駿風
2024.05.01
「駿風」2024年5月
シーズン初めに不調であったロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手に、デーブ・ロバーツ監督が、“Be yourself”と助言したという。
君自身であれ!素敵な言葉だ。説教くささがない。だが、自分自身でいることはそれほど簡単ではない。特に自信を失いかけている時はそうだ。むしろ自分を見失い悪循環に陥りがちである。大谷選手は自分のバッティングを最も基本的なことから丁寧に見直したことだろう。
人間誰しもそうした状況に追い込まれることがあるし、昨今の社会状況の中では大学もまた自分自身と厳しく向かい合うことを求められているように感じる。
どうすればよいだろうか。そう迷ったならば、周囲を見回すのではなく、実は自分自身の原点を再確認することが大切なのではないか、大谷選手のトピックをテレビニュースで見ながらそう思った。外から押しつけられる価値基準に振り回されるのは、もう、たくさんである。もちろん、独り善がりになっては駄目だ。〈個〉であることの功罪を問いつつ、〈個〉であり続けたいと思う。頑張ろう、明治!