなければならないところが大変です。ほとんどの人が「性的同意」の概念を知らない状態からスタートするので、どうすれば制作物が人の目に留まり、印象に残るかという点を重視しています。

――活動の中でやりがいを感じる時はいつですか?

佐藤 活動の中で、自分たちが目指す明るい未来を思い描けた時に、やりがいを感じます。自分たちの活動を通じて、大学内の性被害や性的なことに関して嫌な思いをする人が、少しでも減ればいいなと思っています。

夏目花さん(以下:夏目) たくさんの方に協力してもらえていると実感できる時です。印刷業者の方や、M-Naviプロジェクトを担当されている学生支援事務室の方々が、制限がある中でもプロジェクトのためにさまざまな提案をしてくださり、「一緒に成功させたい!」という気持ちが伝わってきます。とてもうれしく、モチベーションになっています。

――M-Naviプロジェクトに応募したきっかけは何ですか?

伊藤 「性的同意」の認識を広めるためです。以前、食事会の時に、セクシュアルハラスメントだと感じるような発言をされたことがあり、漠然と不快感を感じていたのですが、その後「性的同意」の概念を知ってから、「私が不快に感じた気持ちは当然だったんだ」と思うようになりました。友人からも似たような話をよく聞くので、行動を起こすことが必要だと思いました。

佐藤 私は、外部団体が実施した「性的同意」に関するアンケートの結果を見たことがきっかけです。普段はあまり話題にされることはありませんが、実際には性被害や性的な嫌がらせを受けた経験がある人は想像以上に多く、「この状況を変えなければ」と思いました。そのために、まずは学内で「性的同意」の概念を広めることが重要だと思い、プロジェクトに参加しました。

夏目 私も同じアンケート結果を見て、衝撃を受けたことがきっかけです。アンケートに答えた人だけでも性被害や性的な嫌がらせを受けた人がこんなにいるのであれば、実際にはどれほどたくさんいるのだろうと思うと悲しくなり、「性的同意」の概念を広める活動をすることで、被害を減らしたいと強く思うようになりました。

とても分かりやすいポスターですね!

活動に対する思いを聞いてみた!

――周りのご友人でこの活動を知っている人はいますか?

佐藤 ポスターを作る時に、どのような見た目や色合いだと読んでもらいやすいかを友人に聞いて、フィードバックをもらったことはあります。「見やすい」「分かりやすい」とも言ってくれて、良い反応をもらえました。

夏目 「活動をしてくれてありがとう」と友人に言ってもらった時は、本当にうれしかったです。

――プロジェクトを立ち上げたきっかけや経緯、「性的同意」への思いなどを伺いたいです。

夏目 「性的」という言葉には、性行為そのものだけでなく「人間関係の基礎的な部分」も含まれています。つまり、相手には相手の気持ちがあることを忘れてはならないということです。「この程度は大丈夫だろう」と思う許容範囲は人によって異なるため、自分の感覚を押し付けてしまうことで相手を傷つけてしまう可能性もあります。相手のことを大切にするためにも、この認識は必要だと考えています。

――対等に互いを思い合うために、もっと広めていくべき概念ですね。佐藤さんはいかがですか。

佐藤 「性的同意とは自分が望んでいることを相手も望んでいると思い込まないことだ」と私は思っています。時に人を傷つけてしまう性的な行為に対して、相手が何を考え、どう捉えているのかを真剣に確認し合うことで、互いに対等で心地よい関係でいられます。そのためにも性的同意を取ることが必要だと思っています。

――そう思ったきっかけや経緯をお聞きしたいです。

佐藤 活動を進めていく中で、性的同意が取れていない時にどのような被害が起きているのかを学ぶうちに、この社会に生きる誰もが知るべき概念であるのに、教育の場でそれが全く果たされていないということが、深刻な課題だと感じるようになりました。そこから、性的同意の概念をさらに広めていきたいと考えるようになりました。

伊藤 自分が傷ついた時に、その理由や問題点が性的同意という視点で理解できることが、とても大切です。それを知るために教育の場が必要だと思うので、明治大学から変えていくということが、このプロジェクトの目的でもあります。

――性的同意という概念を広めることに対する強い思いが伝わってきました。ありがとうございます。

M-Navi 性的同意プロジェクトが目指すものは?

