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明大生にフォーカス
2023.07.14

【活躍する明大生を紹介!】「『虎塚古墳発掘カレー』をきっかけに、古墳や考古学に興味を持ってほしい!『博物館学生広報アンバサダー』として活躍!」久保真斗さん

法学部学生社会連携駿河台グルメ博物館
明大生の活躍を紹介するコーナー「明大生にフォーカス」。今回は、「博物館学生広報アンバサダー」として、明大生の視点から「明治大学博物館」の広報活動をしている久保さんに、お話を聞きました。
課外活動を紹介してくれた方久保真斗さん(法学部3年)

「博物館学生広報アンバサダー」について教えてください。

博物館学生広報アンバサダーは、「明大生をはじめ、多くの人に明治大学博物館を知ってもらいたい!」「国内外の博物館・美術館を訪れるきっかけにしてほしい!」という思いを持った学生が集まり、現在16人で活動しています。

私は高校生の時に明治大学博物館に来たことがあり、元々親しみを感じていました。明治大学に入学した当初は、コロナ禍の影響で多くの授業がオンライン形式で実施されたので、キャンパスに通学したことは数えるくらいでした。2年次になり、徐々に通常の対面形式での授業に戻った際、親しい先輩から博物館学生広報アンバサダーのことを聞き、「学部を超えたメンバーと活動してみたい!」と思い、参加することにしました。

2023年4月に行われた新入生交流会でのアンバサダーのメンバーや新入生たちとの一枚
2023年5月、駿河台キャンパスで明治大学の公式キャラクター「めいじろう」と一緒に企画展の広報活動を行いました!

なぜ「虎塚古墳発掘カレー」を企画しようと思ったのですか?

今回、企画展「東国の古墳文化の実像を求めて-大塚初重と明大考古学-」(8月7日まで)が開催されるに当たり、多くのお子さんや若年層に観覧してほしいと思いました。しかし、古墳や考古学には、「深い学術的な知識がないと理解できないのではないか」という、とっつきにくいイメージがあります。一方、カレーは多くの人が好きな親しみのあるメニューです。そこで、企画展とのコラボカレーという切り口で関心を引き、「古墳や考古学を身近に感じてもらいたい!」と考えたからです。

モチーフとした「虎塚古墳(茨城県ひたちなか市)」は、明治大学博物館の前身となる、明治大学考古学博物館の初代館長を務めた故大塚初重名誉教授が発掘調査とその研究に携わったものです。全国でも極めて珍しい未盗掘(※)の状態で発見された古墳には、色鮮やかな赤色顔料による彩色壁画がありました。虎塚古墳発掘カレーには、古墳の形状や彩色壁画の文様などを表現しました。おいしく食べた後、展示を見て、楽しく学んでもらいたいです。

※未盗掘:人が埋葬された状態のまま、一度も盗掘されていないこと

虎塚古墳石室の壁画と、虎塚古墳発掘カレー

虎塚古墳発掘カレーを企画するに当たり、こだわったことは何ですか?

私は高校生から大学生にかけての期間、コロナ禍による活動制限を受けました。在宅の時間が長かったからこそできたこともありますが、やはり「さまざまな場所を訪れたい!」という思いが強くありました。そのため、「虎塚古墳発掘カレーを食べていただいたことをきっかけに、実際に茨城県ひたちなか市に足を運んでいただく機会があればすてきだな」と考えました。そこで、カフェパンセの方々に相談して、なるべく茨城県産の食材を使用していただきました。

虎塚古墳の周辺は史跡公園になっていて、林に囲まれています。また、近くには茨城県特産の干し芋用のさつまいも畑があります。カレーの上では、林を「ほうれん草」、古墳の石室を「干し芋」で表現しました。もちろん、いずれも茨城県産です!虎塚古墳がある茨城県由縁の名産品を使用することができ、とても達成感がありました!

カレー企画でコラボしたカフェパンセ店長さんとの一枚

企画して良かったと思うことは何ですか?

アカデミーコモンの中で、明大生が「虎塚古墳発掘カレーを食べるのが楽しみ!」と話しているのを聞いた時に、企画したメニューを受け入れてもらえたこと、そして販売開始を待ち遠しく思ってくれていることを知り、とても感慨深かったです。

また、茨城新聞から取材を受け、明治大学の学生がこのような取り組みをしていることを地元の方に知っていただけたことも、うれしかったです。

博物館があるアカデミーコモン前での一枚

活動をしていて大変だったことは何ですか?

虎塚古墳を表現するクオリティーと、カレーの提供時間のバランスを取ることに苦労しました。虎塚古墳の魅力の一つである、見事な石室内部の白壁を再現するために、食材の案を約20品ほど出しました。緻密に表現しようとすると、カレーを提供するまでの時間がかかってお待たせしてしまうため、試行錯誤の末、白壁をスライスチーズで表現することに決定しました。現在、一日50食を完売する日もあるので、良い選択ができました。

また、宣伝ポスターやランチョンマットのデザイン作成も大変でした。ポップなデザインにしつつ、見やすいことを追及しました。今回、2色のカレーがあることを1枚のポスターで伝えたかったので、何度も修正を重ねました。私はニュアンスを言葉にすることしかできなかったのですが、デザインの得意な後輩が細かな修正を試みてくれたおかげで、素晴らしいものに仕上げることができました。

試行錯誤を重ねて、販売中のカレーにたどり着きました!

前方後円墳型に盛られたライスをスコップ型のスプーンで発掘すると、中からトッピング(遺物)が出現します!おいしい発掘体験をお楽しみください。また、古墳の壁画にちなんだ2色のカレールー「赤色(壁画の赤色顔料ベンガラ)」(5月29日(月)~6月30日(金)提供)、「白色(壁画の下塗り白色粘土)」(7月3日(月)~8月7日(月)提供)が期間を分けて登場します。ぜひ、カフェパンセまでお越しください!

明大生・受験生へのメッセージをお願いします!

明治大学博物館は、いつでも無料で先人の知恵に触れることができます。考古学と言ったら真っ先に思い浮かぶ「埴輪」、日本の文化様式である「伝統的工芸品」、人権抑圧の歴史と人間尊重の理解を深める「ギロチン」など、展示品も多様です。今後もホームページやSNSにて、学生視点からの魅力を発信していきます。ぜひチェックして、授業や勉強の合間に遊びに来てください!

「埴輪」に込められたメッセージについて思いを巡らせる様子
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※記事中に掲載した写真は撮影時のみマスクを外すなどの配慮をしております

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