駿風
2024.09.01
「駿風」2024年9月
大学での授業においてAIを全く意識しないということはできなくなった。例えば、レポート課題の出し方は以前より各段に神経を使わなくてはならない。感想文のような課題であれば、それは学生自身が考えて書いたものなのか、生成AIの出力なのかを判断することは容易ではない。膨大なデータを持ち、それらを統計的な処理でつなぎ合わせて出力してくる生成AIの方が、もっともらしいことを言ってくることも多い。
だから、生成AIの利用を禁止する。これも対応策の一つかもしれないが、それでは世の中から取り残されてしまうように思える。それよりは、便利な道具としてどのように使いこなすかを考える方が価値的かもしれない。生成AIをうまく利用することによって、自分一人では思い付かなかったものが見えてきたり、あやふやだった自分の考えをまとめたりできることがある。
明治大学としても生成AI利用の問題点・留意点についてのメッセージを公開している。それらに注意した上で生成AIを使いこなす方途を探していく必要がありそうだ。
明治大学広報第789号(2024年9月1日発行)掲載