個を尊重した活力あるキャンパスづくり(副学長(学務担当) 石津寿惠)
新年度が始まり、大学は若い活力に満ちている。卒業時にもこの笑顔で「明治で良かった」と思われるキャンパスをつくることは、大学発展の基盤の一つと捉えられよう。コロナ禍の経験等を経て、学生生活においても学生一人ひとりの尊重や多様性への配慮、そして人との関わりの大切さが一層認識されるようになった現在、ここではそういった環境の変化に対応し推進している事業に焦点を当てて紹介し、皆さまのご理解とご支援をお願いしたいと思う。
まず、職員による部署横断型ワーキングが進めてきた自習スペースの設置。例えば駿河台キャンパスは学生交流スペースが少ないことが積年の課題の一つであったが、ラウンジZERO(リバティタワー2階)やラウンジマロニエ(同1階)等に、個人とグループを分けた座席配置をして必要に応じた使い方ができるスペースを設けるなど工夫を凝らした。また、ラウンジアイビー(同2階)には新たにコンシェルジュが常駐して学生の身近な質問にも対応する体制がとられるようになり好評である。
そして、細やかな対応に欠かせない各種相談体制等の充実。学生の抱える問題は多様性・複雑性を増してきており、それらに対応する学生相談室、レインボーサポートセンター等が大きな力を発揮している。さらに「こころとからだの相談フリーダイヤル24」もスタートした。24時間電話を受け付ける健康相談サービスや、メンタルヘルスカウンセリングサービスなどについて、在学生はもとより保護者の方々にも利用していただけるので、必要とされる多くの方々に活用していただきたい。また、学生の学生による支援活動(ピア・サポート活動)も推進しており、支援する側・される側双方の成長が期待されている。
さらに、人間力の醸成に大きな力を発揮するスポーツ活動への理解促進。輝かしい本学のスポーツ活動について、今春から新たな情報発信が行われている。まず、スポーツプロモーションブース(同1階)が新設された。目を引く大きなスクリーンに明大アスリートが映し出され、在学生・教職員はもとより来校されたステークホルダーの方々にその活躍を知っていただける。また、スポーツに関する情報を一元的に発信するMeiji NOW SPORTSという新しいホームページも開設された。これらの新しい情報発信は、アスリートをエンカレッジするとともに、大学への求心力のさらなる向上に大きく役立つと期待される。
明治大学では、今後とも学生ニーズの変化に対応した学生支援を拡充していかなければならない。皆さまには、ぜひこういった動向にご関心をお寄せいただき、活力あるキャンパスづくり、スクールアイデンティティの高揚に寄与する事業に一層のご理解・ご支援をお願いしたい。(経営学部教授)
明治大学広報第785号(2024年5月1日発行)掲載