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論壇
2025.02.01

学長方針「内なる国際化」「同心協力」を受けて(外務担当常勤理事 須田努)

2024年6月に外務担当常勤理事(この名称は理事長・学長からいただいたもので、光栄の至りです)に就任しました。歴史学者です。国際連携、学術・社会連携、学内広報、情報メディアを所管しています。

上野正雄学長は「内なる国際化」を唱えています。明大生と留学生、本学教員と海外の研究者とがキャンパス内で自在に交流することを想定し、高馬京子副学長(国際交流担当)はその具体化を練っています。

一方、これからの大学は、社会貢献・地域連携に一層の力を入れる必要もあります。本学の多様な知を、地域社会のあらゆる年齢の方々に還元してゆくわけです。これは上野学長が強く意識するところであり、黒澤睦副学長(社会連携担当・広報担当)がそれを実現すべく奮闘しています。駿河台キャンパス総合施設整備計画=「SURUGADAI 6.0」によって生まれる空間は、世界各地からの留学生や、老若男女が笑顔で語り合える場になってゆきます。私は、これら国際連携、学術・社会連携事業の下支えを行えればと思っています。

今年度、明治大学は山の上ホテルを継承しました。校友の皆さんは好意的で、SNSの反応も総じて追い風となっています。それを受け、学術・社会連携部(大学史資料センター)が担当し、「明治大学と山の上ホテル」という企画展示を始めました。3年計画です。また、理事長は明治大学と山の上ホテルとの関係について、上野学長は山の上ホテルを教育・研究にどう活用してゆくのかを、丁寧なメッセージとして動画配信しています(本学YouTubeチャンネル)。ぜひ、ご覧ください。

最後に、図書館について触れておきます。2024年度、村上一博図書館長を中心に、職員さんたちの尽力によって、文部科学省の「オープンアクセス加速化事業」に採択されました。これは、本学の研究成果を電子アーカイブとして世界に向けて発信している「明治大学学術成果リポジトリ」をより強固にするためのもので、補助金終了後は法人が毎年、必要予算を計上してゆきます。バージョンアップした「リポジトリ」を活用いただければ、研究成果を英語に翻訳して世界に発信してゆくことができます(本学HP Meiji Repository参照)。

この事業を担っていくのが図書館総務です。研究者にとって大学図書館は身近な存在であり、重要な情報源であることは言うまでもありませんが、本来、図書館は研究機関なのです。本学には優秀な司書さんがいます。「オープンアクセス加速化事業」採択を契機として、図書館機能を一層充実させ、研究者(教員)・図書館司書(職員)が、上野学長の提唱する「人間力を活かした同心協力」により、本学の研究を推進できればと思います。(情報コミュニケーション学部教授)

明治大学広報第794号(2025年2月1日発行)掲載