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2025.04.01

一度離れたハンドボール 明大で再び咲く(ハンドボール部 小嶋悠斗)

ハンドボール部スポーツ

第655回 明大スポーツ新聞部 ズームアップ
文/木曽 琴乃(経営学部1年) 写真/末吉 祐貴(経営学部3年)

昨年度の全日本学生選手権(インカレ)では1回戦敗退という苦い結果となった明大。今シーズンは再起を図る。小嶋悠斗は一度競技から離れたものの、大学から再び始め、チームの起爆剤として昨シーズン活躍を見せた。

彼の競技人生は思わぬところから始まる。「(中学1年時に)クラス担任の先生がハンドボールの顧問で、気付いたら始めていた」。中学3年時には競技歴が短い中、チームの全国大会3位に貢献した。高校は千葉県の進学校である市川高校に進学。2年時の全国高校選抜大会ではベスト16入りを経験する。「(高校3年間で)考えてハンドボールをするようになった」。厳しい練習に耐えながら文武両道に励んだ。

高校卒業後は競技人生に終止符を打ち、一般受験で明大に進学した。これが小嶋にとって転機となる。高校の先輩でもある根本光太郎(2024年理工学部卒)に誘われ競技の再開を決意。「彼がいなかったら今まで続けられていないと思う」。

入部後は、周りにスポーツ推薦の選手が多数を占め、レベルの高い環境に苦労した。「練習についていくのに必死だった」。しかし2年時の関東学生春季1部リーグ戦(春リーグ)で初出場を果たすと、秋季リーグ戦では2024年度のインカレで4連覇を遂げた中大との一戦で7得点を決め、チームを勝利に大きく導いた。「試合に出させてもらうことで自分に何が足りないかを考えて動くようになった。競技への意識がさらに強くなった」と1年を通して成長を実感した。

小嶋は右投げだが、本来は左投げが多いポジションの右ウイングを担う。高身長を生かしたディフェンスと安定したシュート率が持ち味だ。「チームのバランサーとして勝利に貢献したい」。4月中旬に開幕する春リーグでは、新体制初の公式戦となる。上位進出に向けて彼の活躍がカギを握る。

(こじま・ゆうと 経営学部2年 市川高校 181cm・75kg)

明治大学広報第796号(2025年4月1日発行)掲載