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論壇
2026.11.01

大学そのものの国際化を目指して――国際教育交流を中心に|副学長(国際交流担当)・高馬京子

国際連携機構では2024年4月から、上野正雄学長の学長方針の下、「大学そのものの国際化」を掲げ、学生の国際流動性を高めるとともに、本学を国際的な学びの空間とするため、留学生と本学学生の交流や国際共修を推進してきた。

より広く多様な地域への留学に、より多くの学生がチャレンジできるよう、派遣奨学金を増額し、制度を改編した。新制度による中長期留学の学生派遣は2027年度から始まる。また、多様な地域への留学を後押しするため、これまで派遣実績のなかった国や協定校への留学を促す「パイオニア奨学金」をモデルケースとして実施し、制度としての定着を目指している。

外国人留学生への経済的支援も、家計状況やニーズ、本学の支援方針を踏まえて大幅に見直した。支援目的を(1)経済支援、(2)学業奨励、(3)学生獲得、(4)国際交流に整理し、2026年度から新たな枠組みで運用している。特に(4)では「明治大学交換留学生受入促進助成金」を新設し、交換留学生の受け入れを促すとともに、多様な学生が学び合う環境づくりや、本学学生の留学機会の維持・拡大、国際共修の活性化を図っている。

さらに、留学経験者に限らず、全ての学生が国際的な学びや交流を体験できる環境づくりも進めてきた。私も取りまとめに携わった一般社団法人日本私立大学連盟の提言「世界に選ばれる日本の私立大学の国際化に向けて」でも、学生のモビリティは「量だけでなく質」「国内の国際化の質的充実」が重要とされ、国際共修などの推進が提言されている。

本学でも、留学生と日本人学生の言語交換プログラム、国際共修科目、英語による短期受入プログラムなどを推進するとともに、招へい海外研究者と学生が交流する機会の充実にも取り組んできた。参加した学生からは、「明治大学にいながら国際的に学べる機会を持てて良かった」との声も聞かれた。海外に出る学生だけでなく、キャンパスにいる学生にも国際的な学びの機会を広げることが、大学そのものの国際化につながると考えている。

こうした取り組みを進めることができたのは、教職員の皆さまの尽力によるものであり、心より感謝申し上げたい。今後は、より多くの留学生を受け入れるための教育環境を一層充実させるとともに、これまで進めてきた施策をさらに発展させ、歴史ある総合大学としての本学の独自性を生かした国際化を戦略的に進めていく必要があるだろう。

「大学から『国際化』という言葉がなくなったとき、大学は真に国際化する」という話を聞いたことがある。本学においても、「国際化」が特別な取り組みとして意識されるのではなく、教育・研究や学生生活の中に自然に根付いていくことが、「大学そのものの国際化」の一つの姿と言えるだろう。(情報コミュニケーション学部教授)

明治大学広報第815号(2026年11月1日発行)掲載