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2024.08.30

「虎に翼」小橋浩之役・名村辰さん|自分らしい多角的な役作りを。俳優の仕事につながった国際日本学部での4年間

国際日本学部卒業生中野Meijing虎に翼

明治大学が舞台にもなったNHK連続テレビ小説「虎に翼」に小橋浩之役で出演した俳優の名村辰さん。運命的なものを感じて入学した明治大学国際日本学部での学びや、俳優としての考え方などを伺いました。

明治大学での学生生活を紹介してくれた方FATHER’S CORPORATION所属 俳優
名村辰さん
(2019年国際日本学部卒業)

プロフィール写真

名村さんのMeijingは、いつも思い切ってやりたいことに「飛び込む」を意味する“Div” ing

自分と違うことを認められるようになった4年間

明治大学に進学した理由は

国際日本学部に魅力を感じたからです。高校3年生になり、自分が何をやりたいか分からず悩んでいた際、たまたま国際日本学部を知りました。小学生の時にシアトルに住んでいて、日本に帰ってきてからは日本の伝統芸能である歌舞伎をやっていたので、「『国際』と『日本』って僕の事だ!自分のための学部だ!」と思いほとんど他の大学は考えずに受験しました。

印象に残っている学びは

社会システムに関する授業で「複眼的思考」という考え方を知りました。簡単に言うと、「物事は多角的だからいろいろな面から見るべきだ」ということです。同じ物事でも自分以外の人の目線や違う国の視点から見ると全く違って見えるということを学びました。僕は我が強くて頑固な性格ですが、国際日本学部での学びをとおして、自分が良いと思ったことも、他の人が違う意見を持っていたら「そういう見方もあるな」と考えられるようになりました。自分と違うことを認められるようになった4年間だったのかなと思いますね。

課外活動や大学生活は

国際日本学部がある中野キャンパスには当時、自分のやりたかった軽音サークルがあまりなくて、「自分たちで作っちゃおう!」と友人とサークルを立ち上げました。その友人は僕とは全く逆のタイプで、しっかりしていて堅実。とにかく前に進む力、流されない力にシンパシーと憧れがありました。その子がいたからこそ、「失敗してもいいから自分の信じたことをやろう」と思えました。明治大学での友人との出会いがなかったら、今の自分はいないと思います。今でも僕の俳優活動を一番応援してくれていますし、そんな友人に出会えて、本当に良かったなと思います。

台本にない部分まで、役をできるだけ多角的に想像する

俳優になったきっかけは

大学3年生になって、高校3年生の時と全く同じ悩みを抱えていました。自分は何をしたら良いのか分からない。みんなは当たり前のような顔で就職活動をしていたけれど、僕はその波に乗れなかった。そんな時たまたま今所属している事務所のホームページで「25歳までの新人募集」と書いてあるのを見つけて、「応募してみよう」と思いました。事務所への所属が決まって、浮かれ気分だったのもつかの間、最初のうちはオーディションに落ち続け、稽古でもものすごく厳しいことを言われて、出鼻をくじかれました。でも、その経験をとおして、段々と背伸びしないことの大切さやお芝居の奥深さに気付くことができました。

連続テレビ小説「虎に翼」への出演が決まった時の気持ちは

明治大学の卒業生だからオーディションで受かったのかなと思いました(笑)。でも冗談ではなく、そもそも明治に入学していなかったら俳優をやっていたかも分からない僕にとっては、明治に進学したからこそ出会えた作品だと本気で思っています。

小橋浩之役を演じる上で意識していたことは

一番初めのシーンは、本当にただ女子部をいじるだけの嫌なやつでした(笑)。でも、この台本をもらった時に「嫌なやつだけで終わったら面白くないな」と思ったんです。なんて言うんでしょう……。人って一辺倒ではないじゃないですか。だから、寅子(「虎に翼」の主人公)の前では嫌な事を言ってしまうやつだけど、「家に帰ったらきっと違う一面があるんだろうな」とか、台本にない部分まで、役をできるだけ多角的に想像して演じていました。

まさに国際日本学部で培った「複眼的思考」ですね

本当にそうですね。この場にいる自分と家にいる自分、好きな人の前にいる自分って全然違うと思うんです。それは、どの役にも当てはまることだと思っています。人の性格は一場面だけでは語れないという気がしているので、それを想像しながらお芝居をしています。

将来やってみたいことは

海外で制作活動をしてみたいです。演劇を作るとか、映画を撮ってみるとか。あと、演出、監督、脚本など、俳優だけにこだわらずに、作品づくりに関わるさまざまな仕事に挑戦したいと思っています。もちろん俳優のお仕事も、もっともっと頑張りたいなと思っています。

明治大学は、みんな”個”を持っていて同じ種族はいない

明大生らしさ、とは何だと思いますか

なんだろう、みんな“個”を持っていて同じ種族はいない気がするんですよね。いろいろな種類の動物や魚がいる感じというか……。「社会の縮図」ですね。本当に多様な個があって、明大生はこういう人!という「らしさ」がない。「らしさがない」ことが「明治らしさ」じゃないでしょうか。

やりたいことは一つに決めなくていい

高校生の皆さんへメッセージ

僕は「やりたいこと」を探すのが難しかった。でも、「やってみたいこと」はいっぱいあるなと思ったんです。例えば、帰りにコンビニエンスストアでケーキを買いたいとか、そういう小さな事からでも良いので、「やってみたいことを考えてたくさん行動してみると、思いも寄らないことにたどり着くことがあるよ」って、あの頃の自分に言いたいですね。やりたいことは一つに決めなくていい、合わなければ辞めてみてもいい。難しいと思うんですけど、一度きりの人生ですし、やってみたいことを数えていく方が充実した人生になると思います!

名村辰さんの出演予定作品情報

演劇 くによし組「ケレン・ヘラー」に出演します。
2024年12月19日(木)~ 2024年12月22日(日) シアタートラムにて
詳細は公式ホームページをご覧ください。

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※ページの内容や掲載者のプロフィールなどは、記事公開当時のものです

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