――お互いの魅力やチームの雰囲気を教えてください。

佐藤 このチームの魅力は、真剣でありながらもリラックスして前向きに物事を捉えているところです。チーム内でのミーティングも居心地が良く、メンバーから出てくるいろいろなアイデアを聞くことが本当に楽しいです。とても良いメンバーに恵まれたと思っています。

伊藤 留学に行ったり、海外ボランティアに参加しているなど、多様な経験をしているメンバーが集まっていることがチームの魅力です。それぞれの経験を通して、性的同意という一つの問題に対して熱量を持ちながら共に取り組み、皆でさまざまなアイデアを出し合うことができています。

夏目 メンバーがそれぞれ、性的同意にのみ関心があるのではなく、さまざまな社会問題に関心を持っています。その中でもセクシュアリティやジェンダーの問題は、全員が基礎から勉強して理解しているため、共に同じ知識を蓄えているという安心感で良いものが作れたり、良いコミュニケーションを取れているのだろうと感じています。

――ありがとうございます。この取材を通しても、チームの柔らかい雰囲気が伝わってきます。活動を通して学んだことや気付いたことはありますか。

夏目 性的同意という問題について長期間向き合い、うまく周知していく方法などを常に考えているので、性的同意という考え方がどんどん自分の中に浸透し、内面化されているように感じています。

伊藤 私はポスターのデザインを担当しており、性的同意の問題を知らない人にうまく伝える方法や、ジェンダーやセクシュアリティを限定しない表現方法を日々模索しています。そのような部分で、改めて概念から学ぶきっかけになりました。

――これからの活動について教えてください。

伊藤 今年度半期のプロジェクトになるので、まずは性的同意を知ってもらうことが目標です。その言葉が目に留まり、「なんだろう」と関心を持ってもらいたいです。11月の公認サークル幹部講習会では、啓発活動を行いました。対象は幹部の方だけですが、狭い範囲からでも明治大学を変えていくことが重要だと思っています。加えて、タブー意識を無くしていくのも一つの目標です。「性的」という言葉に敏感になりすぎて、議論をすることさえ難しい雰囲気を壊していきたいです。

佐藤 今年度末までという限られた期間なので、どこまで影響力を持てるのか私にも未知数ですが、大学内で性被害や性に関して嫌な思いをする学生が、少しでも減ることを願っています。

夏目 パートナー間や友人間で、少しでも対話が生まれてくれるとうれしいです。性的同意という概念を知り、そのことについて話す小さなきっかけになるといいなと思います。

――ありがとうございます。明大生へ一言お願いします。

夏目 「自分と相手のことを大切にしよう」ということです。

佐藤 自分の体も気持ちも自分のものですが、相手にも同じように相手の体と気持ちがあるので、「お互いのことを尊重し合うこと」が心地よい関係性でいられる秘訣だと思っています。そういった関係性でいるためにも、性的同意という考え方を前向きに捉えてもらえたらうれしいです。

伊藤 性的な話は決してタブーなものではないので、私たちのプロジェクトを見守ってもらいつつ、ぜひ一緒に性的同意について考えていきましょう!

――ありがとうございました!

和やかな雰囲気のもと、取材しました!

~M-Navi記者から~皆さんへのメッセージ~

山本:「性的同意」という概念を知ることは、より良い関係性とは何かを考えるきっかけになると思いました。貴重なお話をありがとうございました。

寺坂:一つひとつの質問に丁寧に答えていただきありがとうございました。「性的同意」の概念を知ると同時に、それを守ることは当たり前であるべきだと実感しました。これからも応援しています。

守屋:「性的同意」について、ニュースなどで知ってはいましたが、学生目線で認知度の向上に取り組んでいる姿が印象的でした。性的同意の根幹にあるのは、「相手を思いやる気持ち」であると、取材を通してより実感しました。この記事を読んで、性的同意の概念について少しでも知っていただけたらうれしいです。

記事を紹介してくれた方M-Navi記者
紹介者:左から:守屋朱莉さん(政治経済学部3年)、寺坂百絵さん(文学部2年)、山本夏帆さん(政治経済学部2年)
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